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『田名網敬一 記憶の冒険』国立新美術館で 新作の巨大インスタレーションを含む約500点で60年以上にわたる創作活動を振り返る

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田名網敬一《死と再生のドラマ》2019年 ©Keiichi Tanaami / Courtesy of NANZUKA

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鮮やかな色彩とイマジネーション豊かな作品、そして多方面にわたる活躍によって知られ、国内外での再評価が進んでいるアーティスト・田名網敬一 (たなあみ けいいち)の60年以上に及ぶ活動を紹介する初の大規模な回顧展が、8月7日(水)から11月11日(月)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催される。

1936年、東京生まれ。戦争を経験し、戦後のアメリカ大衆文化の影響を受けた田名網は、武蔵野美術大学に在学中に日宣美展で特選を受賞し、デザイナーとしての仕事を開始した。ひとつのメディアに限定しないウォーホルの制作方法に刺激を受けたこともあり、シルクスクリーンによるポスター、コラージュやアニメーション、イラストレーション、絵画など多彩な作品を手がけると同時に、雑誌のエディトリアルデザインや実験映像など、ジャンルを超えた活動を展開。1980 年代には、東洋的な楽園や奇想の迷宮を思わせるイメージを描くようになり、2000年頃からは、それまでのモチーフを組み合わせることで、より複雑でダイナミックなイメージを展開している。

田名網敬一《Gold Fish》1975年 ©Keiichi Tanaami / Courtesy of NANZUKA

「人間は自らの記憶を無意識のうちに作り変えながら生きている」という説に基づき、自身の脳内で増幅される「記憶」を主題に創作活動を続けてきた田名網の今回の回顧展は、その「記憶」というテーマのもと、88歳となった今も旺盛に創作を続ける彼の歩みを改めて紐解こうとするものだ。

見どころのひとつは、田名網にとって重要なモチーフである「橋」を重ね合わせた巨大な新作インスタレーションが登場すること。奇妙な生き物たちをプロジェクションマッピングで投影したこの橋は今生と死後の世界を隔てる存在でもあるが、さらに新作の屏風型コラージュ作品を合わせ、橋の向こうの世界をも暗示するという。

この新作を入口とする同展は、日本最初期のポップアートとされる作品群や、1970年代からの夢日記や記憶に関連する作品などで田名網の創造力の源泉に迫るとともに、多種多様な人々やブランドなどとのコラボレーション作品によって、デザイナーとしての活動にも焦点をあてていく。

田名網敬一「RADWIMPS WORLD TOUR 2024 “The way you yawn, and the outcry of Peace”」のためのアートワーク、2024年 ©Keiichi Tanaami / Courtesy of NANZUKA

総数約500点という膨大な数の多彩な作品を一堂に見せる同展は、虚実が入り混じった記憶のコラージュのような田名網の作品世界を体感できるまたとない機会。これまで包括的に捉えられることがなかった田名網の創作活動の全貌を、この機会にぜひ目撃したい。

<開催概要>
『田名網敬一 記憶の冒険』

会期:2024年8月7日(水)~ 11月11日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E
時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)
休館日:火曜
料金:一般2,000円、大学1,400円、高校1,000円
展覧会公式サイト:
https://www.nact.jp/exhibition_special/2024/keiichitanaami/

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