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「ICEx summer concert 2024“TASTING”」ライブレポート「僕たちは8人でいれば大丈夫なんだ」

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「ICEx summer concert 2024“TASTING”」

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ICExが8月30日(金)、北とぴあ さくらホールで「ICEx summer concert 2024“TASTING”」の最終公演を行った。
初のワンマンライブを行った昨年の8月5日から約1年。さまざまステージを経験し、積み重ねてきた8人のパワー、そしてCOOLer(ICExのファンネーム)との絆を確かめ合う公演となった。

新しいICExを“TASTING”してみては?

オープニング。スクリーンには、カラフルなテトリスのようなブロックが落ちていく。ワクワクが高まる演出だ。
ステージ上には中村旺太郎から順にダンスソロで登場し、客席を沸かせる。8人が揃い、期待感が高まる満席の会場――「Maniacs」でスタートだ。
目を合わせて歌ったり、ぎゅっと後ろから抱きしめたり、とメンバー同士の様子に客席も心奪われていく。

キュートなスマイルで1曲目を終えたあと、そのまま「CANDY」へ。ステージ上段、下段に分かれて、ダイナミックに魅せつつも、表情豊かに世界観を表現していく。さらに9月25日リリースのメジャー1stアルバム「Retro Toy Pop」のリード曲「Hollywood」を披露。「ポップ」をパフォーマンスで現すとしたら、これもひとつの答えだろうと感じさせてくれるような、華やかなステージが展開されていく。最後はピースサインでキメると、COOLerからは「かわいい!」の声が飛んだ。

3曲を終え、「みなさん盛り上がってますか?」と中村が言い、コール&レスポンス。改めてメンバーそれぞれが声を弾ませ、自己紹介。そのあと「この“TASTING”なんですけど、ありがたいことにチケットsold outいたしました!」と筒井俊旭が言い、感謝を伝えた。この日は台風が近づいており、全国的に荒れ模様。「天気の関係で来られない方もいらっしゃるかと思うんですけど、ぜひみなさんその人たちの分も楽しみましょう!」と、この公演は配信も行われているということもあり、カメラに向かって笑顔を見せた。

続いてはクールな世界観「ビリミ」だ。フォーメーションでよりダイナミックにパフォーマンスを見せつつ、時折、大人びた表情も覗かせていく。曲終盤では懐中電灯を手に客席へと飛び出す。灯りで周りを照らしながら、周辺を探るように。「隠れ追われ逃げ切る」そんな歌詞があるが、何かから逃げているかのように。長い間奏のあいだ、メンバーがそれぞれ会場を巡り、会場全体で曲の緊張感を分かち合った。

続く「ナイトフライト」。シルエットでダンスを見せる演出、歌詞にも沿うような艶やかさもあるダンスでCOOLerをドキドキさせたところで「COUNT DOWN」へ。「出会って3秒でおぼれそう」という歌詞があるが、まさにこの曲で会場を溺れさせようとしているのではないかというようなパフォーマンスで、また異なる雰囲気を作りだす。
さらにスピード感のある「8COUNT」で会場を熱で巻き込んでいく。MCでは、「8COUNT」について「ライブのために作られた楽曲でして、みなさんどうでしたか?」と中村が問いかけると会場からは「かっこいい!」の声が。「この曲を通して、みなさんとICExの繋がりをもっと強くしていけたらな、という楽曲になっています。歌詞にも注目して聴いてほしいのでよろしくお願いします!」と解説した。

続いて口を開いたのは志賀李玖。改めて、ツアータイトル“TASTING”について解説。
「僕たちICEx、かっこいい、かわいいはもちろんね、知ってる!と思います」とした上で「でもこのライブでは、みなさんが知らない僕たちをみせていけたらいいな、と思っているし、僕たちのことを “味見”していただいて、それからどんどん僕たちにハマってもらえたらいいな、と思っています!」。
8月には、EBiDAN THE LIVEと「プチエビ ~プチっとEBiDAN THE LIVE~」があり、それがきっかけでICExを見てライブに訪れたという人も。これにはメンバーも顔をほころばせる。

八神遼介は中村からプチエビについて聞かれ、「……思うものはありますよね」と急に振られて戸惑いつつも、「本当に楽しかった、この夏」と振り返った。
さらに“TASTING”だからこそ、阿久根温世が「今回、今までと違ったメイクをしている」と紹介。志賀、千田波空斗、筒井はカラコンを入れていたり、エクステをしていたり。金髪の中村はカラフルな紐(?)を編み込んでみたり。阿久根や竹野世梛も髪にかわいらしいパーツをつけており、後ろを向いてそのかわいさを披露。ついでに振り向きざまにキュートな表情を見せて、歓声を浴びた。

さらに「衣装もユニフォームっぽくてかわいい」と志賀。背中部分にはそれぞれの名前が入っており、山本龍人が背中の文字が見えやすいようにパーカーをかぶり、背中を見せた。こちらもキュートな表情つきで、会場を沸かせる。新しいICExを見せるためのさまざまな工夫が細部に施されていることが分かる。

「この夏はかけがえのないものになった」

そんなこだわりも紹介したところで、後半戦へ。
八神はこの夏について「楽しいことがあったり、かけがえのないものになったと思ってて」。「もちろん、来年の夏もみんなで過ごしたいし、秋も春も冬もみんなと過ごしたいな、と気持ちを持っていて。その想いをこの曲で伝えたいな、と思っています」とコールしたのは「Destiny」。「運命」の出会いとこれからの希望を感じさせるようなポジティブな歌詞が、心を明るくさせてくれる。

そんな心を温かくさせてくれる楽曲に続いて、阿久根と志賀が向かい合い、優しく歌声を重ね合うところから始まる「Sunset Blue」。メンバーそれぞれが置かれたベンチや階段などに腰かけ、ラフな雰囲気で歌詞を紡いでいく。

そんな柔らかな空気から一転。暗転したあと、激しく瞬くライトがステージを煽る。
衣装をチェンジした8人が登場し、ダンスパフォーマンスで見せていく。

激しいダンストラックから「Cyber Groovin’」になだれ込み、会場の熱を上げるが、次の曲……の前にさらにあおっていく。「みなさんいまから盛り上がる準備はできてますか?」とサンプリングパッドを操る竹野。「みんなにクラップをしてもらいます!」と促し会場全体でクラップ。

志賀が「じゃあ今日は僕が盛り上げていきます!」と言い、「ICExって言ったらみんなでICExってお願いします!」とコール&レスポンス。続いてメンバーの名前、COOLerをコール。「I love you!」で締めくくり、「Play The Music」で体を動かしていく。カラフルなライティングで盛り上げ、「ラストスパート来ましたよ!」と中村があおり「シブヤ 午後6時」へ。メンバーに合わせて、COOLerもペンライトを動かし、一体感が高まっていく。ICExの笑顔も弾ける。

そこに電話のコール音が響き、阿久根と志賀が客席に飛び出す。「遅れちゃった?」「どこ待ち合わせだっけ」というふたりに千田が「渋谷にあるICExの看板の前だって言ったじゃん!」というが、どうやら目黒に来てしまったようで……。

どこにいる? と聞かれて「はち、はち……ワンちゃんの前です!」と志賀。それを受けてか竹野と山本が縦に重なり、ハチ公の真似をしている場面も。ステージ上でやっと会えたところで「みんなそろったぞ。ラストスパート、全員で最高の盛り上がり見せてくれ!」と志賀が絶叫。

そのテンションのまま、「Sunny Road」へ。自撮りカメラを中村が持って、客席をバックに歌い、楽し気な様子が伝染していく。また、客席にサインボールを投げ入れて、COOLerとの交流に笑顔を見せた。
本編のラストを飾ったのは「CARNIVAL」。「次が最後の曲です。タオルを持って、持っていない人はペンライトを持って」と中村が声をかけ、サビで、タオルやペンライトを回し、熱を最高潮まで高めた。
最後は、メンバーが一言ずつあいさつをして締めくくった。

「8人で一緒にいれば結局うまくいく」

すぐに「ICEx!ICEx!」という大きなコールがかかる。クラップと共に揺れるペンライト、冷めやらぬ熱気に応えてICExがツアーグッズのTシャツで登場し、「It’s party time!」を披露。楽しそうにじゃれ合うメンバー同士の様子に、思わずほっこりとする。

歌い終えて、改めてアンコールのお礼を伝えるICEx。「もしかしたら、今年最後のアンコールかもしれない」と感慨深げに話したあとは、グッズ紹介に移るがここでもメンバーは楽しそうだ。「ICEx BOX」に入れてきたグッズを中村が紹介。まずはうちわを見せて、「みんな俺のことあおいで」というと客席が一斉にうちわをステージに向けてあおぐなど、ファンとの穏やかな時間に。

和やかなグッズ紹介をしたところで、「ここでお知らせがございます!」と志賀。緊急告知と銘打って発表されたのは「ICEx Second Concert Tour 2025 “ROUTE-8”」の開催だ。東京と大阪で行われ、大阪は2月21日と2月22日。筒井は「2月21日は筒井の日です!2月22日はにゃーにゃーにゃーの日ですね!」と猫のポーズをして和ませ、「ROUTE-8とタイトルにもあるとおり、僕たち8人の道があるんですけど、それがひとつの道になっていくような、ロードストーリーをお届けできるそんなライブにしていきたい」とツアーに向けての思いを語った。

最後はそれぞれからメッセージが。まずは中村。「このライブのことを考えると去年のことを思い出してきて」と言い、昨年の8月5日の結成初ライブに想いを馳せる。
「夏にたくさんの想い出ができるっていうのが本当に嬉しいことだな、と思っていて。去年も今年もEBiDAN THE LIVEがありまして、いろんな方にICExを知ってもらう機会が多くあることを嬉しく思います」。次のツアーについても触れ、「みなさんといっしょにどこまでも行きたいと思っています」と思いを伝えた。

「ICExになってからというもの、いろんな思い出ができて、絶対に失いたくないな、っていういい思い出ばっかり」と振り返った千田。
「最終公演になると、みんなが裏でがんばろうって声がけしているんですよ。そういうのを聞いていると、がんばってきてよかったなって思うし。8月もたくさんあったけどいい思い出になったな、と思います。スタッフさん、COOLer、メンバー、家族、本当にいろんな人に支えられてこうやってステージに立っているんだな、と思うと感謝でしかないです」と伝えた。

山本龍人は「この夏、大きなライブが3つあって怒涛の夏だったんですけど、プチエビやEBiDAN THE LIVEで僕たちのことを知ってくれる人だったり、好きになるタイミングは違えど、こんなにもICExを愛してくれるみなさんがこんなにたくさんいるっていうのが嬉しくて」と会場を見つめて噛み締めるようにして言った。
「今年の夏はありがたいことに忙しくさせてもらって。辛いなと思うこともあったんですけど、毎回のリリイベで、COOLerのみなさんに会えたり、今日“TASTING”のライブでみんなの声がきける、顔が見れると思ったら、本当にどんなに辛くてもがんばれるな、と思いました」と語った。

「この夏は本当に怒涛の夏」と言い、「たくさんの出会いがあったり、いろんなところでパフォーマンスさせていただく機会があって、本当に恵まれているな、と」と振り返った筒井。「これだけいろんな景色を見せてもらえるのがすごく幸せな時間だったので、この夏が、今日このライブで終わるのが寂しいというか、またずっとこうやっていたいな、という気持ちでいっぱい」とツアーが終わることを惜しんだ。

しかし、すでに次のツアーも発表されている。「いろんなところで僕たちの表現ができる場があるのはすごく光栄だな、と改めて感じました。今日来てくれているCOOLerのみなさん、配信を見てくださっているCOOLerのみなさん、誰かひとりでも欠けていたら、僕たち今日ここに立てていません。感謝を噛み締めながらパフォーマンスさせていただきました。この言葉、よく言うんですけど、これからもどんどん成長していって、大きな存在になりたいな、と思っているんですけど、どれだけ大きくなってもCOOLerのみなさんに寄り添える存在でありたいな、と思っています」とこれからについて力強く語った。

「この夏いろんなことがあって。楽しいこともあれば、しんどいときとか辛いときとかあったんですけど、8人で一緒にいればうまくいく。僕たちは8人でいれば大丈夫なんだ、と思うことが増えてきた」と八神。「僕たちがどんなに忙しくなったとしても、8人でなんとかやっているので、そこは心配しないでほしいな、と」。そしてCOOLerに向けては「みんなはいろんな道がある中で、気軽に僕たちのことを好きでいてくれたらいいな、と思っていて。一緒に僕たち8人とワイワイしたいな、と思うとき、しんどいときにライブに会いにきてくれたらいいので。僕たち、これからも一緒にずっと過ごしていきたいから……」と言いながら、少し言葉に迷い「くっそー、まじで……かっこいいこと言いたかったんだけど……」とつぶやいて、COOLerを微笑ませた。

「また気が向いたときに、みんなでライブで楽しめばいいな、と思うので、またどこかのライブで、みんなと笑顔で会えれば」とはにかんでしめくくった。

「いいこと言っていたのに、このあと俺が変なこと言っちゃったらどうしようって考えてた」と竹野。
「“TASTING”が始まってから、この景色をみて、俺ら……成長したんだな、っていうのを実感して。初コンサートも綺麗な景色だったんだけど、それよりもたくさんお客さんがいてくださって、本当にこんな景色って当たり前じゃないし、僕たちもがんばってきたから、こんな景色を見られたんだな、ってこのライブを通して実感することができました」と噛み締めるように語った。

そして、次のツアーの東京会場であるLINE CUBE SHIBUYAについて、「初めてスターオーディションで行った場所で、思い出が詰まった場所にICExとしてまた足を運べるのは素敵なことだな、と思って。LINE CUBE SHIBUYAだけじゃなくて、国立競技場にも行けるようにもっともっとがんばりますのでこれからも応援よろしくお願いします」。

「言いたいことがありすぎて」と阿久根。
「8月、みなさんに会える機会がたくさんあって、会えてない期間がすごく寂しくて」と振り返り、「イベントをするのにも準備があって、たくさんしんどいこともメンバー間でもあったんですけど、こうやってみなさんが笑顔でペンライトを振ってくれて、声を出してくれるのがすごく嬉しい。僕たちのライブに足を運んでくださって、僕たちのことを好きで応援してくださるのがすごく幸せなことだな、と思っています。みんなは僕たちのことを頭の片隅で、辛くなったら会いに来ようとかそういう気持ちできてくださってもいいんですけど、僕たちは本当にみなさんが中心なので。みなさんがいなければ僕たちはいないんで。いつもありがとうございます。来年もツアーありますけど、8人のいろんな形でみなさんに最高のパフォーマンスを届けていけたらな、と思います」

ラストは志賀。「このライブを通して、いろいろ感慨深いなあって思っちゃって」と言い、「ICExでよかったな、とこのライブを通して思ったし、ICExじゃなければ見えない景色もたくさんあったし。嬉しいことに来年のライブの開催も決まり、どんどん大きい会場でできることも嬉しいことです。COOLerのみなさんがいてくれるからこそ、僕たちがいるので本当にいつもありがとう、という気持ちです。まだまだみてない景色はたくさんあるので、COOLerのみなさんと。国立競技場、立つんで、僕たち。これからもずっと僕たちのそばにいてください。これからも愛し合っていきましょう」

公演ラストの曲となったのは「Member Sign」。ICExが、COOLerが、笑顔でツアーを終えた。
「怒涛の夏」と言っていた2024年の夏。暑い夏を経て、次のステージへと進んでいく。

取材・文/ふくだりょうこ

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