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ラグビー日本代表メンバー35名発表! ジョーンズHC「RWC2027へのプロセスが始まった」

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エディー・ジョーンズHC

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視線の先にあるのは初陣のイングランド代表戦をはじめとした『リポビタンDチャレンジカップ2024』の5試合だけではない。エディー・ジョーンズHCは『ラグビーワールドカップ(RWC)2027』もしっかりと見据えていた。5月30日に発表された日本代表宮崎合宿参加メンバー35名は『RWC2023』出場組15名、大学生ふたりを含むノンキャップメンバーが12名という構成となった。さらに大学生のトレーニングメンバー(練習生)3名を宮崎合宿に帯同させるとともに、33名のバックアップメンバーも公表された。ジョーンズHCは“超速ラグビー”の実現にやる気を覗かせた。

「このメンバーで宮崎キャンプに臨み、イングランド戦へ準備することを楽しみにしている。何人かの選手はケガをしているし、引退した選手もいる。『RWC2023』を経て、日本代表チームを再構築するプロセスが今日始まった。日本らしい異なるラグビーを構築するため、合宿1日目から超速ラグビーを掲げていきたい。超速ラグビーは実践するのは難しいが、イングランド戦に向けて挑戦したい」

ジョーンズHCが求める選手はこうだ。
「どのセレクションでもそうだが、これまでいた選手とポテンシャルのある選手の編成になる。私が望む選手はハングリー精神を待ち、常に向上したいと思っている選手。毎日1分でも無駄にしたくない、改善したいと思う選手が33名揃っていれば、私たちの『RWC』の夢は叶うと思う」

指揮官はバックアップメンバーへメッセージを送った。
「バックアップメンバーは日本代表としてプレーするポテンシャルがある選手。ラグビーにはケガは付き物。バックアップメンバーには日本代表でプレーできる準備をしておいてほしいというメッセージでもある」

藤原忍 (C)スエイシナオヨシ

メンバー選出に最も悩んだポジションはSHとWTBだと明かした。
「SHとWTBの層が厚いので、3名が選ぶのは難しかった。そんな中選んだのが小山(大輝)、齋藤(直人)、藤原(忍)。右のWTBはヴィリアメ・ツイドラキとジョネ・ナイカブラというパワー系を選び、左のWTBにはスピードに特徴がある選手を選んだ。(バックアップメンバーの)小野澤(謙真)も菅平合宿で良かったが、今回は選ばなかった」

さらに小山と藤原のコメントを求められると。
「過去2年の『リーグワン』を見て、小山は一貫性を持ってプレーしていた。パスの正確性があり、キックも使えて、ディフェンスもできる。彼にチャンスを与えるいい機会だと思った。藤原は若くスピードがあり、パスの一貫性がない時が見受けられるので向上する必要はあるが、彼は私が求めるスパークしたアタックを率いるのに適していると思う」

本職をFBとする選手の不在を指摘されると、ジョーンズHCは。
「山沢(拓也)について以前話したが、彼は17・18歳の時、10番でワールドクラスになるポテンシャルがあった。しかし、ケガや自分に掛けられた期待に苦しんだが、FBとして飛躍した。彼がファーストレシーバーになり、我々のアタックが始まるのは我々にとっていいオプションになると思う。今でもスキルは素晴らしい。
(トレーニングメンバーの)矢崎(由高)もセンスがあり、スピードもあり、勇気もある。フィールド外でも周りとコミュニケーションを取ることに優れている」

ふたりの大学生の評価は?
「若いフロントローを徐々に育てたい。テストマッチで活躍するのは身体をしっかり鍛えないといけない。森山(飛翔)はタイトヘッドとしてしっかりスクラムを組めないといけない。ただ彼は天性の素晴らしいボールキャリアーでもある。
佐藤(健次)は堀江(翔太)の若い時を思い出す。NO8をやっていたのでフットワークもいいし、ゲームの理解度も高い。テストマッチを戦うHOとしてはスクラムやスローイングなどのしっかりスキルを磨いていかないといけない。今後加速して育てていきたい。なぜなら4年はあっという間に過ぎるので、若い選手を加速して育てる必要がある」

リーチ マイケル (C)スエイシナオヨシ

またジョーンズHCは『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 プレーオフトーナメント』決勝で見せたリーチ マイケルのパフォーマンスを絶賛した。
「『リーグワン』決勝で彼は最高の選手だと証明した。影響力がある選手だと見て取れた。ボールキャリーも素晴らしく、タックルも本当に素晴らしかった。リーダーシップもファーストクラスだった。シニア選手として彼を頼ることになるし、私も頼っていきたい。日本代表が勝つために彼は重要な選手になってくると思う。リーチは自分が自分がという選手ではなく、周りの選手を助けることができる選手。『WBC』のダルビッシ有のような存在と言えるだろう。本当に日本代表にとって重要な選手」

5試合のメンバー編成についてもコメントした。
「勝つことを優先したい。イングランド戦でもベストの23名を選びたい。ジョージア戦、イタリア戦も一緒。その時のベストの23名を選んでいきたい。マオリ・オールブラックス戦は若い選手にもチャンスを与えることになる。我々は勝つ癖をつけたいと思っている。勝つ癖をつけるには勝ち続けるしかない。」

ジョーンズHCはこれまで11戦全敗のイングランドにも勝機はあるとキッパリ。
「スティーブ・ボーズウィックHCは本当に素晴らしい仕事をして、強いチームを作っている。ただイングランドがどういうラグビーをしてくるか我々は理解している。キックを多用し、セットピースで攻めてきて、南アフリカのようなディフェンスをしてくる。日本にとって本当にチャレンジングな試合になるが、暑い東京での試合なので、何が起こる変わらない」

日本代表宮崎合宿参加メンバーは以下の通り。

【FW:21名】
岡部崇人(横浜キヤノンイーグルス)
竹内柊平(浦安D-Rocks)3
為房慶次朗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)
三浦昌悟(トヨタヴェルブリッツ)9
茂原隆由(静岡ブルーレヴズ)
森山飛翔(帝京大学)
坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)41
佐藤健次(早稲田大学)
原田衛(東芝ブレイブルーパス東京)
下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス)5
ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)11
リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)84
サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ)2
ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ)8
サウマキ アマナキ(コベルコ神戸スティーラーズ)3
アマト・ファカタヴァ(リコーブラックラムズ東京)7
福井翔大(埼玉パナソニックワイルドナイツ)3
山本凱(東京サントリーサンゴリアス)
ティエナン・コストリー(コベルコ神戸スティーラーズ)
テビタ・タタフ(ユニオン・ボルドー・ベグル/)16
ファウルア・マキシ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)5

【BK:14名】
小山大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス)19
藤原忍(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)
松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)37
李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)11
髙橋汰地(トヨタヴェルブリッツ)1
ヴィリアメ・ツイドラキ(トヨタヴェルブリッツ)
ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京)8
根塚洸雅(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)1
長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ)7
尾﨑泰雅(東京サントリーサンゴリアス)
シオサイア・フィフィタ(トヨタヴェルブリッツ)13
ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)18
山沢拓也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)6
※所属チームの後の数字は日本代表キャップ数。数字がない選手はノンキャップ。

山沢拓也 (C)スエイシナオヨシ

トレーニングメンバー(練習生)3名は以下の通り。

本橋拓馬(帝京大学)
本橋尭也(帝京大学)
矢崎由高(早稲田大学)

バックアップメンバーは以下の通り。

【FW:14名】
淺岡俊亮(トヨタヴェルブリッツ)
眞壁照男(東芝ブレイブルーパス東京)
小鍛治悠太(東芝ブレイブルーパス東京)
小林賢太(東京サントリーサンゴリアス)
森川由起乙(東京サントリーサンゴリアス)
堀越康介(東京サントリーサンゴリアス)
松岡賢太(コベルコ神戸スティーラーズ)
秋山大地(トヨタヴェルブリッツ)
桑野詠真(静岡ブルーレヴズ)
小瀧尚弘(コベルコ神戸スティーラーズ)
田島貫太郎(明治大学)
青木恵斗(帝京大学)
福田大和(帝京大学)
シオネ・ブナ(静岡ブルーレヴズ)

【BK:19名】
飯沼蓮(浦安D-Rocks)
土永旭(京都産業大学)
伊藤 耕太郎(リコーブラックラムズ東京)
奥村 翔(静岡ブルーレヴズ)
高本幹也(東京サントリーサンゴリアス)
ネタ二・ヴァカヤリア (リコーブラックラムズ東京)
高本とむ (リコーブラックラムズ東京)
マロ・ツイタマ (静岡ブルーレヴズ)
濱野隼大(コベルコ神戸スティーラーズ)
松永貫汰(コベルコ神戸スティーラーズ)
山下楽平コベルコ神戸スティーラーズ)
池田悠希(リコーブラックラムズ東京)
サミソニ・トゥア (浦安D-Rocks)
ジョニー・ファアウリ(-)
ニコラス・マクカラン(東芝ブレイブルーパス東京)
チャーリー・ローレンス(トヨタヴェルブリッツ)
石田一貴(三菱重工相模原ダイナボアーズ)
小野澤謙真(慶應義塾大学)
野口竜司(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
※ファアウリは2024年5月13日付で静岡BRを退団。

ジョーンズHCはPR稲垣啓太やNO8姫野和樹、SH福田健太、FB松島幸太朗らはケガのため、NO8ジャック・コーネルセンは家庭の事情で今回選出しなかったと言及した。

ラグビー日本代表は6月6日(木) からの宮崎合宿を経て『リポビタンDチャレンジカップ 2024』5試合がラインナップ。日本代表×イングランド代表は6月22日(土)・国立競技場、JAPAN XV×マオリ・オールブラックスは6月29日(土)・秩父宮ラグビー場、7月6日(土)・豊田スタジアム、日本代表×ジョージア代表は7月13日(土)・ユアテックスタジアム仙台、日本代表×イタリア代表は7月21日(日)・札幌ドームにてキックオフ。イングランド代表戦とマオリAB戦のチケットは発売中、ジョージア戦とイタリア戦のチケットは6月1日(土) 先行先着プリセール、6月8日(土) 一般発売。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

リポビタンDチャレンジカップ2024のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2450747

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