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浅田次郎「母の待つ里」が実写化、出演は中井貴一・松嶋菜々子・佐々木蔵之介・宮本信子

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中井貴一

中井貴一が主演を務める特集ドラマ「母の待つ里」がNHK BSプレミアム4K、NHK BSで8月以降に放送される。

同作は浅田次郎の長編小説を原作に、日本の美しい原風景を描くミステリアスファンタジーだ。仕事に邁進し独身を貫いてきた大企業の社長・松永徹、認知症になった母に娘として別れを告げられなかった医師・古賀夏生、定年後に妻から離婚を突き付けられ居場所を失った男・室田精一。孤独を抱える彼らのもとに、“ふしぎな村”への招待状が届き、そこではある1人の“母”・ちよが彼らを待ち受けていた。63歳の松永を中井が演じ、53歳の古賀に松嶋菜々子、61歳の室田に佐々木蔵之介、86歳のちよに宮本信子が扮する。坂井真紀、入山法子、大西礼芳、永田凜、中島ひろ子、五頭岳夫、松浦祐哉、菜葉菜、藤野棟考 、伊武雅刀もキャストに名を連ねた。

中井は「年齢を重ね、ある企業体のトップに立った男の、孤独からの『原風景』探し。自分探しの旅を、ご覧頂けたら‥と思います」とアピールしている。

同作では、NHKドラマ「LIVE!LOVE!SING! 生きて愛して歌うこと」「ペペロンチーノ」の一色伸幸が脚本を執筆。「ひゃくはち」「宇宙兄弟」の森義隆と、阿部修英が演出を担当する。

特集ドラマ「母の待つ里」

NHK BSプレミアム4K、NHK BS 2024年8月以降
※全4話

浅田次郎(原作)コメント

自然は幸福であり、不自然は不幸である。なぜなら人間は自然の一部分だから。
私たちが文明と信じているものはすでに、便利さと快楽の追求でしかない。
そればかりを人生の豊かさだと錯誤しているのである。
都会に生まれ育った私は、ようやくその原理に気付いて「母の待つ里」の筆を執った。
幸福は常に自然とともにあり、不幸は必ず不自然とともにある。

一色伸幸(脚本)コメント

魅力的な原作と実力派の俳優たち。これはもう、脚本なんかAIでも書けるんじゃないかと安請け合いした。
実際向き合ってみたら、長く深い旅になった。ちよさんという“ヒロイン”が現れ、語るたびに、
僕自身の母を想ってしまう。「母さん。あなたは誰なんですか?」そう問いつづけながら、言葉を綴った。
ミステリアスで、コミカルで、ハートフル。自分の心に里帰りするようなファンタジーになるよう、
いまは願っています。

中井貴一 コメント

地方ロケの際、長閑な田園風景に触れ、「あー、日本の原風景だなー」と懐かしく思う事がしばしばある。幼少期に、見たことも、触れたことも無いのにである。
この「原風景」とは、何なのか。我々のDNAに刻まれた何かなのか、はたまた、勝手に自分がイメージしている何かなのか…何にせよ、我々の心には、実際の景色だけに限らず、「原風景」と呼ばれる何かしらが存在する事は間違いない。
辛い事、悲しい事が身の周りで起きた時、考えに行き詰まった時、人は、その「原風景」なるものに逃避し、自分を見つめ直し、自分を再発見したくなる。
年齢を重ね、ある企業体のトップに立った男の、孤独からの「原風景」探し。自分探しの旅を、ご覧頂けたら‥と思います。

松嶋菜々子 コメント

浅田次郎さんの本は学生時代からよく読んでいました。
両親共に故郷が東北なので、子供の頃はよく遊びに行っており、東北弁には馴染みがあります。都会で働く娘が母の待つ家に里帰りをするというお話ですが、母との会話や言葉には実際に体に馴染んだ聞き心地の良さがあります。

親という存在は常にそばにありながら、子は成長すると自分が生きることに精一杯になり、親から気持ちが離れる時を経て再びその存在と向き合うものだと思います。
その時、自分がどれだけ成長できているのか、気持ちの余裕は持ち合わせているのか、自分が納得ができるほど親孝行をしているのか、親孝行とはどういうことなのか、良いことばかりではなく思いは人それぞれな気がします。

私の演じる夏生が母に抱く思いをどう自分の中で消化させていくのか。等身大で表現できればと思っています。

佐々木蔵之介 コメント

すべての人の心にある「母」。

この作品にはなんとも懐かしく、優しく、あたたかな「母」が
ど真ん中に座しています。

その愛に、思い切り甘えて、演じられる幸せを味わいたいと思います。
「母の待つ里」に、皆さまと一緒に旅が出来れば!

是非、お楽しみにお待ちください。

宮本信子 コメント

遠野との御縁は三度あります。
昔々「遠野物語」の本を読んで、その不思議な土地に行きたいと思っていました。
13年前、自分の目で見て、聞いて、肌で感じた楽しい旅でした。
その旅のすぐ後、NHK「続・遠野物語」のお話があったのです。びっくりしました!
そして今回三度目「母の待つ里」です。
「えっ、遠野? ホントニ? 遠野!」
私は鳥肌がたちました。
遠野との御縁を強く感じました。ホント嬉しかった!
一人、曲がり家に住む藤原ちよ。86歳(今までで最高齢)
共演の貴一さん、蔵之介さん、菜々子さん…。
皆さんとは初対面ではないので、雰囲気のいいステキな現場になることは間違いありません。
とても楽しみにしております。

森義隆(演出)コメント

こんな設定を思いつく浅田次郎先生はすごい。
幻想的なのにリアルで、冷ややかなのに温かい。
そんな物語に惹かれ、とても豪華な俳優陣が集まってきた。
これは傑作にしなければまずい。

阿部修英(演出)コメント

ずっとドキュメンタリーばかりの私が初めて企画した、初めてのドラマです。
永らく師父と慕って来た浅田次郎さんの原作を最高の先輩たる俳優のみなさんを迎えて
長年の兄貴・森さんと共に監督する。
そんな人生の集大成の中で考えるのは、母のこと。
母に怒られたくなくて、嘘が得意になった。
母のご飯のおかげで、舌が肥えた。
母なくして今の自分なし、そう思うのに
年を取るごとに疎遠になりがちだった母のことを、
いま、考え続けています。

石井永二(プロデューサー)コメント

親を亡くす年齢になって気づかされるのは、薄れてゆく故郷とのつながり。都会で暮らしているとその“根なし
草”な自分にフッと不安を覚えることがあります。「日本人にとって故郷とは?」
浅田次郎さんの巧妙な仕掛けと、一色伸幸さんのコミカルかつ誠実な筆が、類を見ない群像劇を生み出しまし
た。

高城朝子(制作統括)コメント

「わかりやすく」を求められる時代に、このドラマは「不親切」と言われるかもしれません。
浅田先生の原作も、一色先生の脚本も、「説明」をしてくれないのです。しかし、だからこそ面白いのかもしれま
せん。描かれていない行間を、夢のような豪華なキャストの皆さんが、どう演じられるのか?
想像するだけでワクワクしています。どうぞご期待ください。