パリ・オペラ座『白鳥の湖』IMAXで7日間限定公開 臨場感あふれる美しい予告映像公開
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『パリ・オペラ座「白鳥の湖」IMAX』メインビジュアル (C)Natalia Voronova
パリ・オペラ座バレエが2024年6月に上演した『白鳥の湖』最新公演の模様が、「Filmed for IMAX」作品として世界同時公開され、日本でも2024年11月8日(金) より7日間限定で公開される。
クラシック・バレエ作品の中でも最も有名な作品である『白鳥の湖』は、先日開催されたパリ五輪での聖火リレーでも、バスティーユ広場でパリ・オペラ座バレエのダンサーたちがこの『白鳥の湖』を踊る中で、バレエ団の最高位「エトワール」のふたりによるリレーが行われるなど、バレエ団の象徴となっている。
パリ・オペラ座のルドルフ・ヌレエフ版『白鳥の湖』の最大の特徴は、王子の深層心理に光を当てている上、王子ジークフリートの家庭教師であるヴォルフガングの正体が悪魔ロットバルトだということ。ヴォルフガングは王子を指導することを通して支配し、破滅へと誘う存在だが、このふたりの師弟関係は愛情にも近い特別な絆ともなっている。通常の『白鳥の湖』よりもロットバルトはスタイリッシュかつ重要なキャラクターとなっており、3幕ではオディールと王子、ロットバルトの3人によるパ・ド・トロワを構成しロットバルトのソロも用意されているなど三角関係が強調されている。1幕では男性ダンサーたちによる群舞があるなど、男性ダンサーたちのダイナミックな踊りがたっぷり見られるのも特徴だ。
さらに、スターダンサーで高度な技術の持ち主だったヌレエフによる振付らしく、白鳥のコール・ド・バレエでは細かな足捌き、音の一つひとつにパを割り当てるなど非常に難度の高い踊りになっており、世界最高レベルを誇るパリ・オペラ座だからこそ実現できる精巧な群舞が堪能できる。華麗で洗練された舞台美術も見どころのひとつとなっている。
白鳥オデット、黒鳥オディールの二役を演じるパク・セウンは韓国出身で、パリ・オペラ座では初めてのアジア人エトワール。華奢な身体で伸びやかに表現する繊細な抒情性、そして32回転のグラン・フェッテを完璧に決める強靭な技術とドラマ性を兼ね備えていて理想的なオデットだ。王子ジークフリートを演じるポール・マルクは、2020年12月に無観客配信された『ラ・バヤデール』のブロンズ・アイドルの演技でエトワールに任命された。現在のオペラ座のエトワールの中でもトップのテクニックを誇り、驚くばかりに高い跳躍と美しいつま先、オペラ座ならではのエレガンスを持ち合わせている。今年のパリ・オペラ座バレエの来日公演でも、このふたりのパートナーシップの見事さで、目の肥えた日本のバレエファンにも熱狂を呼ぶパフォーマンスを見せた。悪魔ロットバルトを演じるのは、ドキュメンタリー『未来のエトワールたち パリ・オペラ座学校の一年間』やユニクロの広告にも出演していたプルミエ・ダンスールのパブロ・レガサ。黒い巻き毛が魅力的、演劇性にも優れたダンサーでありエトワール最有力候補の注目株だ。
そのほかパリ・オペラ座バレエでは、日本人および日本の血を引くダンサーが多数活躍しており、本作でもコリフェのエリザべス・パティントン正子、桑原沙希、カドリーユの山本小春、アリシア・ヒディンガが出演している。
このたび公開されたティザー予告映像では、美しいシーンの数々がダイナミックなカメラワークで捉えられ、これまでに見たことのない臨場感あふれる映像として映し出されている。映像ならではの出演者のクローズアップや演技も楽しめる一方で、今までのバレエ映像では得られなかった、パリのオペラ・バスティーユ劇場で実際に鑑賞しているような体験ができる。なお、バレエ作品がIMAX認証カメラによって収録された「Filmed for IMAX」作品として劇場公開されるのは今回が初となる。
またメインビジュアルは、ダンサーがすぐ目の前にいるかのような迫力と、そのしなやかさと美しさを細部まで捉えたカットとなっている。
【あらすじ】
ジークフリート王子の誕生日を祝う宴の準備が進められている。王子はこの日に花嫁を選ばなければならない。理想の愛を夢見ている王子は現実を忘れようとしている。だが家庭教師のヴォルフガングは王子の務めを思い起こさせ、現実に引き戻そうとしている。夢に憩いを求めて物思いにふける王子は、悪魔ロットバルトの魔力で白鳥の姿に変えられてしまったオデット姫に出会う。真実の愛だけが、この魔法を解くことができると身の上を語るオデットに魅了された王子は、彼女だけを永遠に愛することを誓い、誕生日の祝宴に彼女を招く、だが、誕生日の舞踏会に現れたのはロットバルトと、オデットにそっくりな彼の娘オディールだった。王子はオディールの中に愛するオデットの姿を見て彼女に結婚を誓ってしまい、オデットを永遠に失うことになる……。
『パリ・オペラ座「白鳥の湖」IMAX』ティザー予告映像
<作品情報>
『パリ・オペラ座「白鳥の湖」IMAX』
2024年11月8日(金) より7日間限定公開
監督:イザベル・ジュリアン
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【キャスト】
オデット/オディール:パク・セウン(エトワール)
ジークフリート王子:ポール・マルク(エトワール)
家庭教師ヴォルフガング/ロットバルト:パブロ・レガサ(プルミエ・ダンス―ル)
パ・ド・トロワ:
エロイ―ズ・ブルドン(プルミエール・ダンスーズ)
ロクサーヌ・ストヤノフ(プルミエール・ダンスーズ)
アンドレア・サーリ(スジェ)
チャルダッシュ:
オーバーヌ・フィルベール(スジェ)
ジャック・ガストフ(プルミエ・ダンス―ル)
スペイン:
カミーユ・ボン(スジェ)
カン・ホヒョン(スジェ)
フロラン・メラック(プルミエ・ダンス―ル)
アルテュス・ラヴォー(プルミエ・ダンス―ル)
ナポリ:
マリーヌ・ガニオ(スジェ)
ニコラウス・チュドラン(スジェ)
パリ・オペラ座管弦楽団
指揮:ヴェロ・ペーン
公式サイト:
https://tohotowa.co.jp/parisopera/movie/swanlake/
(C)Natalia Voronova