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伊東四朗「身の振り方を考える」 熱海五郎一座 『スマイル フォーエバー』取材会&フォトコールオフィシャルレポート

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前列左より)渡辺正行、松下由樹、伊東四朗、三宅裕司 後列左より)深沢邦之、小倉久寛、ラサール石井、春風亭昇太、東貴博

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6月2日(日) 新橋演舞場にて、熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第10回記念公演 東京喜劇『スマイル フォーエバー〜ちょいワル淑女と愛の魔法〜』の取材会とフォトコールが行われた。

お客様が心の底から本当に面白いと思える東京の喜劇“軽演劇”を上演しよう、“東京の笑い”を継承しようと、2004年に旗揚げした「伊東四朗一座」。伊東がスケジュールの都合でどうしても参加できない時もその想いを継承すべく、2006年に三宅裕司を座長に「熱海五郎一座」を旗揚げ。2014年には、ついに伝統ある大劇場・新橋演舞場に進出し、以降毎年公演を行い毎公演満員御礼となっている。

一座の前身である「伊東四朗一座」旗揚げから20年、演舞場シリーズ10回という記念すべき今年、喜劇界のレジェンド伊東四朗が新橋演舞場に初登場する。また、この一座には2度目の出演となる松下由樹がゲスト出演。座長・三宅裕司を中心におなじみのメンバー、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博・深沢邦之(交互出演)がゲストのふたりとともに東京喜劇をお届けする。

まず最初に、今回演出面での苦労を聞かれた座長・三宅裕司は「伊東さんがどれだけ動かないで沢山の出番をこなしてもらうか、なるべく負担が少ないようにいろんな工夫をしました。それがまた見所のひとつになればいいなと思う」と苦労を覗かせつつ軽やかに答えた。

今年のゲスト、伊東四朗と松下由樹は初日を前に心境を聞かれると「こんな出番がある芝居は初めてです。まだ心配の連続です」と不安顔の伊東が答えると、松下は「台本をいただいた時からすごく面白かったのですが、お稽古を重ねてより面白くなって、本当に初日を楽しみに待っているところです」と力強く意気込んだ。

東貴博と交互出演の深沢邦之は「楽しみしかない!」と気合充分に挨拶すると隣の小倉は「いいなぁ、楽しみしかないって」と会場の笑いを誘いつつ「本番間近になってこの時期になると心配しかない。けれど、伊東さんと絡むシーンも頂いたので大事に演じたいと思います」と珍しくキチンと答えた。深沢と交互出演の東は「(父親の)東八郎の無二の親友である伊東さんと同じ舞台に立てる機会を頂いて感謝しています。1公演1公演、全て楽しみたいと思います」と意気込んだ。

普段ひとりで落語を作り高座に上がる春風亭昇太は「頑張ろうと思っていい結果が出たことがないのでいつものようにあまり力を入れず乗り切りたいと思います」と会場を笑わせた。

続いてラサール石井は「伊東さんが稽古始まった頃よりどんどん元気になっていて、歩く速度も速くなって、喜劇役者のアドレナリンってすごいんだなと感じています。千穐楽までに30歳くらいになっているのではないかと期待しています」と伊東へのエールを込め、また「喜劇というのは最初にフリがあって徐々に話の筋が分かってきて最後にドカンとウケるのが普通ですが、熱海五郎一座は最初から衝撃波のような笑いがやってくる、そういう舞台です」と真剣に語った。

今回(ギャグが)スベる役を演じる渡辺は「うまくスベれたらいいなと思います」と本心はウケたい様子を見せながら「喜劇人・伊東さんのお芝居を間近で見られるのが幸せ」と挨拶した。

魔法学校のセットでの取材で「喜劇っぽくない」との記者からの発言に「喜劇にふさわしくないのは逆だと思っていて、大仰な壮大な世界のセットであればあるほどせこいギャグが生きる、そのギャップが創りやすい」と(三宅)座長自ら今作の期待感を上げた。

また尊敬する伊東四朗との共演について聞かれた三宅は「ここにいる全員が伊東さんと一緒に舞台に立ちたいという思いで立ち上げた一座ですので、恩返しの気持ちでやっています」と言い、「たくさんのことを教えていただいたと思います。昨日の舞台稽古で後半になって伊東さんが疲れ果ててボーッと立っていたんです。頭から湯気が出ているようなその表情が面白くて、そこを容赦なく突っ込みました。それは伊東さんから教えていただいたことでもあります。40年前、初めてお仕事でご一緒した時、僕が伊東さんを叩いてツッコむシーンがあってリハをしたら伊東さんから『それでは弱い』と叩き方の見本を見せてくださいました。その痛みを思い出しながら伊東さんをツッコんでいます」と新旧の共演エピソードで会場を笑わせた。

御年86歳にして新橋演舞場初登場の伊東は実際に舞台に立った感想を聞かれると「大感激です。若い頃散々通わせてもらった演舞場ですから……。本当に何度来たか分からないくらいです。入り方は今は言えないような方法です。よろしかったら教えます」と言い笑いを誘った。

最後に松下が「今回、特別な公演に出させていただいて感謝しています。一座の皆さん、伊東さんと毎日笑顔と元気をもらって自分自身もエネルギッシュになっているように感じています。お客様にもそれが届くと思いますので、ぜひ公演を楽しみにしていただきたい」と語り、伊東は「今回の芝居の出来によって身の振り方を考えようと思っております。それだけに楽しみなのか怖いのかその辺が非常に微妙で毎日震えております。ぜひ楽しい方に傾いてほしいなと思っています。そして皆さんが私を大先輩と言いますが、(一座メンバー)みんなもいい歳です。長老劇団といってもいいくらいですが、そのパワーを世間の皆さんに見せつけてやろうじゃないかという意気込みでございます」と力強く語った。

そして「今までももちろん面白い作品でしたが、今回は全てが詰め込まれた最高傑作と言えます。喜劇というエンターテインメントは絶対に生活に必要なんだと皆さんに肌で感じていただきたいです」と三宅が締め括った。

<公演情報>
熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第10回記念公演
東京喜劇『スマイル フォーエバー〜ちょいワル淑女と愛の魔法〜』

2024年6月2日(日)〜6月27日(木) ※全30公演
会場:東京・新橋演舞場

公演ホームページ:
https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202406_atami/

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