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『GOOD』-善き人- 北川拓実が意気込みを語る

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チケットぴあ

北川拓実

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C.Pテイラー作、ローレンス・オリヴィエ賞ベストリバイバル賞をはじめ4部門にノミネート。イギリス演劇界を席巻した『GOOD』-善き人-が上演される。主人公のハルダーがナチスに入るきっかけとなる事務官や、ナチス兵の若者・ボックなどを演じる北川拓実が稽古の様子と意気込みを語った。

今は本読みの段階ですが、これまでにないプレッシャーを感じています。こんなに豪華なキャストの方々と稽古ができるなんて、考えてもみませんでした。実際、本読みの段階で既に皆さんの芝居に圧倒され、刺激を受ける日々です。

出演を知った時は、なんで僕が?と思いました。マネージャーさんに、長塚圭史さんから舞台の招待が来ているから行ってくださいと言われて、何も知らずに阿佐ヶ谷スパイダースの『ジャイアンツ』を観に行ったんです。勉強のためにと観劇して、初めてご挨拶した時に、長塚さんが「話聞いてないの?舞台に出演してもらうから」と仰って、えー!?って(笑)、完全なるサプライズでした。もちろん舞台に出られることはとても嬉しいのだけど、それ以上にびっくり!こんな豪華なキャストさんたち……、普段テレビで観ている方たちと芝居ができるなんて。衝撃とプレッシャーが半端なかったです。

初めて台本を読んだ時は、難しい〜と思いました。ドイツの話で、歴史背景も知らない部分が多いし、知らない日本語まであって(笑)。本読みには自分で調べたりして臨みましたが、正直自分だけでは理解ができなかったです。テーブル稽古を重ねて、だんだん理解が深まってきた感じです。長塚さんが色々と説明してくださるので、それも新鮮です。皆さん、言葉一つ一つのイントネーションなどの細かい部分まで確認しながら取り組まれるんですよね。初めて本読みをした時は、皆さんが上手過ぎて芝居を受けるのに精一杯というか、緊張し過ぎて全然ダメ。すごいな、僕もこうなりたいなと刺激になっています。

僕が演じる事務官は主人公のジョン・ハルダーがナチスに入るきっかけになる人。もう一役のボックはテキパキ動くナチス兵の若者で、僕よりずっとしっかりしています(笑)。僕自身は不器用で緊張しいで、まだまだ子供。普段の僕とは全然違う役なので、かなりギャップがあるかもしれません。ボックの参考になりそうな人は、少年忍者のメンバーなら川﨑皇輝。彼はメンバーをまとめるのも上手で、動けるし頭の回転も速い。僕はそういうのに憧れているところがあって、身近にいるから参考にしやすいかと。

この物語でハルダーは最初、ナチスに入ろうなんて全く考えていなかったんですよね。だけど選択していくうちに境遇や時代の波に流されて、結局加担することになってしまう。自分は善い人でありたいと思っても、実際にその場面になったらどうなるか。結果として、長年の友人を裏切り、奥さんも変わることになってしまい、その点思うことは沢山あるけれど、自分だって直面したらどうなるかはわからない。当時のナチスってそんな簡単に抗えなくて、流された人も多かったと思います。自分だったらどうするか、本当に考えさせられますね。

ハルダー役の佐藤隆太さんは僕が言うのもおこがましい話ですが、めちゃくちゃ素晴らしい役者さんだなという印象です。芝居がわかりやすく、ちゃんと台詞が伝わってくるし、緩急も自在。ハルダーは台詞量が多くてずっと喋っているんですよ。そこで気持ちの変化を丁寧に表現していらっしゃる。本読みだけで、十分場面が思い浮かび、想像できるんです。僕の役はハルダーと絡むことが多いので、楽しみですね。

今回、なんと歌う場面があります。これも難しい歌で、普段歌ったことのないジャンル、しかも全部英語。役として歌うこともあまりないので挑戦ですが、歌は本業でもあるので、今までに培ってきたものを生かして、心を込めて歌いたいです。生バンドで歌えるのも嬉しいです。

東京公演は4月6日(土)~21日(日) まで、世田谷パブリックシアターにて。その後、兵庫公演あり。

<東京公演>
『GOOD』-善き人-

日程:2024年4月6日(土)〜4月21日(日)
会場:世田谷パブリックシアター

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/good2024/