「自分らしい言葉とは?」日本語の“一人称”巡る、玉造小劇店「僕と私の遠い橋」開幕
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玉造小劇店配給芝居 vol.35「僕と私の遠い橋」より。
「玉造小劇店配給芝居 vol.35『僕と私の遠い橋』」が、9月21日に大阪・in→dependent theatre 1stで開幕した。
わかぎゑふが脚本・演出を手がける本作は、“一人称”を題材にした新作公演。出演者には野田晋市、うえだひろし、長橋遼也、松井千尋、澤田紗菜、わかぎ、八代進一、大井靖彦、鈴木健介、木内義一、楠見薫が名を連ねる。
開幕に際し、わかぎは「今回の作品は『僕と私の遠い橋』というタイトルで、一人の少女(のような者)が転生を重ねながら『自分らしい言葉とは?』という疑問と向き合って行くなんとも説明のしにくい作品です」と述べ、「日本人は男言葉、女言葉、それぞれを表す表現を使います。『俺はこう見えてグルメなんだぜ』『僕はわりとグルメなんだよ』『私って、結構グルメなのよ』と言う風にすぐにその人の性別、立場が分かるような『役割』を表す言葉。これを『役割語』と名付けた人がいます。それは便利でありながら人の立場を限定したり、利用したり、閉じ込めたりしていないだろうか? しいてはジェンダーフリーの枷になっていないのか? そんな疑問を芝居に乗せてみました。11人の俳優が演じる様々な時代の人々。主役の少女が過ごす幾度かの人生の中に、あなた自身が使っている役割語が出てくるかもしれません。その時『今喋ってる言葉は本当に自分が使いたい言葉なのか?』と疑問に思う方もいる事でしょう。どうぞ、ご自身の言葉を見つけに是非来てください。お待ちしております」と呼びかけた。
上演時間は約1時間40分。大阪公演は9月30日まで。その後、本作は10月8日から14日まで東京・シアター711で上演される。
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