まつもと市民芸術館の2024年度ラインナップを紹介 5つの“ひらく”がコンセプト
ステージ
ニュース
令和6年度まつもと市民芸術館芸術監督団ラインアップ発表会より、倉田翠、木ノ下裕一、石丸幹二
長野・まつもと市民芸術館は「令和6年度まつもと市民芸術館芸術監督団ラインアップ発表会」を実施。次期芸術監督団団長・芸術監督(演劇部門)の木ノ下裕一、次期芸術監督(舞踊部門)の倉田翠、次期ゼネラルアートアドバイザーの石丸幹二が出席し、事業コンセプトである“開く、拓く、易く、啓く、披く”という5つの“ひらく”に基づいた令和6年度(2024年度)のプログラムの紹介、各企画に対する意気込みを語った。
団長を務める木ノ下氏は「今年は芸術監督団始動の年。私たちはこういう作品を作っている人間です、という顔見世興行のようなものを考えています」と表明。木ノ下企画として、木ノ下歌舞伎渾身の5時間を超える一大エンターテインメント作品が、新たに大劇場作品として生まれ変わる『三人吉三』(杉原邦生演出)、様々なジャンルの古典を紹介するシリーズ企画『バラエティ寄席(仮)』『耳で愉しむ古典文学(仮)』を開催すると発表した。
倉田は主宰する「akakilike」待望の新作公演『信仰する、または愛することについて』(仮題)を、松本にてレジデントを経て世界初演する。信仰をテーマにし、赤の他人と家族になる結婚を題材に、俳優、ダンサー、現代アートのアーティストら出演者5名が、持ち味を発揮しながら、ダンスとして立ち上げていく。
「いろいろな地域に住む、バックボーンや年齢も違う、いろいろな文脈の人が集結します。そういった関係性の中で、互いに影響を与えたり、与えられたりすることで、作品が変容していくことは面白い」(倉田氏)。本作に加えて、倉田企画として、松本少年刑務所ワークショップ/『身体と音楽』(仮題)、小菅紘史✕中川裕貴『山月記』、ダンサー小暮香帆と大友良英による即興セッションが予定されている。
そして、石丸が手掛けるのは、木ノ下、倉田らも出演する『~0歳からお年寄りまで、みんなのコンサート~「はじめまして!」』だ。「赤ちゃんや障がいのある方、入院中の方など、劇場に来られない方や、劇場に来ることを躊躇している方にとって、来場しやすい劇場を作りたい」と思いを語った。もうひとつの企画は、大人の音楽を堪能する贅沢なコンサート『石丸幹二、デュオコンサート with クリヤ・マコト』で、こちらは「劇場空間の中で、たっぷりとジャズに触れていただきたい。小さな空間だからこそ、肌で味わえるようなライブにできれば」とアピールした。
令和6年度まつもと市民芸術館芸術監督団ラインアップ
【木ノ下裕一企画】
■木ノ下歌舞伎『三人吉三』
原作:河竹黙阿弥
監修・補綴:木ノ下裕一
演出:杉原邦生
木ノ下歌舞伎渾身の5時間を超える一大エンターテインメント作品が新たに大劇場作品として生まれ変わる!
2024年10月上旬<主ホール>
■古典企画
木ノ下裕一が様々なジャンルの古典を紹介するシリーズ企画
『バラエティ寄席』(仮)
2024年12月上旬<小ホール>
『耳で愉しむ古典文学』(仮)
上演時期調整中
【倉田翠企画】
■akakilike『信仰する、または愛することについて』(仮)
倉田翠主宰 akakilike の待望の新作公演を、松本にてレジデントを経て世界初演。
演出:倉田翠
出演:倉田翠、桑折現、白神ももこ、前田耕平、吉田凪詐
2024年6月上旬<実験劇場>
■松本少年刑務所ワークショップ
日本で唯一、世界的にも例のない公立中学校の分校のある刑務所として も知られている松本少年刑務所と連携したワークショップ
通年
■『身体と音楽』(仮)
俳優・ダンサーとミュージシャンなど極小のユニットで行う公演。劇場という場所に囚われない垣根のないパフォーマンスが夏の松本の夜を彩る
・小菅紘史×中川裕貴『山月記』
・小暮香帆×大友良英セッション
2024年8月下旬
屋外
【石丸幹二企画】
■~0歳からお年寄りまで、みんなのコンサート~
『はじめまして!』
初めてのピアノ、初めてのマリンバ、初めてのヴァイオリン、初めまして赤ちゃん、初めまして音楽、初めまして松 本、初めまして芸術館…みんなの《はじめて》で溢れたコンサート
出演:石丸幹二、木ノ下裕一、倉田翠
塚越慎子(マリンバ)、クリヤ・マコト(ピアノ)、林周雅(ヴァイオリン) ほか
2024年4月21日(日)<主ホール>
■『石丸幹二、デュオコンサート with クリヤ・マコト』
石丸幹二とクリヤ・マコト、大人の音楽を堪能する贅沢なコンサート
出演:石丸幹二、クリヤ・マコト
2024年11月下旬<小ホール>
「まつもと市民芸術館」公式サイト
https://www.mpac.jp/