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第2回PSYCHIC FESに向けた“ヤマトパンクスのスタート地点にあるバンド”に声をかけての座談会

音楽

インタビュー

ぴあ

左から、スズキナオト(オレンジスパイニクラブ)、スズキユウスケ(オレンジスパイニクラブ)、山田将司(THE BACK HORN)、ヤマトパンクス(PK shampoo)

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Text:ヤコウリュウジ Photo:石原敦志

PK shampooのフロントマン、ヤマトパンクスがプロデュースするサーキットイベントPSYCHIC FES(サイキックフェス)の第2回が地元である大阪・心斎橋エリアにて8月4日に開催される。昨年11月に東京・新宿エリアで行われた第1回もそうであったが、ジャンルや世代を超えて様々なアーティストと交流を深めるヤマトが発起人だけあって、出演者は他に類を見ないほど多彩。各ライブハウスでとんでもない熱量が生み出されることだろう。今回はそのヤマトがライブにおける初期衝動を食らったTHE BACK HORNから山田将司、お互いに前身バンド時代からの付き合いだというオレンジスパイニクラブからスズキユウスケとスズキナオトに集まってもらい、その出会いや印象からPSYCHIC FESへ向けた意気込みまでゆるりと語り合ってもらった。

――まず始めにPSYCHIC FESについて主催であるヤマトさんから簡単に説明していただいてもいいですか?

ヤマトパンクス ノンジャンル、世代もジェンダーも超えて、僕が好きなアーティストだったり、友達だったりをサーキットって形にまとめてみよう、というのが主旨と言えば主旨ですね。

――昨年11月に第1回が東京・新宿にて開催され、今回は地元である大阪。規模もパワーアップした感があります。

ヤマト それこそ、第1回のときは「赤字になるだけやろ?」みたいに言われたりもしたんですけど(笑)、第2回は改善点を踏まえつつ「当然やるっしょ!」みたいなところもありましたね。

ヤマトパンクス(PK shampoo)

――その第2回に向けて、というところで座談会を行うわけですが、この3組の関係性は以前から深いんですか?

山田将司 オレスパとPKはどうなの?

スズキユウスケ 付き合い自体はすごく長いんですよ。8年ぐらい前、バンドを始めたばっかりのときに一緒にライブをやったり。僕らが改名する前、The ドーテーズ時代のときですね。

ヤマト ウチらも(前身バンドの)トラッシュノイズだったし。ただ、知り合ってからは長くて、歳もユウスケとは一緒なんですけど……今日、服かぶってない?(笑)

一同 ハハハハ(笑)。

ユウスケ ちょっとやっちゃったな、と思った(笑)。

ヤマト それは置いといて(笑)、2回ぐらいThe ドーテーズと対バンしてるんですけど、お互いにちょっと尖ってたというか、話しかけても「あぁ? 知らねえよ」みたいな(笑)。ナオトなんか、その場からいなくなってたり。

スズキナオト たしかに(笑)。

スズキナオト(オレンジスパイニクラブ)

ヤマト (呼べた)お客さんもお互いに0人で、(The ドーテーズは)茨城から大阪に来てるし、せめて仲良くなるしかないと話しかけてるのに、ユウスケは缶ビールをめっちゃ偉そうに「600人呼んだ!」みたいな顔で飲んでて(笑)。

一同 ハハハハ(笑)。

――そうなると、密接になったのは少し経ってからだったんですか?

ヤマト The ドーテーズがオレスパに改名して、僕もPK shampooとしてバンドを組み直して、お互いに曲調もガラッと変わったし、そこで波長も合いましたね。

――オレスパのおふたりと山田さんは茨城出身という共通点もありますよね。

山田 もともとバンド名は知ってて、2、3年前、カメラマンをやってる友達に誘われてオレスパのワンマンを恵比寿LIQUIDROOMへ観に行ったんですよ。楽屋でちょっと話もしたんですけど、それが最初ですね。いいバンドだなと思いましたよ、キラキラしてて。

――そこから交流が生まれたような。

ユウスケ でも、会うのはそのとき以来だったりもして。

山田 そのとき、なぜかオレスパのグループLINEにオレも加わって(笑)、飲みに行こうみたいな話はしてたんですけど、タイミングも合わず。

――じゃあ、これを機にもっと深くなればいいですね。

ユウスケ ホントにそう思ってます。

スズキユウスケ(オレンジスパイニクラブ)

――PK shampooとはどうなんですか? ヤマトさんと仲よさげな雰囲気ですけど。

山田 バンド同士の繋がりはまだなくて。ヤマトとは飲みの場で2、3回かな。

ヤマト 「音楽と人」という雑誌の編集長で金光さんという人がいて、一緒に飲んだり、取材してもらったりしてるんですけど、よく酔っ払った金光さんが僕を大御所に会わせようとするんですよ。「お前を殴ってもらうんだ!」とか「TOSHI-LOW(BRAHMAN)を呼ぶ!」って(笑)。

山田 ハハハハ(笑)。

ヤマト で、その金光さんと(山田)将司さんのところへ合流し、一緒に飲ませてもらって。その後はカラオケへも行ったりして。

山田 あぁ、行ったね。

山田将司(THE BACK HORN)

ヤマト ベロベロに酔っ払ってるから、今になって考えたら何してんねんって思うけど、(THE BACK HORNの)「コバルトブルー」を「歌ってくださいよー!」って入れたり(笑)。

一同 ハハハハ(笑)。

ヤマト 僕が1番、将司さんが2番という……せめて1番を歌ってもらえばよかったなと思うんですけど(笑)、そこから何回か一緒に飲ませてもらい、今度ツーマンにも誘ってもらったり。

――もともと、PK shampooの存在は知ってたんですか?

山田 噂は聞いてました。それこそ、金光さんから「やべえヤツを連れて行くから」と言われてたし(笑)。当時、SNSとかでいろんな奇行も知りつつ(笑)、営業妨害になっちゃうかもしれないけど、喋ると芯のある真面目なヤツなんで面白いと思いましたね。

――そんな縁のある2組に声をかけての座談会という。

ヤマト 大阪でもPSYCHIC FESに向けた対談をやらせてもらって、それはガガガSPの(コザック)前田さん、ハヌマーンをやられてた(山田)亮一さんとだったんですけど、東京でこの組み合わせにしたのも自分的にはかなり意味があって。紐解いていくと、高校3年生のとき、友達に使ってないiPodをもらって、そこに入ってたのがガガガSP。で、大学では落研に入って落語をやろうと思ってたんですけど、つまんなそうなヤツしかいなかったので(笑)、隣にあった軽音部に入り、そこで先輩に教えてもらいながら初めてコピーしたのがハヌマーン。その後、友達にチケットが2枚あるからライブを観に行こうと誘ってもらったのがTHE BACK HORN。大学3年のときに自分でバンドを組んで、ほぼ初めてぐらいに対バンしたのが当時はThe ドーテーズだったオレスパ。完全に僕中心の話でしかないんですけど、PSYCHIC FESが大阪の地であるので、こういうのも面白いのかなって。

――自分のスタート地点にあるバンドに声をかけての座談会。いい話すぎてどこまでホントなんだろうかとは思うんですけど。

ヤマト ホントですよ!(笑)

――そうですよね(笑)。ちなみに、そのときのTHE BACK HORNのライブって憶えてます?

ヤマト 大阪のZeppで9mmとツーマンでしたね。

山田 あぁ、あったな。

ヤマト それまで友達のコピーバンドを観に行くぐらいしかなかったから、モッシュやダイブも起きてて、曲がどうとか言うより「何だこれは!」となって「すぐ帰りたい!」となったのを憶えてます(笑)。

>

ユウスケ 「怖い! 怖い!」って(笑)。

山田 初めてだと雰囲気に圧倒されちゃうよね。

――ヤマトさんにとってライブの原体験ですよね、それ。

ヤマト 衝撃が大きかったというか。そこから自分でバンドをやっていく中であれがカッコいいモノだというのはわかっていくんですけど、いちばん最初の衝撃でしたね。

――PSYCHIC FESはヤマトさんがカッコいいと思ってることが基本にあるんですよね。

ヤマト もちろん、もちろん。

――では、オレスパのいいところはどこだと思ってます?

ヤマト 2、3年前かな、当時は家がすぐ近くだったんですけど、朝4時ぐらいに急に呼ばれて、長財布をパタッと開いたぐらいのサイズの人生ゲームをふたりでやったりしてて(笑)。

ユウスケ コンビニで1000円で売ってるヤツですね(笑)。

ヤマト どんだけちっさい人生なんだ、って(笑)。まあ、どこがいいと聞かれてもあんまりわかんないんですけど……「オレはもうダメだ」みたいなことも言い出したりするし(笑)。

ユウスケ 相談とかもしてたんですよ。話をちゃんと聞いてくれるから。

――ユウスケさんから見たヤマトさんは?

ユウスケ ちゃらんぽらんしてますけど、意外とちゃんとしてるところがあって。ふたりで飲むと音楽に対してストイックな部分があることもわかる。メロディーもいいし、ちゃんと音楽できるんだな、って。

ヤマト お互いに同じような感じで思ってるんですよ。

山田 ヤマトは音楽家感があるよね。

ユウスケ ありますよね。ただ遊んでるだけじゃないんだな、って。

ヤマト そりゃ、そうやろ、みんな(笑)。

ナオト でも、意外じゃないですか。この感じであの曲を書けるっていう。歌詞もそうですけど、そのギャップにやられるなって毎回思いますね。

ヤマト 僕もナオトが書いた曲を聴くと「何でこんなヤツが!?」って思うんですよ(笑)。一緒に酒を飲んでグッチャグチャになったりしてるところをたくさん見てるから。「そんなことを考えてた?」と感じたりもしますからね。

――この中だと山田さんは先輩になりますけど、どういう存在なんですか?

ユウスケ もう、かなりレジェンドすぎて。バンドを始めたころにROCK IN JAPANでライブを観てたし、地元にもTHE BACK HORNに影響されたバンドがいますし。

ナオト めちゃくちゃいますね。

ユウスケ 「ひとりごと」って曲があるんですけど、あれにもすごく衝撃を受けて、今日も聴いてきました。

山田 インディーズ時代の曲だから、24年前かな。水戸LIGHT HOUSEであの曲終わりのライブがあったんだけど、いちばん最後にリズムに合わせて床をぶん殴っちゃって(笑)。

ユウスケ マジっすか!?

山田 手の甲の骨が折れたことがある(笑)。だいぶマニアックな曲も知ってくれてるのがうれしいな。

ユウスケ ナオトとふたりでめちゃくちゃ聴いてましたよ。

――ヤマトさんにとっては?

ヤマト 僕も大好きで尊敬もしてるんですけど、カラオケで「コバルトブルー」を入れちゃうぐらいというか……将司さんの人柄が優しいからこそ、というのもあるし。ただ、ウチのギターの(福島)カイトが将司さんを神格化してて。それこそ、ツーマンが決まった連絡をしたら「喋れなくなるからやめて欲しい」って言ってたり(笑)。

――対バンの当日、どうするんですか?

ヤマト だから、来ないと思います。

一同 ハハハハ(笑)。

ユウスケ ダメでしょ、そんなの(笑)。

ヤマト でも、THE BACK HORNを追っかけてたバンドもPSYCHIC FESにはたくさんいますし。むしろ、なんで出てくれたのかな、と。

山田 いや、さっきも言ったけど、ヤマト自体が面白い人間だと思ってるし、PKの音楽も素晴らしいしさ。曲の持ってる哀愁の感じだったり、コードもちゃんと音楽を知ってる人の使い方をしてるし。逆にオレらも後輩のバンドと絡む機会も減ってきてるから、ありがたい話なんだよね。

――ただの酒飲みではない、と(笑)。

山田 そこもまた、天才っぽい感じが出ちゃってますけどね(笑)。

――山田さんって、結構いろんなライブへ足を運んでますよね。

山田 いろんなライブを観るようにはしてますね。2017年ぐらいから結構行くようになったんですけど、もう(バンドを)20年ぐらいやってて、頭打ちじゃないけど、自分から観に行かないと空気感がわかんねえな、と思ったし。音はサブスクやYouTubeで聴けちゃったりもするけど、どういう人間がどういう顔でお客さんに対してどういうライブをしてるのか、を感じたかったんです。結局、音楽は人だと思ってるから、そいつからにじみ出るモノをちゃんと知りたいと思って。オレらも長くやってるから偉いわけじゃないし、戦ってるところは同じですからね。

――現在、PSYCHIC FESは第5弾まで発表になっていますが、まだまだ増えるんですか?

ヤマト そうですね。バンドは結構ほぼ決まってるんですけど、DJが増えるとか、そういうのもあって。

――今のところ43組が発表になってます。

山田 そんなにいるんだ!?

ユウスケ 凄いな。

ヤマト ギャラだけで赤字になりそう(笑)。

――グッズを売りましょう!

ヤマト あと、同期なんでオレスパにはちょっと(ギャラを)下げてもらって(笑)。

ユウスケ 赤字ならしょうがない!(笑)

――みなさん、出番の早さ・遅さだったりで好みはありますか?

ヤマト 僕はいちばん小さいところで最初にやりたいです(笑)。飲みながらいろいろ観たいし。

山田 たしかにそうだね。

ヤマト ちなみに、実際に最初に僕らが出ることを提案してるんですけど、拒否されました。

――主催ですからね(笑)。もし、PK shampooが最初なら誰が締めるんですか?

ヤマト そりゃ、THE BACK HORNですよ! あ、いや、逆がいいな。

一同 ハハハハ(笑)。

――そして、PSYCHIC FESへ向かう中で、みなさんそれぞれ動きがありますよね。先ほども話に上がりましたが、THE BACK HORNが「KYO-MEI対バンツアー」の中でPK shampooを招いての2マンが7月21日に名古屋CLUB QUATTROであります。今回は若手バンドを呼んでますよね。

山田 そうですね。さっき言ったみたいの若い人たちが一生懸命にやってるのを感じ合いたいんですよ。

――その前の7月3日にはデジタルシングル『修羅場』をリリース。

山田 なかなか後味の悪い曲ができたな、と(笑)。

――人間の光と影というコンセプトシリーズの第1弾ということですが、罵声のような言葉も並び、カオティックな浮遊感もあります。

山田 影にフォーカスした曲なんですが、いろんな人に聴かせると、ヘッドホンを取った後に「あぁ……」ってため息が漏れるみたいで(笑)。ちゃんと描きましたね、今の人間社会を。

――同日にはオレスパもミニ・アルバム『生活なんて』を発表します。

ナオト 結構パンク寄りな作品というか、初期の勢いみたいなところで作ったので、それこそPSYCHIC FESでも合いそうな曲が多いんです。ライブでやれるのが楽しみですね。

――PK shampooもEP『輝くもの天より堕ち』を7月31日にリリースしますね。ロマンティックな曲もあれば、開き直って狂気と苛立ちをぶちまけた曲もあったり。

ヤマト いつもリリースを延期したり、時間がかかってたから、それはやり方が間違ってるのかも、と勧められて初めて歌詞から曲を書いたんです。そうしたら、スルッと書けたりもして。ちょっと日記みたいなことを書いてたのをさらに日記にしてみた、みたいなところもありますね。

――そのあたりの最新のサウンドも味わえるであろうPSYCHIC FES。では、最後に意気込みを聴かせていただけますか?

ナオト 前回も呼んでもらってたんですけど、すでにライブが入ってたんですよ。そのときは次回があるかどうかもわからないから、物凄く出たかったなと思ってたし。自分ららしいライブができたらな、と。

ユウスケ ノンジャンルで年齢層も幅広いし、いろんな刺激も貰えると思うんで、変にカッコつけず、オレスパらしいライブができればと思ってますね。

山田 ヤマトとは酒の場から始まった関係ではあるけど、人間がオレはすごく好きなので。この人間が集めたからには絶対に面白いバンドしかいないと思うんです。このフェスを盛り上げる一員として、しっかりTHE BACK HORNらしいライブをしたいなと思います。

ヤマト 結局、僕が好きなバンド、好きな曲をやる人しか呼んでないし。このメンツが揃っていれば何をどうやってもいい日になることは間違いないんですけど、何よりも楽しみたいですね。

<イベント情報>
『PSYCHIC FES 2024』

8月4日(日) 開場12:00 / 開演13:00
会場:BIGCAT、SUNHALL、ANIMA、FANJ twice、Pangea、HOKAGE、BIGSTEP B1F大階段イベントスペース

【出演アーティスト】(50音順)
愛はズボーン、アルカラ、梅田サイファー、ジ・エンプティ、Order From Minor.、オレンジスパイニクラブ、ガガガSP、かずき山盛り、加速するラブズ、KALMA、キュウソネコカミ、クリトリック・リス、小林私、古墳シスターズ、さよならポエジー、ザ・シスターズハイ、時速36km、SuiseiNoboAz、そこに鳴る、多次元制御機構よだか、the dadadadys、超☆社会的サンダル、TENDOUJI、TEMPLE、東京少年倶楽部、トップシークレットマン、ドミコ、ネクライトーキー、No Fun、バックドロップシンデレラ、THE BACK HORN、PK shampoo、Hue’s、Black petrol、PURIKURA MIND、the bercedes menz、Mega Shinnosuke、目やに!、山田亮一、よさこいマン、夜の本気ダンス、RAZORS EDGE、LOSTAGE、浪漫革命

【チケット情報】
スタンディング:6,800円(税込)
https://w.pia.jp/t/psychicfes2024/

イベントオフィシャルサイト:https://pkshampoo.jp/psychicfes/
PK shampooオフィシャルサイト:https://pkshampoo.jp/
THE BACK HORNオフィシャルサイト:https://www.thebackhorn.com/
オレンジスパイニクラブオフィシャルサイト:https://orangespinycrab.com/

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