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佐藤健、染谷将太、森山未來がそれぞれの思いを胸に走り出す 『サムライマラソン』本編映像

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リアルサウンド

 佐藤健主演映画『サムライマラソン』より、本編映像が公開された。

 原作は、日本のマラソンの発祥と言われる史実、安政遠足を舞台にした土橋章宏の小説『幕末まらそん侍』(ハルキ文庫)。時は幕末、迫る外国の脅威に備え、安中藩主・板倉勝明は藩士を鍛えるため、十五里の山道を走る遠足を開催する。だが、この動きが、とある行き違いにより幕府への反逆とみなされ、藩士不在の城に安中藩とり潰しを狙う刺客が送り込まれる。ただ1人、迫る危機を知った男は、計画を食い止めるため、走り出す。

 主演の佐藤が演じるのは、普段は平凡な侍だが、実は幕府のスパイとして藩に潜入している忍び・唐沢甚内。遠足参加中、藩に迫る危機をいち早く察知する重要な役どころだ。そして、藩主の娘・雪姫を小松菜奈、藩の重役の息子で野心溢れる侍・辻村平九郎を森山未來、侍にあこがれる足軽・上杉広之進を染谷将太、唐沢の上司・植木義邦を青木崇高、隠居を言い渡された老侍・栗田又衛門を竹中直人、安中藩に刺客を放つ幕府大老・五百鬼祐虎を豊川悦司、藩士達に遠足を申しつける藩主・板倉勝明を長谷川博己がそれぞれ演じる。

 企画・プロデュースは、『ラストエンペラー』を製作したプロデューサー、ジェレミー・トーマスと、『おくりびと』でアカデミー賞外国語映画賞を受賞した中沢敏明の、2010年公開映画『十三人の刺客』を手がけたコンビ。トーマスによって抜擢された『キャンディマン』『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』などの作品で知られるバーナード・ローズが監督を務める。音楽を担当するのは、『めぐりあう時間たち』などで3度のアカデミー賞作曲賞ノミネートの経験を持つフィリップ・グラス、衣装デザインは『乱』でアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞したワダエミなど、世界の第一線で活躍するスタッフが名を連ねた。

 公開されたのは、遠足のスタートシーン。さまざまな思いを胸に“日本史上初のマラソン”とされる安政遠足に参加した藩士たちが、全力疾走する姿が映し出されている。八百長が頭によぎりつつも軽快なスタートダッシュをみせる染谷や、手下に他の者を阻止させてでも常に先頭に立とうとする森山、幕府の刺客の襲来を案じながらもクールな走りを見せる佐藤の姿が映し出されている。

 メガホンを取ったイギリス人監督のローズは、キャスティングに関して、演技に“伝える力”のある俳優を必須条件に設定。外国人監督による撮影現場で必要な要素であったことはもちろん、今後海外の観客が鑑賞することも視野に入れ、日本語の微妙なニュアンスがわからずともストレートに届く映画として、グローバルな視点で制作されている。(リアルサウンド編集部)