unrato「月の岬」スタート、陳内将「魂を込めて作品に挑む」
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unrato#11「月の岬」より。(撮影:交泰)
unrato#11「月の岬」が、昨日2月23日に東京・東京芸術劇場 シアターウエストで開幕した。
これは、松田正隆の戯曲「月の岬」を、大河内直子の演出で立ち上げるもの。「月の岬」は1997年に初演された作品で、同年に読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した。劇中では、1980年代の長崎の離島を舞台に、とある一家の姿が描かれる。平岡家の居間では、長女の佐和子と次女の和美が、長男・信夫の結婚式に出かける支度をしていた。そこにさまざまな人が訪ねてきて……。出演者には、陳内将、梅田彩佳、谷口あかり、石田佳央、田野聖子、岡田正、奥田一平、松平春香、山中志歩、赤名竜乃介、天野旭陽、真弓、金子琉奈が名を連ねた。
開幕に際し演出の大河内は「松田正隆さんが紡がれた『月の岬』が、13人の俳優とスタッフ皆の手によってシアターウエストに立ち上がりました。向こう岸への旅路、潮の満ち引き、いのちの営み──そんな一瞬をみなさまにご覧いただけますように。劇場でお待ちしております」とコメント。
信夫役の陳内は「『月の岬』は自身の役者人生において紛れもなく大切な作品になるのだろうと稽古前から初日を迎えた今に至るまで、全キャストスタッフ一丸となり魂を込めて今作に挑ませて頂いた自負があります」「2024年にこの題材をこの座組で背負う、というのはきっとそういうことなんだと、ハードルを上げるのではなく覚悟と責任を持って、最後まで大切に挑みます」と意気込みを述べる。
直子役の梅田は「台本を読んだ時に一番最初に感じた、大切に扱わないと壊れてしまいそうなイメージは、お稽古をやった後の今でも変わりません。どんな小さなことでも、皆さんと一つ一つ共有しながら作り上げてきました。本番が始まっても変わらずに、お稽古場で皆と作り上げた作品を大切に皆さまに見ていただけるように日々、生きていきたいと思います」と思いを語る。
佐和子役の谷口は「作品の根底に流れるテーマは決して明るいものではないですが、日常の中に溢れる笑い、必死に生きる人たちの滑稽さに、私たちも稽古場で思わず声を上げて笑ってしまいました。12公演、平岡家を取り巻く人たちと一緒に、笑ったり、悩んだり、一緒に旅して頂ける時間を楽しみに、劇場でお待ちしております」と観客にメッセージを送った。
上演時間は約2時間、公演は3月3日まで。
陳内将コメント
皆さま、こんにちは。平岡信夫役の陳内将です。
「月の岬」は自身の役者人生において紛れもなく大切な作品になるのだろうと稽古前から初日を迎えた今に至るまで、全キャストスタッフ一丸となり魂を込めて今作に挑ませて頂いた自負があります。
「皆さまの観劇の価値観を揺るがす」
今作が、そんな作品になればいいなと願っています。
2024年にこの題材をこの座組で背負う、というのはきっとそういうことなんだと、ハードルを上げるのではなく覚悟と責任を持って、最後まで大切に挑みます。
2月23日から3月3日まで。いつの日も何度でもお待ちしております。
梅田彩佳コメント
シアターウエストに立つのは初めてです。
お稽古初日から大河内直子さんのもとで、余白が沢山ありすぎる、戯曲「月の岬」と向かい合ってきました。
台本を読んだ時に一番最初に感じた、大切に扱わないと壊れてしまいそうなイメージは、お稽古をやった後の今でも変わりません。
どんな小さなことでも、皆さんと一つ一つ共有しながら作り上げてきました。
本番が始まっても変わらずに、お稽古場で皆と作り上げた作品を大切に皆さまに見ていただけるように日々、生きていきたいと思います。
谷口あかりコメント
劇場に入って、平岡家のセットを見た時思わずため息が…。お客さまもきっと、劇場入ってすぐにこの世界観に惹き込まれるのではないでしょうか。
余白の多い作品で、カンパニー一同本当にたくさん意見を交わしながら作ってきました。観劇されたお客さまがどう受け取られるか、どう解釈されるのかも是非聞いてみたいです。
作品の根底に流れるテーマは決して明るいものではないですが、日常の中に溢れる笑い、必死に生きる人たちの滑稽さに、私たちも稽古場で思わず声を上げて笑ってしまいました。12公演、平岡家を取り巻く人たちと一緒に、笑ったり、悩んだり、一緒に旅して頂ける時間を楽しみに、劇場でお待ちしております。
unrato#11「月の岬」
2024年2月23日(金)~3月3日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト
作:松田正隆
演出:大河内直子
音楽:三枝伸太郎
出演:陳内将、梅田彩佳、谷口あかり / 石田佳央、田野聖子、岡田正 / 奥田一平、松平春香、山中志歩、赤名竜乃介、天野旭陽、真弓、金子琉奈