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藤原紀香が天真爛漫なストリッパー“リリィ・カルメン”に

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舞台『カルメン故郷に帰る』製作発表記者会見より

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1951年に公開された、日本初の長編カラー映画『カルメン故郷に帰る』が舞台化。演出を錦織一清が、主人公のリリィ・カルメン役を藤原紀香が務める。その製作発表記者会見が6月11日、都内で行われ、錦織と藤原が登壇。作品への想いを語った。

巨匠・木下惠介の代表作のひとつ『カルメン故郷に帰る』。今回の企画では脚本を羽原大介が手がけ、物語の舞台を軽井沢から和歌山県に変更している。主人公は、故郷を飛び出し、東京でストリッパーになった「おきん」。自らを「リリィ・カルメン」と名乗り、ストリッパーという職業が“芸術家”だと信じて疑わない。そんなカルメンが、同僚の朱美を伴って帰郷。初恋の人との再会や、村長、父・正一らの猛反発を受けつつも、自らのスタイルを貫くカルメンは……。

錦織と藤原がタッグを組むのは、22年の『毒薬と老嬢』以来2度目。当時を振り返りつつ錦織は、「あの時はおばあさん役だったので、紀香さんに申し訳ないという気持ちがありました。だから今回はその恩返しと言いますか、美しい紀香さんをぜひ見ていただきたいと思って。原作の映画では高峰秀子さんがカルメン役を演じられていますが、歌いながら闊歩するその姿を見た時に、今これを出来るのは紀香さんしかいないんじゃないかと。その直感が正解であったことを、改めて確信しているところです」と熱弁する。

藤原は開口一番、「はーい、リリィ・カルメンです!」ととびきりの笑顔で挨拶。続けて「このお話をいただいた時はすごく嬉しかったです。カルメンというのは、自由奔放で、明るくて、本当に可愛い女性。人と関わること、人を幸せにすることが大好きなんですよね。ストリップダンサーということで偏見や差別を受けることもあったかと思いますが、自分の選んだ職業を肯定し、明るく前を向いて歩いている。その姿が本当に強くて、素敵で、私は大好き。きっとそんなカルメンの姿は、今の働く女性たちにとっても響くと思いますし、錦織先生、共演者の皆さんと、素敵な舞台を作っていきたいと思います」と意気込む。

さらに錦織の演出について藤原は、「とにかくみんながハッピーで笑顔の現場でした」と前作を振り返り、「役についてなにを聞いてもすぐに答えてくださって、それは他のキャストとのやり取りを見てもそう。だからきっと今回も、すべての役を錦織先生は出来ると思うんです。それくらい器用な方ですし、歌もダンスも体の見せ方も熟知されている。そもそも元はスーパースターですからね。本当にリスペクトしていますし、またご一緒出来ることがとても嬉しいです」と目を輝かせる。

ストリッパーという役どころだけに、劇中にはカルメンのダンスシーンも。藤原のダンスの資質について聞かれた錦織は、「紀香さんのダンスはまだしっかり拝見出来ていないのですが、周りから聞く話ではまったく心配いらないんじゃないかと思っています。僕の中でダンスというのは、単に激しく動けばいいものではなく、その人から出る雰囲気というのが一番の持ち味になると思っていて。今回の舞台でも紀香さんらしい、紀香さんの持ち味を生かしたダンスを見せてくれるんじゃないかと思います」と期待を寄せる。

舞台『メイジ・ザ・キャッツアイ』での体を張った熱演も記憶に新しい藤原。本作でのダンスシーンについては、「そんなに速いテンポのダンスはまだ踊ったことがありませんが、その都度、作品に合わせたダンスに挑戦出来ることはやっぱり楽しいです。特に今回は、お客様が楽しい気持ちになれるような、そういったダンスや歌、ショーにしていきたいと思っていて。また普段は関西弁の、すごくチャーミングな、あっけらかんとしたおきんちゃんですが、ショーになった途端、リリィ・カルメンとしてのプロの顔になる。そんな彼女の変化もお見せ出来たらなと思っています」と抱負を述べた。

錦織からは「紀香さんの代表作になるような舞台を作っていきたい」との言葉も。この夏、藤原演じるカルメンが、観る者にとびきりの笑顔と元気を届けてくれるはずだ。

取材・文:野上瑠美子

<公演情報>
カルメン故郷に帰る

公演期間:2024年8月17日(土)~25日(日)
会場:新橋演舞場

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/carmen-stage/