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池松壮亮、吉田羊、村上虹郎、細田守らが『バーニング 劇場版』に絶賛コメント

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リアルサウンド

 2月1日公開の映画『バーニング 劇場版』へ、各界著名人が絶賛コメントを寄せた。

参考:アカデミー賞作品賞は『ROMA/ローマ』が最有力?

 巨匠イ・チャンドン監督の8年ぶりのとなる本作は、村上春樹の『納屋を焼く』を原作とし、設定はそのままに物語を大胆にアレンジし映画オリジナルのストーリーを構築。原作の中にある小さな謎を拡大し、さらに繋げることでより映画らしいエンターテインメント作品として作り上げた。

 本作では、小説家を目指しアルバイトを転々として生きる主人公ジョンスが、幼馴染のヘミから正体不明の男ベンを紹介されたことによって不可思議なことが起こり始める。キャラクターそれぞれの生活を通していまの若者が感じている、将来に希望を持てない“無力”さと、どこに向けて良いか分からない“怒り”を赤裸々に描きだし、現代社会の裏側を繊細に表現する。

 カンヌ国際映画祭で絶賛された本作は、LA映画批評家協会賞やフランス映画評論家協会賞で外国語映画賞を受賞、スティーブン・ユァンがLA映画批評家協会賞、トロント映画批評家協会賞、全米映画批評家協会賞にて助演男優賞を受賞など、賞レースを席捲している。

 コメントを寄せたのは、俳優の池松壮亮、吉田羊、村上虹郎、松尾スズキ、映画監督からは細田守、西川美和、吉田恵輔 、松永大司、また、アーティストの清川あさみ、哲学者の岸見一郎といったイ・チャンドン監督を愛する豪華著名人たち。そして『ペパーミント・キャンディー』のヒロインを演じ注目され『オアシス』ではベネチア映画祭にて新人俳優賞を受賞したムン・ソリも「イ・チャンドンはいつも最も深く苦しく質問を投げかける作家だ」と本作への想いを寄せた。

■コメント一覧
●池松壮亮/俳優
ただそこにあるリアルと誰かが作り上げたモラル。
曖昧な幻想と空想。神の不在を想い、沈みゆく夕日を眺める。
人間存在と今現在と未来、そして人生を想う。
こんな映画には二度と出逢えない気がする。

●吉田羊/女優
スリリングでミステリアス。
終始見えない糸が張り詰めているかのような緊張感が心地よい。
作品の持つ説得力は監督の演出力と俳優陣の生々しい芝居の賜物。

●村上虹郎/俳優
ヘミの圧倒的なヒロイン力に打ちのめされました。

●ムン・ソリ/女優
私にとってイ・チャンドンはいつも最も深く苦しく質問を投げかける作家だ
バーニングでも又、芸術に対する、そして世の中に対する彼の恐ろしい質問は続いていた。

●松尾スズキ/作家・演出家・俳優
とにかく、オーディションで選ばれたヒロイン、
チョン・ジョンソの可憐とアンニュイの入り混じった複雑な魅力よ。
ああ、この人、大人計画の新人でほしい!と思いましたもの。

●細田守/映画監督
ないはずのものがなぜかある。あるはずのものが突然に消え失せる。
私が信じている世界は果たして本当に確かなものなのか?
誰もがこの問いを胸の奥底に抱え込み、揺れ動きながら生きているのだ。

●行定勲/映画監督
巧妙に伏線を張った脚本、光を捉えた美しい映像、
何一つ真実が明らかにならないまま驚愕のラストシーンを迎える完璧な演出。
村上春樹とイ・チャンドンと言う同時代を生きる二人の巨匠の幸運な邂逅は、
非の打ち所のない匠な傑作を作り出した。

●西川美和/映画監督
ゆるく、心地よく真綿で首を絞められていくようなスリルの果てに、
意味も解決も成長も泣きどころもない!
なのに、棒立ちになるほど「映画」を観た気になるのはなぜか。
誰にも似ておらず、おもねらず、語らずして震えるような映画(そして優しい)。
極北をひとりゆく作家、イ・チャンドン。
あなたがいるから、私も映画を作っていける。

●吉田恵輔/映画監督
「本物の映画を観た!」
そんな純粋な感動が同業者が故、激しい嫉妬に変わった。
イ・チャンドンの才能、底の無さに激しく嫉妬。
しかし、この作品を見た後では嫉妬という感情が、痛くも愛おしい。

●松永大司/映画監督
圧倒的な映像美、そしてそれに負けることのない俳優陣の存在感
それが148分をかけて観客の感覚を麻痺させていく
僕はイ・チャンドン監督の作品が好きでたまらない

●清川あさみ/アーティスト
猫、納屋、アクセサリー、ギャツビー、様々な記号は、
人間の距離を村上春樹とイ・チャンドン監督の解釈で様々なレイヤーになり物語を鋭く魅せてくる!

●岸見一郎/哲学者
与えられた現実をただ生きるのをやめ、人生の意味を問い、
自分が生きたい人生を生き始める時、世界は変わる。
燃え盛る炎の中に生きる希望を見た。

(リアルサウンド編集部)