山戸結希が唐田えりかを絶賛、「21世紀の女の子」初日に松井玲奈、日南響子ら登場
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「21世紀の女の子」舞台挨拶の様子。左から坂本ユカリ、山戸結希、唐田えりか、松井玲奈、日南響子、加藤綾佳。
オムニバス映画「21世紀の女の子」の舞台挨拶が、本日2月8日に東京・テアトル新宿で開催された。
「21世紀の女の子」では、1980年代後半から1990年代生まれの新進監督15人が、“自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーが揺らいだ瞬間が映っていること”という共通のテーマを、各自8分以内の短編で表現している。本日行われた舞台挨拶にはキャストの唐田えりか、日南響子、松井玲奈、監督の山戸結希、加藤綾佳、坂本ユカリが出席した。
企画とプロデュースを担当した山戸は「皆さんは運命的に出会われたパートナーでもありますが、初対面の記憶は?」とステージに並んだ監督とキャストたちを見つめ、問いかける。山戸がメガホンを取った「離ればなれの花々へ」に出演した唐田は「山戸監督といつかご一緒したいと思ってました。オーディションのときに運命的なものを感じていたので、選ばれたときはうれしかった」と述懐。山戸は「唐田さんを見たときに、こんな“ど天才”がいるんだって思って。ノートに“唐田えりか”ってこっそり書きました。みんな気付かないでって」と笑顔で話す。続いて唐田は「脚本を読んだときは難しいと思いました。自分に表現できるのか不安があった」と述べ、「でもワークショップをやっていくうちに、山戸さんの熱い愛が体の中に浸透していく感覚があって、自由に動けるようになっていきました。不安を山戸さんが吸い取ってくれる気がして、自信が付いていった記憶があります。シンプルな思いのまま撮影に挑みました」と撮影時の気持ちを語った。
「reborn」を監督した坂本は、主演した松井について「(オーディションの)部屋に入ってきて、監督全員をちゃんと見てたんです。なかなかできないことだと思うので、強い人だなと感じました。玲奈さんはどこでも玲奈さんで、そこが好きです」と話す。松井は「潜在的に自分が持っている女の子というものを試されている気がして。21世紀を生きている女の子を、演じる側が具現化していくんだろうなと感じていました。いつにない緊張感があり、不思議なパワーがみなぎっていました」とオーディションを振り返った。
「粘膜」の監督を務めた加藤にオーディション時の様子を「堂々としていた」と評された日南は、「(心臓)バクバクでしたよ」と吐露。山戸は「日南さんの取り合いはオーディションのハイライトだったかもしれない。熱い闘いでしたね」と明かす。日南が本作について「それぞれの短編で異なる感性や愛が表現されていて、いろんな形のものがあるなと感じました。観ていても演じていても、応援されている気がした」と話すと、加藤は「それぞれの作品に出てくる女性のキャラクターがバラバラなのが面白い」と同意する。その言葉を受け、山戸は「ここまで多様にそれぞれの魂や個性が映っているのは、ほかにない映画体験かもしれないですね」と続けた。
最後に山戸は「今日、皆さんはライバルなんだと思いました。愛がバチバチの映画になっている」と述べ、「映画監督は誰にでもなれると思っています。夜中に1人で地獄を見て涙を流したことがある女の子なら、誰でも映画を撮れる。大きな声を上げて旗を振りたいなと思っています。まだ見ぬたった1人のあなたに届くためだけの映画です。過去の女の子への敬意、今の女の子への鼓舞、未来の女の子への挑発を込めて、この挑戦的短編集、ここに誕生ということで!」と観客にメッセージを送った。
「21世紀の女の子」は、テアトル新宿にて公開中。2月15日より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次上映される。なお本作には橋本愛、朝倉あき、石橋静河、伊藤沙莉、北浦愛、木下あかり、倉島颯良、黒川芽以、瀧内公美、堀春菜、三浦透子、モトーラ世理奈、山田杏奈らも出演している。監督としては、本日登壇した3名以外に、井樫彩、枝優花、首藤凜、竹内里紗、東佳苗、ふくだももこ、松本花奈、安川有果、金子由里奈、夏都愛未、山中瑶子、玉川桜が参加した。
(c)2019「21世紀の女の子」製作委員会