東京ガーデンテラス紀尾井町
執筆者
東京ガーデンテラス紀尾井町のアート作品
ディレクターに聞く
「東京ガーデンテラス紀尾井町」のアート作品
大巻伸嗣《Echoes Infinity~Immortal Flowers~》
猪鼻さん 「弁慶橋からこの施設を見たときにすぐに目に飛び込んでくる大きさ、色、配置を意識しました。実は、最初に実寸代の模型を見たとき、とても大きく感じて『このまま設置して大丈夫かな?』と多少の心配はありました。しかしながら、実際はご覧の通り。建物や広場、空間と絶妙に調和していて、アーティストの空間感覚に驚かされました。小道にある作品も模型を使って、どの位置からどう見えるのか検討してベストな位置に設置しています」
アーティスト
青木野枝《空玉/紀尾井町》
猪鼻さん 「空の広場は、工事中に出てきた江戸時代の石垣も活用しています。この場所は歴史性も高く、周辺には学校もあることから、落ち着きを感じられる空間にしよう、ということで青木さんに制作を依頼しました。重厚な鉄の質感と周囲の緑のコントラストが美しい作品です」
アーティスト
坪田昌之《the wind of self》
作山さん 「やさしい風を感じるフォルムで、石を刻んだ跡が時間の積み重ねも感じさせます。この場所はレジデンスの入口で、住まう方を迎え入れる場所としてこの作品を置きました。シンプルな作品ですが、安全対策をしっかりと行っているため、作品の真下、地中は複雑な構造だったりもします」
名和晃平《White Deer》
猪鼻さん 「計画段階では、水の広場の別の場所に置く予定でしたが、名和さんが広場を見て、そしてこの場所に置くことになりました。この場所に作品を配置すると、紀尾井レジデンスと紀尾井タワーの合間にある空を鹿が仰いでいるように見えるのです。また、作品の大きさも周囲の建物と空間に合わせて一回り大きくすることもその時に決まりました。アーティストの空間に対する感覚の鋭さを、このときにも実感することとなりました」
アーティスト
隠崎麗奈《ヨヨ》
猪鼻さん 「赤坂プリンス クラシックハウスは結婚式に使われることが多く、アーティストはそこから真珠や“受け継がれていくこと”をイメージに作品を制作しました。過去から未来へとこの土地の宝物を引き継いでいくという願いが真珠に込められています。この庭園では、毎年5月から6月は満開のバラが楽しめます」
アーティスト
竹田康宏《息吹く朝》
猪鼻さん 「この作品が設置されたのは春先で、この作品だけが目立つ状態だったのですが、季節がかわり、緑に囲まれるとフォルムのかわいらしさが際立っています。『芽生えの庭』は近隣の保育園、幼稚園の子どもたちや親子連れ、小学生などが遊びに来てくれるのですが、子どもたちはこの作品に気づくと近づいてきてくれます」
ジュリアン・ワイルド《System No. 31》
清水谷公園へ伸びる「光の森」に佇む円形の彫刻。太陽の光の動きに伴って、その見え方は刻々と変化していく。
猪鼻さん 「繊細ですが、遠くからでもすぐに目に飛び込んでくる作品です。メッシュ状の作品なので背景の緑も見えて、軽やか。周囲の環境も作品に取り込む、野外彫刻らしい作品です。東京ガーデンテラス紀尾井町で唯一の海外アーティストによる作品です」
アーティスト
西野 康造《空の記憶 2016》
猪鼻さん 「全長28.8メートルにも及ぶ巨大な作品ですが綿密な計算によってバランスが取られていて、軽やかに揺らいでいます。高層ビルに飾る作品ということで大空をイメージしています」
アーティスト
「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」のアート作品にも注目
浦島流 「東京ガーデンテラス紀尾井町」アートめぐりのポイント
「東京ガーデンテラス紀尾井町」参加アーティスト
青木野枝《空玉/紀尾井町》
坪田昌之《the wind of self》