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本日公開『クワイエット・プレイス:DAY 1』“沈黙の大都市”はこうして生まれた

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『クワイエット・プレイス:DAY 1』

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本日から『クワイエット・プレイス:DAY 1』が公開されている。“音”に反応する謎の生命体の恐怖を描く人気シリーズの最新作で、すべての物語の“はじまり=DAY 1”が描かれる。舞台は、シリーズ初の大都市ニューヨークで、大規模な撮影が行われ、本作でしか描かれない状況と恐怖描写が追求された。

眼はまったく見えないが、聴覚が異様に発達している謎の生命体によって支配されてしまった地球で、残された人間が音を立てないようにしながらサバイバルする様を描いた『クワイエット・プレイス』は大ヒットを記録した。孤立した空間で生き延びようとする一家を描いたシリーズ1作目、家を出て外の世界を目指す続編が製作され、最新作はその前日譚=DAY1が描かれる。

前2作をジョン・クラシンスキーが、本作をマイケル・サルノスキが監督しているが、『クワイエット・プレイス』は3作すべての撮影監督とプロダクション・デザイナーが異なる少し珍しいシリーズだ。

『…DAY1』でプロダクションデザイナーを務めたのはサイモン・ボウルズで、大都市ニューヨークに未知の生命体が飛来し、街が破壊され、人々が混乱する黙示録的な光景をカメラの前に出現させるため、可能な限り“屋外”での撮影にこだわった。

「私は本作の前に、ニューヨークを舞台にした作品を3作品手がけています。本作では監督のマイケル(・サルノスキ)と一緒にニューヨークのさまざまな地区を徒歩で巡り、地区の違いを際立たせるものだけを入念に選び、そのエッセンスをロンドンに持ち込んで巨大なセットをつくりあげました」

撮影が行われたのは英国のリーブスデン。あの『ハリー・ポッター』シリーズでもこの地に巨大なセットが組まれたが、本作でも撮影所の一角にニューヨークが出現した。その完成度は主演を務めたルピタ・ニョンゴが「信じられないほど正確」と驚くものだったという。

「本当に正確なんですよ! 重要な場所やお店を抜き出して構成しました。ニューヨーカーでさえ、つながりを感じられるはずです。この街が破壊されるのを目の当たりにするわけですから、それはとても重要なことです。ニューヨーカーがこの映画を観ると、動揺してしまうでしょう」

一方で彼らは“実物”のセットと並行して“バーチャル”なニューヨークも構築した。

「セットをデザインするにあたり、そのすべてをバーチャル・リアリティに置き換え、3Dで構築します。そうすれば(監督の)マイケルは空間を歩き回って探索し、アングルを考え、撮影監督と一緒にシーンを並べることができるからです」

実物のセットは一度破壊してしまうと、そう簡単には戻せない。しかし、デジタルの街なら繰り返し破壊しても一瞬で元に戻すことができる。未知の生命体が人間を襲う場面を構想する際にも、このツールが活躍した。

「3Dで街並みを構築することで、アーティストたちがモデルや参考写真からスチールを撮ることができますし、モンタージュを作ることができます。街が破壊される“前”と“後”をみんなに見せられることが重要でした。みんなの知っている昔ながらの場所に巨大な穴が開き、破壊され、炎に包まれているイメージを作成して、私と監督だけでなく特殊効果や撮影、その他の部門に共有できるのです。

バーチャル・リアリティで構築することで、マイケルはVRゴーグルを装着して映画の世界を歩きまわることもできます。本作は臨場感が必要な映画ですが、この方法を使えば驚くほどの没入感を味わえるわけです」

本物の街を歩き、その匂いや雰囲気を味わい、写真におさめ、そこで得たものを凝縮して“屋外セット”と“デジタルセット”を作り上げる。そこにあの恐ろしい生命体がやってくるのだ。彼らは高層ビルに巨大な爪を立てて滑りおり、通りのタクシーを一瞬で破壊し、人々を襲う。大画面と立体音響で描かれる一連のシークエンスは圧巻だ。

「彼らは街をバラバラに引き裂きます。私たちは、破壊の大きさだけでなく、より絞りこんだレベルで破壊がどのようなものなのか、多くの議論を交わしました。クリーチャーの爪ができることや、それがもたらす破壊的な影響について法医学的に綿密に考え抜きました」

なお、本作はシリーズ初の大都市が舞台の作品だ。静かな郊外とは違い、都市は騒音、人の会話など昼夜問わず“音の洪水”が空間を満たしている状態で、生命体は当然のようにそこに群がる。

「チャイナタウンのモット・ストリートにはゲームセンターがあります。明らかに大きな音を発するので、それには着目するようにしました。チャイナタウンの大道芸人が奏でる幻想的な弦楽器など、街の中で騒々しいものはすべて取り入れました。ニューヨークを取材して、音を起こすものはすべてメモして映画に注ぎ込んだわけです。そして、彼らが襲来すると、それらの音はすべて消え去ります」

世界最大の都市ニューヨークに静寂が訪れる。人々は生き延びるために沈黙する。音を立てたら即死する街ニューヨーク。『クワイエット・プレイス:DAY 1』ではそんな光景が容赦なくスクリーンに描き出される。

『クワイエット・プレイス:DAY 1』
公開中
(C)2024 PARAMOUNT PICTURES

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