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「関心領域」サーモグラフィ映像に映る謎の少女の正体は?監督らが制作の裏側を解説

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「関心領域」場面写真

映画「関心領域」より、監督のジョナサン・グレイザーら制作者による解説動画がYouTubeで公開された。

本作では、アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む所長ルドルフ・フランツ・フェルディナント・ヘスとその家族の暮らしが描かれる。ヘスを「ヒトラー暗殺、13分の誤算」のクリスティアン・フリーデル、ヘスの妻ヘートヴィヒを「落下の解剖学」のザンドラ・ヒュラーが演じた。

このたび解禁された特別映像の前半では、本作の撮影場所に言及。実際にアウシュヴィッツの隣で撮影を行った理由について、グレイザーは「可能な限り真実に近付くことが大切だった」と話す。本作で第96回アカデミー賞の音響賞を獲得したサウンドデザイナーのジョニー・バーンは、「暴力は映像では描写せずに、すべて音で表現するようにした。壁の向こう側では虐殺が行われてる。そんな空間に響き渡る音を忠実に再現するために、徹底的に調べて音作りをした」と振り返った。

映像の後半では、劇中にサーモグラフィ映像で登場した、リンゴを土に埋める謎の少女についても触れられた。彼女のモデルとなったのは、グレイザーがポーランドでリサーチを重ねている際に出会った、アレクサンドラ・ビストロン・コロジエイジチェックという実在の人物。彼女が12歳の頃にポーランドのレジスタンスの一員として、たびたび収容者にこっそりと食事を与えていたという実話が映画に取り入れられた。グレイザーは「アレクサンドラは人間にも善意が残ってると示してくれた。そんな彼女の存在に救われたような気がした」と語っている。

「関心領域」は全国で公開中。

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