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『ヒプステ』初の中王区公演! 菜々香×白峰ゆり×高橋桃子が魅せる女たちのパワー!

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インタビュー

チケットぴあ

左から)白峰ゆり、菜々香、高橋桃子 (撮影:石阪大輔)

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舞台『ヒプノシスマイク』(通称『ヒプステ』)の歴史の中で、初の中王区公演となる『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Renegades of Female-が上演される。全キャスト女性というこれまでにない本作。中王区を司る言の葉党の党首にして内閣総理大臣・東方天 乙統女(とうほうてん おとめ)役の菜々香、乙統女の右腕である勘解由小路 無花果(かでのこうじ いちじく)役の白峰ゆり、無花果の部下である行政監察局副局長・碧棺 合歓(あおひつぎ ねむ)役の高橋桃子が思いを語ってくれた。

――『ヒプステ』には、どのような印象をお持ちでしたか?

菜々香 実は私は初演から欠かさず、ずっと観ていますが、初めて観た時に衝撃を受けました。クオリティの高い楽曲を交えながら物語が進んでいくミュージカル的な要素に加えて、会場が一体になって盛り上がるライブパートの臨場感にも感動して。終わった後もずっとテンションが上がったままの状態でした。胸にガツンと来ましたね。

――これまでご覧になってきて、お気に入りのキャラクターは?

菜々香 (飴村)乱数かな。すごくミステリアスで奥行きがあって、ものすごく気になる存在です。乱数を演じるキャストさんは本当にすごいと思います。

菜々香

白峰 私は、勘解由小路 無花果というキャラクターとの出会いは何年も前なのですが、実際に『ヒプステ』を初めて観た公演は、-Battle of Pride 2023-です。

会場の最寄駅から……いや、なんなら電車の中から「公演に行くんだな」とわかる方がたくさんいらっしゃって、その熱量が凄まじくて、その方たちの波に乗って会場に着いたら、さらにものすごい熱気を感じて。会場に入ると、その熱気が開演に向けてさらに高まっていって、最高潮に達したところでバンっと幕が開いて、キャストの方にライトが当たった瞬間、私もものすごい衝撃を受けました。最初からガツンと心臓を掴まれるような感覚でした。

――ちなみに無花果との出会いは何年も前というのは…?

白峰 宝塚時代の後輩の好きなキャラクターが無花果で、『ヒプノシスマイク』や無花果について教えてもらったことがあったんです。今回出演させていただくことが決まったとき、「あの無花果だ!」って(笑)。まさか自分が演じさせていただけるとは…。運命を感じています。

白峰ゆり

高橋 私は前からずっとヒップホップが大好きなので、『ヒプステ』を観劇させていただいたときは、ものすごい熱量を実感して衝撃を受けましたし、感動しました。

――それぞれに衝撃を受けたという『ヒプステ』にご自身が出演されることが決まった時の心境は?

菜々香 雷が落ちましたね。「来てしまった……」って(笑)。今までの人生を振り返ってしまいました。それくらい大きな出来事だったし、ものすごく光栄で、嬉しさがこみ上げてきましたけど、同時に同じくらいのプレッシャーも感じたというのが正直な気持ちでした。

白峰 先ほどの話でも触れましたが、自分が無花果という役で『ヒプステ』に関わらせていただけるということも衝撃的でしたし、本当に私事で恐縮なのですが、宝塚を卒業してすぐに出演させていただくことが決まったこともあって、驚いているヒマもないような思いでした。宝塚を卒業して「いつか2.5次元の作品に出てみたい」と思っていましたが、まさかこんなに早く出演させていただけるとは…。とても光栄に感じています。

高橋 私は素直にすごく嬉しくて、ただそれと同時に、まだまだ自分は未熟すぎるので「こんな大きな役が私に務まるのか…」という緊張も感じました。

――実際に衣裳を身に着け、メイクをしてのビジュアル撮影を行なった際の自身の姿を見ての感想や周囲の反響について教えてください。

菜々香 これまでこういうクールなタイプの役を演じることはあまりなかったので、反響はすごく大きかったです。「これ誰?」、「本当に菜々香?」という声が多くて、すごく気持ちよかったです(笑)。

何度かフィッティングをして、すごく丁寧につくっていただいて、いざ完成した衣裳で撮影に臨んだ瞬間、「あぁ、本当に『ヒプステ』に出演するんだな」という実感がわいてきました。

白峰 無花果を演じさせていただけることを実感して、テンションが上がりました。スタッフのみなさんが作り上げてくださるビジュアルの完成度の高さが凄まじくて。「これだけのことをしていただいたからには、あとは自分がやるだけだ!」と、身が引き締まる思いと抑えきれない高揚感で忙しかったです(笑)。

高橋桃子

高橋 合歓ちゃんのような髪色になったのは初めての経験だったのですごく不安でした。ですが実際にビジュアル撮影で衣裳を着て、メイクをしていただいたら、スタッフさんたちもすごく褒めてくださって、上演が解禁されたときもすごく嬉しい反響をいただけました。ホッとしましたし、「合歓ちゃんを演じることができるんだ」と改めて嬉しくなりました。

中王区を中から描くからこそ見えてくる乙統女、無花果、合歓の本当の姿

――演じる役に対してはどのような印象をお持ちですか?

菜々香 乙統女の最初の印象は、小柄な佇まいの中に、ただものじゃないオーラをすごく感じました。それから乙統女の過去について知って、普通では考えられない、大きな力にねじ伏せられてしまうような環境の中でも、それ以上に意志を貫くことができる女性だと感じて、本当に強い人だなという印象を受けました。

実際に舞台で演じる上で、乙統女が過去に感じた痛みや経験してきたこと、たとえ犠牲を払っても前に進んでいこうという思いなどを大事に丁寧に表現したいし、乙統女様への敬意をもって向き合っていきたいです。

――ちなみに、菜々香さん自身は、乙統女のようなリーダーシップや強さはお持ちですか?

菜々香 それが全くなくて……(苦笑)、自分とは正反対だなと思っています。それが逆に面白いなと感じていて、勉強しないといけないことも多いですが、すごく楽しみです。私は小さい頃から歌を歌って、夢を追い続けてきたのですが、今この年齢になってもあきらめずに続けられて、そのおかげで『ヒプステ』に出演させていただけることになって。これまでの人生で貫いてきた信念みたいな部分は重なると思うので、そういう部分を胸にやりたいなと思っています。

――白峰さん、高橋さんは、演じる役に対する印象はいかがでしょうか?

白峰 最初は、すごく自信があって、有無を言わせない強さを持っている人という印象だったのですが、深く知っていくにつれて、変わっていった部分が大きくて……。というのも、作品の中で中王区という存在が、各ディビジョンの男性たちの視点で語られる部分が多いので、どうしても「強くたくましい」女性というイメージで描かれるし、「無慈悲」という印象もあると思うんですけど、無花果の人生の軌跡を見ていくと、自分の正義を貫いた結果として、周りの目にそう映っているだけなんじゃないかなと感じたんです。過去に妹を失い、ドン底の状態から立ち上がったというのが、無花果からあふれ出る強さの正体だなと思います。加えて、心の支えである乙統女様や合歓ちゃんに対するあたたかさも感じています。

高橋 合歓ちゃんは、マインドハックされて言の葉党に入り、お兄ちゃん(碧棺 左馬刻)と敵対しなければならないという環境の中にいます。それでも守るべきものを守ろうとしている姿は、すごくカッコいいなと思うので、その強さと合歓ちゃんが本来持っている優しさの両方を、しっかりとお芝居で表現できたらと思っています。

――初めての2.5次元作品、初めてのラップなど、いろんな挑戦が詰まった作品ですが、いまの時点で楽しみにされていることは?

菜々香 私は女性だけの舞台は初めてなんですけど、どんな空気感になるのか? 『ヒプステ』を応援しているお客様に、『ヒプステ』ならではの魅力を感じていただきつつ、きっとこれまでと違うところも感じていただけるものができるんじゃないかと思っています。ラップも女性の声が重なり合ってどんな相乗効果が生まれるのか? とても楽しみです。

白峰 私にとっては(宝塚以来)約1年ぶりの女性だけの舞台になるんですが、私自身は娘役だったので、“強さ”という部分に関してはあまり表現してこなかったところがあったんですよね。今回、強さに際限がない中で、どこまで女性たちのエネルギーをお届けできるのか? ということがすごく楽しみです。それぞれの折れない強さがそれぞれのキャラクターにあると思うので、その部分を見せられたらと思います。

――宝塚出身の白峰さんがラップで思いを表現するという部分にファンの方もギャップを感じていると思います。

白峰 そうなんですよね。ラップは初めての経験なのですが、自分の思いを吐露したり、激しいバトルの部分がラップで表現されるのは、メロディで同じセリフを話すよりもガツンと心に届きやすいんじゃないかと感じているので、とてもワクワクします。

高橋 私はヒップホップが大好きなのですが、なかなか人前で見せることがなかったので、今回ラップに挑戦できることにすごくワクワクしています。レコーディングでも歌い方や、アクセントをつける部分も普段とは全く違って、楽しかったです。

――今後、公演を重ねていくなかで、チームの絆もより深まっていくと思いますが、いまの時点でのお互いの印象や中王区というチームとしてこれからに向けてどんな思いを抱いているのか教えてください。

菜々香 フィッティングやレコーディングで何度かお会いしていて、役や作品について深く話すのはこれからになりますが、それでも「この舞台を一緒に作り上げていくんだ!」という絆を感じています。今日は私服で撮影したのですが、何も言っていないのに3人とも同じブランドのものを身に着けたりしていて「完全に意気投合してる!」って勝手に嬉しく感じています(笑)。

ゆりさんはメチャクチャきれいで洗練されているので、フィッティングの時に「話しかけていいのかな…?」と思っていたら、すごく気さくに話しかけてくださって、既に大好きです。役の上では乙統女のほうが年上で立場も上ですけど、実際はゆりさんが“お姉さま”という感じです(笑)。
桃ちゃんは本当にかわいくて妹のように思っています(笑)。ひたむきに合歓ちゃんを演じてくれると思うので、私も初心に戻って頑張ろうと思いました!

白峰 私は、話をするうちに「あ、ちょっと3人とも空気感が似てるかも」と感じる部分があって…似てるよね?

菜々香 たしかに(笑)。

白峰 ラップの練習で、休憩の時に話すことができて、ゆっくり話をしたのはそれが最初だったんですけど、自然となじみやすい感じでした。無花果は合歓ちゃんをすごく気にかけていますが、「桃ちゃんがかわいすぎて役作り要らないかも」って思っています(笑)これから先、3人で共有できる思い出が増えていくのが楽しみです。

高橋 おふたりとも初めて会った時にオーラがすごくて凛としていて、「大丈夫かな? 私、なじめるかな?」と思っていましたが、実際は気さくに話しかけてくれるし、かわいがってくれるお姉さんたちでした。

白峰 ラップの練習で、最初に歌を披露するのが乙統女様のパートだったんですけど、それを聞いて私と桃ちゃんは鳥肌が立ちました。

高橋 すごかったです。

菜々香 いやいや!

白峰 桃ちゃんと「ど、どうする?」ってアイコンタクトとりましたもん(笑)。

菜々香 色々な分野で活動しているキャスト陣が集まったと思うので、その相乗効果が楽しみですよね。

白峰 今はまだ、何もわからないからこその未知数のワクワクが止まらないです。いざ初日の幕が上がる瞬間を想像すると、武者震いというか、ゾクゾクします。これから積み重ねた結果を観ていただくことになるので、「準備をしっかり頑張ろう」という気持ちですね。その中でも強みは、やっぱり女性のパワーだと思っているので、男性のパンチのある強さとはまた違う強さを出したいですね。

菜々香 女性のお客様も多く来ていただけると思うので、同じ女性として共感したり、「私も歌いたい」と思っていただいたりできるような舞台にしたいですね。

白峰 中王区の公演ができるのは、『ヒプステ』に関わってきた皆さんが積み上げてきたものがあるからこそなので、その熱いバトンをきちんと受け止め、お客様にも「ちゃんと『ヒプステ』の思いを受け取ったんだな」と感じていただけるように頑張ります。

高橋 初めての経験でまだまだわからないことだらけですが、スタッフ、先輩のみなさんに必死に食らいついて、「碧棺 合歓が高橋桃子でよかった」と言ってもらえるように全身全霊をかけて頑張ります。

取材・文:黒豆直樹
撮影:石阪大輔
ヘアメイク:新田彩加、北崎実莉

<公演情報>
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Renegades of Female-

【東京公演】2024年7月4日(木)~7月15日(月) 品川プリンスホテル クラブeX
【大阪公演】2024年7月25日(木)~7月28日(日) 松下IMPホール

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/hypnosismic-stage/

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