特別展『生誕140年記念 石崎光瑤』9月14日から 初の大規模回顧展で画業の全貌を紹介
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石崎光瑤《白孔雀》(右隻)大正11年(1922)大阪中之島美術館蔵【展示期間:10/1〜11/10】
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すべて見る鮮やかな色彩の華麗な花鳥画を数多く残した近代京都の日本画家・石崎光瑤(いしざき こうよう)。これまで生地に近い北陸地方以外では作品がまとまって紹介される機会の少なかった光瑤の画業の全貌を展観する関西初の大規模回顧展が、9月14日(土) から11月10(日)まで、京都市中京区の京都文化博物館で開催される。
1884年に富山で生まれた光瑤は、12歳のときに、金沢に滞在中の江戸琳派の絵師・山本光一に師事し、19歳で京都に出ると、関西画壇を牽引する竹内栖鳳に入門する。登山にも打ち込んでいた光瑤は、1916年から翌年にかけて旅したインドでもヒマラヤの1峰の登頂に成功。熱帯の動植物に取材した《熱国妍春(ねっこくけんしゅん)》が文展で特選を、また翌年の《燦雨(さんう)》が帝展で特選を得て注目を集める。絢爛華麗な色彩美によって、近代京都画壇での地位を確立するが、その後もヨーロッパを訪れてフレスコ画をはじめとした様々な西洋絵画を研究し、また日本と東洋の古画の研鑽も続けた。
とりわけ江戸時代の奇想の絵師・伊藤若冲に早くから関心を抱き、その代表作を発見・評価して、世に紹介したことでも知られる。こうした研鑽をへて、より深みのある洗練された画風へと変化をとげた光瑤は、1930年代後半から晩年にかけては、大画面にたっぷりとした余白をとった静謐な雰囲気を醸し出す画面を生み出していく。徹底した写実と装飾性の調和によって独自の境地に達したが、1947年、62歳で他界した。
生誕140年を記念する同展は、光瑤の故郷・富山県にある南砺市立福光美術館のコレクションを中心として初期から晩年までの代表作を一挙に公開し、その画業をたどるものだ。光瑤の作風を代表する絢爛豪華な花鳥画の大作が並ぶのはもちろんのこと、光瑤が大正末期に発見した若冲の代表作を模写した《鶏之図》も登場。また、晩年の大作で、通常は非公開となっている高野山金剛峯寺の奥殿襖絵20面が特別に再現展示されるのも大きな見どころだ。その内の8面の《雪嶺(せつれい)》は、寺外初公開となる。
なお、同展は巡回展だが、光瑤の代表作である《熱国妍春》《燦雨》《白孔雀》の3点が揃って並ぶのは今回の京都会場だけだそうだ。10月1日(火)から10月14日(月・祝)までの期間限定の公開なので、どうぞお見逃しなく。
<開催概要>
特別展『生誕140年記念 石崎光瑤』
会期:2024年9月14日(土)~ 11月10日(日) ※会期中展示替えあり
会場:京都文化博物館4・3階展示室
時間:10:00~18:00、水金は20:30まで(入場は閉室の30分前まで)
休館日 :月曜(祝日の場合は開館翌日休)
料金:一般1,800円、大高1,200円、中小600円
公式サイト:
https://www.bunpaku.or.jp/
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