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山種美術館が所蔵する東山魁夷の作品を全点公開『東山魁夷と日本の夏』7月20日から

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東山魁夷《緑潤う》1976(昭和51)年 山種美術館蔵

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近代・現代の日本画を中心に、近世の絵画や浮世絵も含めた優れた日本美術のコレクションで知られる東京・広尾の山種美術館で、館が所蔵する東山魁夷(ひがしやま かいい/1908–1999)の作品を全点公開する展覧会が、7月20日(土)から9月23日(月・祝)まで開催される。

昭和を代表する日本画家・東山魁夷は、四季を通じて自然との対話を重ね、様々な風景画を描いた。海や山、湖や森といった自然の風景から古都の町並みにいたるまで、美しい色彩で詩情豊かに描き出された作品は、没後四半世紀を経た今も人々から愛され続けている。

山種美術館の初代館長の山﨑種二は才能ある画家たちと親しく交流し、支援をすることに熱意があったが、東山魁夷もそうした画家のひとりだった。今回特に注目すべき幅9メートルを超える大作の《満ち来る潮》(山種美術館蔵)は、皇居新宮殿の装飾のために魁夷が描いた代表作と同趣の作品の制作を種二が依頼した逸品。普遍的な日本の海のイメージと伝統的な日本絵画の装飾性が融合したダイナミックかつ清明な作品と、その下絵も合わせて目にできるのも興味深い。

東山魁夷《満ち来る潮》1970(昭和45)年 山種美術館蔵

また、作家・川端康成の言葉を契機に、魁夷が京都の風情と季節のうつろいを格調高く描いた、やはり代表作である「京洛四季」(山種美術館蔵)の連作も見どころのひとつとなっている。

同展では、魁夷の所蔵作品を10年ぶりに全点公開すると同時に、浮世絵から近代・現代日本画に至る所蔵品のうち、夏をテーマとした名品や、涼しさの感じられる優品を選りすぐって展示するという。北斎や広重の風景画や、日本の海と銀色の月を描いた横山大観の《夏の海》(山種美術館蔵)、青い浴衣姿の女性の一瞬のたたずまいをとらえた上村松園の《蛍》(山種美術館蔵)、初夏の訪れを告げる花菖蒲を瑞々しく描いた小林古径の《菖蒲》(山種美術館蔵)など、目にも涼やかな作品群が並ぶ。

横山大観《夏の海》1952(昭和27)年頃 山種美術館蔵

今年も猛暑の厳しい夏となりそうだが、魁夷の美しい風景画をはじめとした清々しい作品に親しみつつ、涼やかな美術館で爽やかなひとときを優雅に過ごしたい。

<開催概要>
『【特別展】没後25年記念 東山魁夷と日本の夏』

会期:2024年7月20日(土)~9月23日(月・祝)
会場:山種美術館
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(8月12日、9月16日、9月23日は開館)、8月13日(火)、9月17日(火)
料金:一般1400円、【夏の学割】大高500円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要)
公式サイト:
https://www.yamatane-museum.jp/

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