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サマーシリーズの課題はPNCで解消する! HO坂手「スクラムは低く強くヒット」

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坂手淳史 (C)JRFU

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エディー・ジョーンズHCと立川理道主将がオンラインで取材対応した翌日の8月15日、HO坂手淳史、WTBジョネ・ナイカブラ、CTB/WTB長田智希がメディア対応を行った。中心メンバーの3人は現在ラグビー日本代表が取り組んでいる課題や『パシフィックネーションズカップ 2024』への手応えなどを語った。

まずは坂手である。
「大きく変わった点はないが、サマーシリーズの反省点を改善しているところ。ミスやターンオーバーが多くて超速ラグビーがうまくいかなかった。ラインアウトのミスやハンドリングエラーで相手にボールにしてしまったので、ボールをキープできていればもっと超速ラグビーを見せられたと思う。そこを詰めているところ」

若いFW陣を束ねる立場の坂手は今合宿での手応えを口にした。
「まずは自分たちのボールをロストしない。セットプレーが大事になってくるので、ラインアウトとスクラムにフォーカスしている。僕自身しっかりやらないといけないし、ここにいる選手はみんなそう思っているので、ここ数日よくなっている。いい形で進んでいるなと感じている」

さらにスクラムについて言及した。
「今意識しているのは低く組む、狭いギャップでしっかりヒットしていくことを意識して組むことにフォーカスしている。相手よりどう低く、どう強く、どうヒットさせていくかをやっている。サマーシリーズでのスクラムの課題は左右にずらされた時、プレッシャーが1番・3番からくるというのに対応できていなかった。でもそれは低く狭いギャップでヒットさせれば自ずと解決すると思うので、自分たちのスクラムをどう組むか、ゲームの中でどういう判断をしていくか。自分たちから先制パンチを喰らわしていきたい」

また茂原隆由と為房慶次朗の若いPRについてコメントを求められると?
「両選手ともパワーがあってすごくいい。タメは低く前へ出続けることができる3番なので、HOとしてありがたい存在。LOと合わせながら方向性を定められれば、もっと脅威になれる。茂原も上背があり、いい組み方をした時は推進力があるスクラムを組んでくれるので、そこを引き出せるスクラムワークをすることによって、彼のよさを出せるのではと思っている。ただ少し左へ行ってバランスを崩すことがあるので、バランスを崩しにくい位置取りを伝えれられれば、スクラム全体で前へ出続けれると思う。1番としてあれだけ上背があれば、相手の3番は嫌だと思うので、相手の嫌がるスペースへ茂原を入れていければと思っている」

『PNC』の鍵に坂手は判断力と集中力を挙げた。
「ゲームの中での判断やここというところの集中力。『PNC』は厳しい戦いが待っているので、厳しい戦いの中で適切な判断を続けていくことが大事。それは経験している選手の役割。全力でやっている若い選手に伝えていくことが大事」

そしてスクラムだ。
「どのチームも重い。カナダ、アメリカは重くて、フィジー、トンガももちろん重い。低さ、ヒットのスピードとかディティールが大事になる。低さ、スピードを大事に組んでいきたい」

ジョネ・ナイカブラ (C)JRFU

続いてナイカブラである。快足トライゲッターはエディー・ジャパンの特徴をこのように述べた。
「一番大きな違いは若いメンバーが多く、『ラグビーワールドカップ(RWC)』に向けてチーム作りをしているところ。みんなが一番適応してないといけないのはエディーのゲームプランに適応すること。選手一人ひとりを知ってチームビルディングをしているところ」

ナイカブラがジョーンズHCに要求されている点はこうだ。
「オフ・ザ・ボールのワークレートをもっと増やせということと、周りの選手ともっとコミュニケーションを取れと言われている」

連日ハードなトレーニングを消化し、ナイカブラは自身の成長を実感していた。
「具体的にオフ・ザ・ボールでのワークレートがよくなり、ボールタッチが多くなったのにつながり、9・10番とのコンビネーションもよくなっている。さらに自分のキックも改善された。『RWC2023』でもそうだったし、今のキャンプでもどんどん新しく学び、伸びていると実感している」

そして自身の果たすべき役割をしっかり理解していた。
「バックスリーのメインフォーカスはしっかりスコアすること。よりボールをキープし、フェーズを重ねて、バックスリーがスコアすることを今後突き詰めたい」

『PNC』へ向けて、ナイカブラは次のように意気込みを語った。
「『PNC』は常にフィジカルバトルだと理解している。自分たちのスピードを試すいい機会。フィジカルの中でもスピードを生かさないといけないので、スピードを生かしてボールを動かしていきたい」

長田智希 (C)JRFU

最後は長田だ。長田はサマーシリーズ後のわずかな休息もトレーニングに充て、『PNC』へ備えてきたと明かした。
「まずはサマーシリーズの5連戦を何度か振り返り、チーム、個人として課題を確認した。試合が続くとどうしても筋力が低下するので、ウエイトのボリュームを増やし、フィットネスを多くやって、『PNC』へ向けて準備してきた。練習はしていたが、個人だけの練習で時間や量は合宿より少なかったので、身体的にもリフレッシュできた」

現在は決定力向上に取り組んでいる。
「チームとしてはベーシックなところ。一つひとつのシェイプを突き詰めるところと、フィジカルを高めるところ。イタリア戦でターンオーバーの数が多かったので、キャッチパスのスキルを求められることが多い。アタックの中で自分たちのやりたい形でできることも多く、相手も嫌がっている実感があるので、そこの精度を高めれば勝てるという実感がある。取り切るところを今取り組んでいる」

指揮官からの個人的な注目はないという。
「僕個人ではなく、チームとして大事にしているのがワークの多さ、次のワークに移る早さを求められている。今この合宿でもそういう練習が多い。短い時間でワークを増やす練習をしている。サマーシリーズで5連戦し、自分たちの欲しい結果は得られなかったので、きつい練習をしないといけないと思うし、今きつい練習を積み重ねないといけない」

長田は『PNC』での必勝を期す。
「世界ランキングやアウェイはあまり意識せず、この『PNC』で勝ちを積み重ねることが求められること。『PNC』は今の日本と近いレベルの相手とやれる機会だと思うので、ひとつ結果を求めてやりたい」

立川理道 (C)JRFU

3人の新主将立川評は次の通りである。
坂手「ハルさんがキャプテンに任命されて、でもハルさんは主将に任命されようがされまいが、ハルさんらしくやってくれている。このチームの中で経験持っている僕や(松田)力也、ディラン(・ライリー)が力を発揮しないといけないと思っているので、ハルさんひとりにまかせるのではなく、チームをどうドライブしていくか選手一人ひとりでやっていきたい。(立川は)広いところが見えている。細かいところを見るというよりチームとして大きなところを見て、声を掛けている。若い選手にも柔らかさを持って、的確に声を掛けていくところに長けている」
ナイカブラ「このチームで今彼が一番経験のある選手。スキルとコミュニケーション能力に長けて、チーム、BK陣を鼓舞してくれる存在」
長田「ハルさんの経験値が高く、チームの練習でうまくいっていない時の声掛けやハドルでの声掛けがうまいと思った。コミュニケーションが優れていると思う。個人的にはCTBとしてのハンドリングやスキルは勉強になる。CTBで入った時のボールの動かし方は僕自身課題と思っているので、たくさん学べると思っている」

『パシフィックネーションズカップ 2024』プールAはフィジー、サモア、トンガ、プールBは日本、アメリカ、カナダに組分け。日本代表は8月25日(日)・カナダバンクーバーでのカナダ戦、9月7日(土)・熊谷スポーツ文化公園 ラグビー場でのアメリカ戦を経て、ファイナルシリーズへ突入。『PNC』ファイナルシリーズは9月14日(土)・秩父宮ラグビー場にてプールA3位×プールB3位、プールA1位×プールB2位、15日(日)・秩父宮にてプールA2位×プールB1位、21日(土)・東大阪市花園ラグビー場にて3位決定戦、決勝を開催。アメリカ戦のチケットは発売中。ファイナルシリーズのチケットは8月17日(土) 一般発売。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

パシフィックネーションズカップ2024 プール戦 プールB 日本代表vsアメリカ代表のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2453265

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