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宮澤ひなた、昨年末の右足首骨折から復帰! なでしこ・池田監督「やれることを増やす」

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宮澤ひなた(写真:JFA/アフロ)

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『パリオリンピック2024 女子サッカー』を想定した戦いである。3月28日(木) 『2024シービリーブスカップ』に臨むなでしこジャパンのメンバーが発表された。記者会見に出席した佐々木則夫JFA女子委員長、池田太監督は次のように抱負を語った。

佐々木委員長「北朝鮮との『パリ五輪アジア最終予選』で監督以下、選手がしっかり結果を出してくれた。『パリ五輪』では女子サッカーからしっかりパワーを送る大会にしていきたい。そのための準備の非常に重要なアメリカの大会に臨む。みなさんのご支援にいい結果、メダルを獲得して応えるためにもいい遠征にしていきたい」

池田監督「我々なでしこジャパンは先月DPRコリアとの最終予選を勝ち抜いて『パリ五輪』出場権を獲得することができた。本当にタフな戦いを乗り越えた選手を改めて称えたいと思うし、不確定なことが多い中サポートしてくれたスタッフ、国立へ足を運んで応援してくれたファン・サポーター、テレビで応援してくれたファンに改めて心から感謝したいと思います。ありがとうございます。『パリ五輪』まで4か月を切った中、今回のアメリカでの『シービリーブスカップ』、5月末の活動を有意義に使い、『パリ五輪』へ向けてしっかり準備していきたい。昨年の『W杯』が終わり、アジアの『2次予選』『最終予選』、そして『五輪』とそういう中でチームの成長、選手の成長を促していきたい」

なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー

【GK】
山下杏也加(INAC神戸レオネッサ)67試合64失点
平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)7試合5失点
大場朱羽(ミシシッピ大学)0試合0失点

【FP】
熊谷紗希(ASローマ/イタリア)149試合2得点
田中美南(INAC神戸レオネッサ)77試合34得点
清水梨紗(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)75試合4得点
清家貴子(三菱重工浦和レッズレディース)18試合6得点
守屋都弥(INAC神戸レオネッサ)6試合2得点
上野真実(サンフレッチェ広島レジーナ)11試合1得点
長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)80試合20得点
杉田妃和(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)46試合3得点
北川ひかる(INAC神戸レオネッサ)7試合0得点
林穂之香(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)31試合2得点
南萌華(ASローマ/イタリア)48試合4得点
長野風花(リバプールFC/イングランド)35試合1得点
植木理子(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)32試合11得点
宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)33試合9得点
石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)6試合0得点
藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)19試合4得点
浜野まいか(チェルシー/イングランド)6試合0得点
谷川萌々子(FCローゼンゴート/スウェーデン)3試合0得点
古賀塔子(フェイエノールト/オランダ)4試合0得点
※所属の後の試合数・得点・失点は国際Aマッチの数字。

昨年12月の右足首骨折からの復帰となる宮澤のコンディションについて問われると、池田監督はこのように説明した。
「宮澤選手については我々のメディカルチームが所属クラブとコンタクトを取り、リハビリの状況を把握し、『シービリーブス杯』に向けて、試合に出られる状況だと理解して招集した。彼女のコンディションやどう戦うかについてはこれから考えるが、限られた『五輪』までの活動の中でピッチ上もそうだが、ピッチ外の積み上げも必要だと思い、今回メンバーに呼んだ」

池田太監督

1週間前の『パリ五輪』の組み合わせ抽選で『FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023』優勝のスペイン、ブラジルと同組になったことについて改めて見解を求められると指揮官は?

「『五輪』出場は12か国、どこと当たっても厳しい戦いになることは承知していた。ポットが決まった時に組み合わせもある程度見えてきたので、ポット1ではまたスペインかフランスか、ポット3ではブラジルかコロンビアか、わかっていたのでそれほど大きな驚きはなかった。ただスペインとはアンダーカテゴリーから何度もやっているので、縁を感じる。『W杯』からの積み上げ、監督が変わったチームもあるので、我々のやってきたことのベースを含めてやれることを増やすことを今回の遠征でもやっていきたいし、そんな中選手たちがどう戦っていき、どう対応するのか、見ていきたい」

本番を見据えて『シービリーブス杯』で確認したい点を質問されると。
「『五輪』のベニュー移動を含む中2日での戦いを『シービリーブス杯』でシミュレーションになると思う。移動し、短い時間で次の相手に準備をすることを体感できるのはスタッフを含めていいシミュレーションになると思う。ブラジルになるか、カナダになるかは1戦目次第だが、ブラジルとは昨年3回やっているので、お互いにまた違ったことにトライする部分も出てくるのかなと思っている。この『シービリーブス杯』で『五輪』に向けて、やれることを増やしていく、確認と同時に進めていかないといけない。またチームを作っていくのと同時にメンバー選考、限られた人数で戦わないといけない部分の見極めも含めて、この『シービリーブス杯』、5月の活動で総合的に考えていきたい」

代表復帰となるGK大場、DF守屋について評価を聞かれると、池田監督はこう答えた。
「GKは『W杯』から山下選手、平尾選手、田中(桃子)選手と積み上げてきた中で、今回GKの層を広げるという意味で大場選手を招集した。(『パリ五輪』は登録メンバーが18名となるため)GKを3~4名呼べるならまた別だが。彼女以外も組み合わせを含めて、いろいろ経験させたいと思っているし、DFとどういうコミュニケーションを構築していくかはトレーニングを含めて考えている。試合だけではなく、トレーニングから関係性を構築していければと思っている。守屋選手は自チームでしっかり活動しているし、彼女の持っている上下動はなでしこの力になると思うし、日頃の成長を我々のチームに生かしてくれると思い招集した」

昨年の『シービリーブス杯』は日本のファンは映像で見られなかったが、今年は配信があることについて佐々木委員長は見解を述べた。
「昨年は日本のみなさんに見てもらえず失礼しました。今回は配信につなぐことができた。本来ならばテレビ放映で見ていただきたいところだが、今回の配信でぜひ多くの方に見てもらえたらと思う」

佐々木則夫JFA女子委員長

『パリ五輪』での初戦・スペイン戦まで3か月半あまり、なでしこジャパンはアメリカでどのような戦いぶりを見せるのか。『2024シービリーブスカップ』準決勝・アメリカ女子代表戦は4月6日(土)・メルセデスベンツスタジアム(アトランタ)、カナダ女子代表orブラジル女子代表と対峙する決勝o3位決定戦は9日(火)・Lower.comフィールド(コロンバス)にてキックオフ。試合の模様はJFATVにてライブ配信。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

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