寺田農が81歳で死去、「肉弾」「ラブホテル」「ラピュタ」や多数の特撮ドラマ出演
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俳優の寺田農が3月14日未明、肺がんのため81歳で死去したと所属事務所のCESエンタテインメントが発表した。
事務所は「最後まで仕事を続けながら、諦めることなく希望を持って、治療に励んでまいりましたが、桜の開花を待たずして帰らぬ人となりました。これまで応援して下さったファンの皆様、多くの作品でお世話になりました関係者の皆様の生前のご厚誼に深謝いたしますとともに謹んでお知らせ申し上げます」と報告。葬儀は家族葬を執り行ったという。
1942年11月7日生まれ、東京都出身の寺田。文学座付属の演劇研究所に第1期生として入所し、同期には橋爪功、樹木希林らがいた。1964年に和田嘉訓「自転車泥棒」で映画デビュー。テレビの青春ドラマで注目を集めたのち、1968年に岡本喜八の「肉弾」で主演を務める。太平洋戦争末期に生きる21歳の特攻隊員“あいつ”を演じた同作では、毎日映画コンクールの男優主演賞を受賞し高く評価された。
映画・ドラマに幅広く出演し、岡本のほか、実相寺昭雄、相米慎二といった監督の常連俳優としても活躍。1985年には、相米唯一のロマンポルノ「ラブホテル」で主人公のタクシー運転手・村木を演じ、ヨコハマ映画祭の主演男優賞を受賞している。翌年には宮崎駿による劇場アニメ「天空の城ラピュタ」でムスカ大佐の声を担当。「見ろ、人がゴミのようだ!」など今も語り注がれる数多くの印象的なセリフを残した。
2021年には「ラブホテル」以来36年ぶりの主演作となった映画「信虎」が公開。このほか「仮面ライダーW」の園咲琉兵衛役、「ウルトラマンブレーザー」のドバシ ユウ役など多数の特撮ドラマに出演してきた俳優としても知られる。
CESエンタテインメント 発表全文
【寺田農に関するご報告】
弊社所属 寺田農が2024年3月14日未明、肺がんのため81歳で永眠いたしました。
最後まで仕事を続けながら、諦めることなく希望を持って、治療に励んでまいりましたが、桜の開花を待たずして帰らぬ人となりました。
これまで応援して下さったファンの皆様、多くの作品でお世話になりました関係者の皆様の生前のご厚誼に深謝いたしますとともに謹んでお知らせ申し上げます。
なお、故人ならびにご遺族の意向により近親者のみにて家族葬を執り行いましたことを併せてご報告いたします。
誠に勝手ながら、ご弔問・ご香典・ご供物・ご献花の儀は辞退させて頂きたく存じます。
何卒ご理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
株式会社CESエンタテインメント