ミュージカル『この世界の片隅に』開幕 昆夏美、大原櫻子ら出演者&音楽手掛けた アンジェラ・アキが思いを語る
ステージ
ニュース
左より)村井良大、大原櫻子、昆夏美、海宝直人、アンジェラ・アキ
続きを読むフォトギャラリー(10件)
すべて見るミュージカル『この世界の片隅に』の開幕を記念し、5月10日に出演する昆夏美と大原櫻子(浦野すず役Wキャスト)、海宝直人と村井良大(北條周作役Wキャスト)、音楽を手掛けるアンジェラ・アキが、東京・日生劇場にて取材に応じた。
原作は、こうの史代の同名漫画。太平洋戦争下の広島県呉市を舞台に、つつましく生きる人々の日常を丁寧かつコミカルに描いた本作は、これまでに度々アニメ化・ドラマ化されており、今回が初のミュージカル化。脚本・演出は、『四月は君の嘘』『のだめカンタービレ』でも漫画のミュージカル化に携わってきた上田一豪が担当している。
広島市から呉市に嫁いでくる“ボーっとした”主人公・すずを演じる昆は、「原作はありますが、日本の新しいミュージカルが生まれる瞬間に立ち会えていることが、とても光栄。原作をリスペクトしつつ、ミュージカル化する意味を考えながら、どうすれば最大限のものをお届けできるか考えた稽古期間だった」と初日を迎えた心境を語り、Wキャストで、すずを演じる大原は「戦争の悲惨さを描いていますが、根底にあるのは、すずが居場所を探すという普遍的な成長の物語なので、きっと笑顔で劇場を後にできる温かい作品になっている」とアピールした。
2014年に一切の活動を休止し、アメリカの音楽大学に留学後、10年ぶりに活動を再開したアンジェラは、本作のために4年の歳月を費やし、全編の音楽を担当した。「ピアノと向き合いながら作った楽曲が、演者さんの声を通して、新しいものに生まれ変わったと思う。自分の言葉を借りれば“自由の色”に染まっていく感覚で、毎公演ごとに新しい作品が生まれると思う」と、楽曲と演技の化学反応に期待を寄せた。
「没入できる楽曲が多い。客席で聞くのも楽しみ」(昆)、「どの曲も涙が止まらないほど感動した。アンジェラさんおひとりから生まれたとは思えないほど、楽曲がバラエティに富んでいる」(大原)。また、すずの夫・北條周作を演じる海宝も、「作品にマッチした瑞々しい楽曲が、作品の推進力になっている」と楽曲の魅力を熱弁。稽古場では、アンジェラ自らピアノを演奏し、編曲をすることもあったといい「稽古中は当たり前に感じてしまったが、なんて贅沢な時間だったかと」と振り返った。
Wキャストで、北條周作を演じる村井は、「どの曲も耳に残り、心地よい。役を忘れて、歌いたくなってしまうし、他のキャストの皆さんの曲も、自分で口ずさんでしまう」といい、「これから、たくさん地方公演もあるので、皆さんの心に響くメロディをお届けし、感じ取ってもらえれば」と意気込んでいた。
取材・文・撮影:内田涼
<公演情報>
ミュージカル『この世界の片隅に』
原作:こうの史代
音楽:アンジェラ・アキ
脚本・演出:上田一豪
出演:
浦野すず:昆夏美/大原櫻子(Wキャスト)
北條周作:海宝直人/村井良大(Wキャスト)
白木リン:平野綾/桜井玲香(Wキャスト)
水原哲:小野塚勇人/小林 唯(Wキャスト)
浦野すみ:小向なる
黒村径子:音月桂
白木美貴子 川口竜也 加藤潤一
飯野めぐみ 家塚敦子 伽藍琳 小林遼介 鈴木結加里 高瀬雄史 丹宗立峰
中山昇 般若愛実 東倫太朗 舩山智香子 古川隼大 麦嶋真帆
桑原広佳 澤田杏菜 嶋瀬晴
大村つばき 鞆琉那 増田梨沙
【東京公演】
2024年5月9日(木)~5月30日(木)
会場:日生劇場
【全国ツアー公演】
6月6日(木)~6月9日(日) 北海道公演 札幌文化芸術劇場hitaru
6月15日(土)・16日(日) 岩手公演 トーサイクラシックホール岩手大ホール(岩手県民会館)
6月22日(土)・23日(日) 新潟公演 新潟県民会館大ホール
6月28日(金)~30日(日) 愛知公演 御園座
7月6日(土)・7日(日) 長野公演 まつもと市民芸術館
7月13日(土)・14日(日) 茨城公演 水戸市民会館グロービスホール
7月18日(木)~21日(日) 大阪公演 SkyシアターMBS
7月27日(土)・28日(日) 広島公演 呉信用金庫ホール
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/konosekai/
公式サイト:
https://www.tohostage.com/konosekai/
フォトギャラリー(10件)
すべて見る