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崎山つばさ「僕は平和に生きてきたから……」 三人芝居「怪物の息子たち」がまもなく開幕へ

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崎山つばさ (撮影:五月女菜穂)

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崎山つばさ、安西慎太郎、田村心による三人芝居「怪物の息子たち」が2024年5月30日(木) からよみうり大手町ホール(東京都千代田区)で開幕する。

怪物といわれたある男とその男の三人の息子たち、さらには劇中登場する人物たちを三人で演じるという。出演する崎山にプロットを読んだ感想を尋ねると、「壮絶な人生の物語を自分に落とし込んで役として生きていく難しさ、そしてそれを三人の俳優だけで表現する難しさ。今回は相当苦しく、大変な思いを背負うでしょうね。今の心情として、怖さ80%、ワクワク80%です」と話す。

脚本は、『悪夢のエレベーター』や『仮面ライダーリバイス』の木下半太。落語や神話をモチーフにした脚本だというが、崎山は「やはり木下さんの脚本なので。コメディではないですが、いい具合に張り詰めた緊張が解れる場面はもちろんあると思いますよ」。

そして、演出の劇団「少年社中」主宰の毛利亘宏については「割と自由に役者の思うように演じさせてもらえる。ただ、その中で例えば役者が何かを掴めなかったり、探したりしている時には、ヒントを与えてくれる演出家です。今回は特に難しい役なので、道標を毛利さんが示してくれたらいいなと思っています。この作品を終えた後に、自分が見たことも感じたこともないような景色が広がっていたらいいな」。

崎山は、ともに舞台に立つ安西とは「意外と共演するのは初めて」といい、田村とも「同じ作品に出ていたことはあるけれど、がっつり向き合って芝居をしていたわけではなかった」そう。だからこそ「知ってるようで意外と知らない部分が多い。きっとふたりもそう思っていると思うので、いい具合に混ざり合っていけたら」。そして「大前提として、他人同士の俳優が兄弟に見えるようにしなくてはいけないですが、最終的に台本には書かれていない余白の部分も想像していただけるような兄弟を演じられたら」とも。

ちなみに崎山自身は6歳上の兄がいるそう。「兄とは年が離れているので、小さい頃は全然兄弟という感じではなくて。僕が20歳になって、お酒を飲みながらいろいろ話すようになって、ようやく対等になった感じがする」。今回崎山が演じるのは三兄弟の長男・蒼空。「実際の僕は次男だけれど、あのとき兄が僕のことをどう思っていたのかを思い起こしたり、僕が兄に対して思っていたことは蒼空が父に対して思うことにリンクしたりするかもしれない。自分の過去が活かせる瞬間があったらいいですね」。

観客へのメッセージを尋ねると、崎山は「どの作品の役を演じるときにも僕が思っているのは、新しい自分との出会いを大切にしたいということ。そしてそこから生まれたものを見てもらいたいということ」という。

「三人芝居は新たな挑戦でもありますし、演じる蒼空という人物やその父親は、自分とは本当にかけ離れた人生を生きている人物。僕は平和に、問題なく、争いごとなく生きてきた男ですが、彼らは争いごとや危険と向き合ってきているわけだから……。きっと目や手も変わってくると思うんですよ。そういうところまで細かく作っていけたらいいなと思います」と意気込み、「これは家族の物語。自分の家族を思う時間だったり、観る前と観た後で違うアクションを起こしたりしてもらえるような作品になったら嬉しいです」。

公演は6月9日(日) まで。

取材・文・撮影:五月女菜穂
ヘアメイク:Inc. GLEAM
スタイリスト:MASAYA(PLY)

<公演情報>
三人芝居「怪物の息子たち」

2024年5月30日(木)~6月9日(日) よみうり大手町ホール

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/threesons-of-monster/

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