主演・室龍太に中島庸介が信頼寄せる、キ上の空論「けもののおとこ」幕開け
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キ上の空論「獣三作 一作め『けもののおとこ』」より。
キ上の空論「獣三作 一作め『けもののおとこ』」が昨日3月23日に東京・紀伊國屋ホールにて開幕した。
室龍太が主演を務める「けもののおとこ」は、キ上の空論の中島庸介が立ち上げた新企画「獣三作」の第1弾。劇中では、少年時代、父親から“女に選ばれる男”になるよう教育を受けて育った主人公・堀矢未衣(ほりやみい)の物語が展開する。手当たり次第、女子と関係を持つようになった未衣は、自分の気持ちをコントロールできなくなり……。出演者には室のほか、今江大地、健人、阿部快征、井尻晏菜、林田真尋、黒木美佑、岩井七世、丸山敦史、久ヶ沢徹が名を連ねた。
室は自身が演じる堀矢未衣役について「僕が演じる未衣は、最初は自覚がなかったけど色々な人と出会い、鏑木くんと出会って同性愛者であることに気付きます」と説明。また鏑木を演じる今江を良く知るからこそ「(鏑木役は)変えてほしかったです。複雑な環境ではありましたね」と話す。一方の今江は「僕はそのままというか、中島さんからナチュラルで自然な芝居でいいと言われました。誰かを好きになる気持ちは変わらないので、同性愛者ということは意識せずに演じています。ストーリーテラーのところはわかりやすく、滑舌良くしゃべろうと。るたくん(室)との関係性は元々あるし、信頼しているので楽です。気を遣わなくていい」と語った。
また井尻は「私が演じるノアちゃんはよく言えば天真爛漫。悪く言えば自分に正直すぎる空気の読めない子です」、久ヶ沢は「堀矢未衣の父親で、未衣の人格形成にすごく影響を与える人物を演じます。僕も父親ですが、描かれている父親像が真逆なので、違和感を楽しみながら演じました」とそれぞれの役について説明。 中島は「無自覚に人を傷付けることってあると思うんですが、そういうものを“獣”として表現してみたいと思い、 この作品を作りました。空気を読めない人が多い舞台になっていて、室くん演じる未衣はお父さんの影響を受けて獣を育てていくみたいな。稽古場は和気あいあいとしていたし、室くんが締めるところは締めてくれました」 と語った。
上演時間は約2時間5分。公演は3月31日まで。
キ上の空論「獣三作 一作め『けもののおとこ』」
2024年3月23日(土)~31日(日)
東京都 紀伊國屋ホール
作・演出:中島庸介
出演:室龍太、今江大地 / 健人、阿部快征、井尻晏菜、林田真尋、黒木美佑、岩井七世 / 丸山敦史 / 久ヶ沢徹