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松重豊「劇映画 孤独のグルメ」でポン・ジュノにオファー、返事は「完成が楽しみ」

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「孤独のグルメ」プロジェクト発表会見が本日7月10日に東京・日本橋ホールで開催され、松重豊が登壇した。

久住昌之と谷口ジローによるマンガを原作とする「孤独のグルメ」は、松重演じる主人公・井之頭五郎が営業先で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいと思ったものを自由に食すグルメドキュメンタリードラマ。このたび、テレビ東京開局60周年特別企画としてドラマ24「それぞれの孤独のグルメ」がテレビ東京系で10月4日から放送され、「劇映画 孤独のグルメ」が2025年1月10日に封切られることが発表された。

松重は「テレ東深夜の小さな番組から始まり、こんな晴れやかな場にいることになるとは想像もしていませんでした」「いろいろとぶちまけていきたいと思います」と挨拶。続けて、本プロジェクト始動の経緯について「(2022年の)シーズン10が大きな節目だなと思っていました。これからどうする?というタイミングでしたが、最初のプロデューサーは出世して現場に来ないし、次のプロデューサーも、その次のプロデューサーも辞めてしまい、僕に人望がないのかどんどんスタッフがいなくなっちゃって。人材から立て直さないといけないという思いがありました。そこで(スタッフの成長のために)大風呂敷を広げて映画化するのはどうかという話になりました」と語った。

「劇映画 孤独のグルメ」では、松重が主演のほか、監督と脚本を担当する。彼は「『孤独のグルメ』は小さなユニットで作っていますが、お店の方もいらっしゃいますし、食べ物を扱いますので神経を使わないとできない作品なんです」と説明し、「どういう監督にお願いしたらいいのかなと考え、かつて『シェイキング東京』という作品でご一緒したポン・ジュノ監督に手紙を書きました。残念ながらスケジュールの都合でNGでしたが、完成を楽しみにしているとお返事がありました」と明かす。そして「いっそ僕が頭に立って監督という形で参加するのはどうかと思いました」と続けた。

さらに松重は「この番組は食べ物が主役。長尺に耐えるためには、きちんとストーリーを組み立てなければと考えました」と切り出し、「(タイトルに)“劇場版”とつけるのは抵抗がありました。もともとはマンガが原作。原作とは違う形でドラマは始まりました。(映画も)テレビドラマの延長線ではないという覚悟があったので、劇映画として成立させたいと思いました」と言葉を紡ぐ。「でもテレ東の方が心配したんでしょうね。脚本はほかの方に書いてもらったほうがいいんじゃないかと、勝手に野木亜紀子さんにオファーしていて(笑)。野木さんに電話して『ちゃんと(自分で)本を考えます!』と言いました」とエピソードを披露した。

「劇映画 孤独のグルメ」の物語は、フランスからスタートするという。松重は「『孤独のグルメ』は、井之頭五郎が『腹が減った』と言って画が引いていくカットが印象的。そのシーンで大風呂敷を広げたく、エッフェル塔での撮影を提案しました。最初は『無理!』と言われたけどなんとかしてくれまして、最高の天気の中でエッフェル塔をバックに“孤独カット”が撮れました」と太鼓判を押し、「ユーロ、高かったですね……」とほほえむ。

続いて、話題は多彩なキャストを主人公に迎えるオムニバス形式のドラマ「それぞれの孤独のグルメ」に。松重は「映画の公開が僕の想定よりも先になったので、その間にレギュラーシーズンを放送できないかという話もありました。ただ10年以上放送しているドラマですし、年末年始には再放送しているので、家でゴロゴロしながら観られるのに劇場に行くかな?と思い。家で観たからいいやと思われるのが一番困るので、違ったものを作りたかったんです」とジョークを交えながら口にした。また「井之頭五郎だけじゃなくて、いろんな職業、年齢、性別の方が、それぞれおいしいものを食べて、またがんばろうと思えるものが面白いんじゃないかと」と企画を説明し「今はキャスティングの最中です。オファー中の方、お返事をくださいねとこの場を借りてお伝えしたいです(笑)。井之頭五郎もドラマに登場します」と発言し、会場を盛り上げる。

また松重は「これから公開まで半年近くある映画ですので、聞いてほしい情報は盛りだくさんですが、小出しにするようキツく言われています。映画として面白いものにしたということは責任を持って言えます。つまらないと言われたら、テレビや映画の世界にいる資格がないと思うしかありません。それだけのものを、スタッフが作ってくれました。自信を持ってお届けします」と呼びかけた。

(c)2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会