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『生誕130年 武井武雄展』目黒区美術館で 子供のための芸術を追求した画家の多岐にわたる創作活動を紹介

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《星曜日》 武井武雄 1965年 水彩、クレヨン © 岡谷市/イルフ童画館

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2024年7月6日(土)より、目黒区美術館では、『生誕130年 武井武雄 幻想の世界へようこそ』が開催される。「童画」という言葉を発案し、子供のための芸術を追求した武井武雄(1894-1983)の生誕130年を記念して、各地を巡回中の展覧会だ。

長野県岡谷市の裕福な地主の家に生まれた武井武雄は、東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画家を卒業後、1922年 に 東京社が創刊した児童雑誌『コドモノクニ』創刊号のタイトル文字及び表紙絵を担当。その後も絵画主任として活躍した。

《おやゆびひめ》 武井武雄 1965年 水彩、クレヨン © 岡谷市/イルフ童画館

1918年、児童雑誌『赤い鳥』の創刊が象徴するように、大正期は、子供のために文化が目覚ましく開花した時代である。しかし、当時出版されていた童話の挿絵は、一般的に物語の添え物という認識だった。そこで武井は、子供のための芸術こそ本物の芸術でなければならない、という信念のもと、自ら発案した「童画」というジャンルの確立に尽力する。と同時に彼は、版画家、デザイナー、教育家として幅広く活躍しただけでなく、郷土玩具の研究者という一面も持っていた。

同展では、武井武雄の豊かな幻想性をたたえた童画や版画、また画と文、装丁、函(はこ)で構成される総合芸術で「本の宝石」とも呼ばれた刊本作品を軸に、原画類やデザインの仕事など、多岐にわたる彼の世界を紹介する。

刊本作品|左上から時計回り:No.49『Harem』1961年 アップリケ/No.55『ラムラム王』1964-65年 絵入童話/No.63『祈祷の書』1966年 Sベランの本/No.31『木魂の伝記』1957-58年 寄せ木細工/No.59『人魚と嫦娥』1965-66年 螺鈿細工/No.108『ナイルの葦』1980年 パピルス紙、凸版 © 岡谷市/イルフ童画館

さらに目黒会場のみの企画として、武井と日本童画会で志しを共にした目黒ゆかりの作家、秋岡芳夫の童画作品を紹介する「日本童画会と秋岡芳夫」、「民藝(民衆的工芸)」の外と内を行き来しながら民藝運動の周縁的な動向を明らかにしてきた「アウト・オブ・民藝」の武井武雄編も展示する。こちらは武井の関連人物を紐解くトークイベント「武井武雄のネットワーク」とのコラボレーションだ。 このほかの関連イベントには、講演会や担当学芸員の解説も。詳細は、同館ホームページにて確認を。

<開催概要>
『生誕130年 武井武雄展 幻想の世界へようこそ』

会期:2024年7月6日(土)~2024年8月25日(日)
会場:目黒区美術館
休館日:月曜(7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)
時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
料金:一般900円 大高・65歳以上700円
公式サイト:
https://www.mmat.jp/exhibition/archive/2024/20240706-442.html

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