Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > DREAMS COME TRUE、8年ぶり開催『ウラワン』で魅せたライブバンドとしての真価【オフィシャルレポート】

DREAMS COME TRUE、8年ぶり開催『ウラワン』で魅せたライブバンドとしての真価【オフィシャルレポート】

音楽

ニュース

ぴあ

『DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025』 (Photo:YUKITAKA AMEMIYA)

続きを読む

フォトギャラリー(5件)

すべて見る

『DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025』(通称ウラワン)が、9月22日(日・祝)、23日(月・祝) のさいたまスーパーアリーナ公演からスタートした。ショーが始まる直前の会場内には、独特のムードが漂っていた。それは一言で言えば、嵐の前の静けさ、に似ていた。

ウラワンは、前年に行われた4年に一度の大規模ドームツアー『史上最強の移動遊園地DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2023』と表裏を成す。つまり、表がワンダーランドで、それに対して裏のワンダーランドということでウラワン。ワンダーランドとウラワンの違いは、まずは何と言ってもセットリストだ。ワンダーランドのセットリストがファンのリクエストをもとに構成される「ベスト・オブ・ドリカム」とも言うべきメガヒット連発のものになる一方で、ウラワンは、吉田美和と中村正人が強くやりたいと思った曲やファンの人に聴いてほしいけど普段はなかなか演奏する機会のない曲が並ぶ。本人たち曰く「自己主張強め」であり、今回に関していえば、MCでも吉田が言っていたように、「ド渋」であり「ド裏」なセットリストとなるのだ。

さらにもうひとつは演出面。ワンダーランドは常に日本のライブ・エンターテインメントの最新基軸を更新していくものであり、代名詞ともなっている3Dフライトなど、大掛かりな演出をふんだんに盛り込んだショーになっている。しかし、(あくまでワンダーランドに比べて、ということだが)ウラワンの場合は、歌と演奏とダンス、この掛け算による肉体表現の限界値に挑むものとなっているのだ。

だからこそ――なのだ。ウラワンこそが、ある意味でのドリカムの本質、及び、真骨頂が味わえるショーだということが言える。そして、ワンダーランドと違い、どんな曲が演奏されるのか、その予測はかなり難しい。嵐の前の静けさ、というのは、そうした「どの曲が演奏されてもしっかりキャッチしますよ。準備はできていますよ」といったウラワンならではのムードなのだ。それをも含めてライブ前から楽しめるライブ、それがウラワンだ。

しかも今回のウラワンは、3回行われたこれまでに比べて、かなり新しい要素が加えられ、進化を遂げたものとなっていた。ツアーが始まったばかりの今の段階で全てを明かすことはできないが、ひとつだけ最も重要なポイントを挙げるとすれば、女性パフォーマーチームのD-FAIRIESの4人が初めてウラワンに参加し、吉田美和と組んでメインでパフォーマンスをするということだ。このことで、楽曲の表現は全く違う色合いと感触になり、聴いたことのないドリカム、見たことのないドリカムを体験できる。特にウラワンには、人間の心の繊細な部分を表現した楽曲が多く、吉田美和とD-FAIRIESのパフォーマンスによって、吉田の描く深淵なる歌詩世界のさらに向こう側へと誘われることになるのだ。そしてそこに、世界的なデザイナーであるKEITAMARUYAMAの衣装が重要な役割を担っていることも見逃してはならない。見た目に派手な演出はないが、総合芸術としての強度と深度は増している、と言っても過言ではない。

吉田美和(Photo:TAKU FUJII)

「8年ぶりとなったウラワンツアーへみんなほんとにほんとにほんとにようこそ!」(吉田)

「しかも35周年とバチっと重なった奇跡のウラワンです!」(中村)

8年ぶり、と聞いて、改めてウラワンが開催されることへの感慨が呼び起こされた。2019年に行われたワンダーランドの翌年、2020年にウラワンを開催するはずだった。しかし――ご承知のとおり――コロナによって、それは叶わなかった。そうした、ある意味で我々が等しく経験した“大きな時間”を含んでいることで、今回のウラワンがより感動的なものとして迫ってくるのだ。それは、ようやくここから本当の意味で新しい一歩を踏み出せる、という確信が得られるからだ。

高らかに勝利を告げる鐘のように響く演奏を聴きながら、もう後戻りすることはないのだと思えた。そして、大きな時間の流れは螺旋を描きながら新たな旅立ちの地点へと行き着く。まるで宇宙船に乗って旅をしているような壮大な気分だ。

中村正人(Photo:TAKU FUJII)

「みんなのおかげで35周年を迎えられています。もっといっぱいがんばるよ」と、アンコール前、最後のMCで吉田美和は約束してくれた。

これまで見た、どんなドリカムのライブよりも、歌い倒し、踊りまくる吉田美和がいる。スペシャルゲストドラマーの神保彰と中村正人が織りなすリズム隊に導かれたバンドグルーヴは、これまでの最高到達点を軽々超えるほどの隙のなさと強靭さで迫ってくる。

DREAMS COME TRUEは、タフなライブバンドである――そのことを嫌というほど見せつけられたウラワンの初日だった。

Text:谷岡正浩

<ツアー情報>
『DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025 supported by U-NEXT』

※終了分は割愛

『DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025 supported by U-NEXT』告知ビジュアル

2024年10月1日(火) 東京・国立代々木競技場第一体育館
2024年10月2日(水) 東京・国立代々木競技場第一体育館
2024年10月12日(土) 福岡・マリンメッセ福岡A館
2024年10月13日(日) 福岡・マリンメッセ福岡A館
2024年10月26日(土) 大阪・大阪城ホール
2024年10月27日(日) 大阪・大阪城ホール
2024年11月2日(土) 広島・広島グリーンアリーナ
2024年11月3日(日・祝) 広島・広島グリーンアリーナ
2024年11月23日(土・祝) 宮城・宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
2024年11月24日(日) 宮城・宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
2024年12月7日(土) 愛知・Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
2024年12月8日(日) 愛知・Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
2024年12月14日(土) 神奈川・横浜アリーナ
2024年12月15日(日) 神奈川・横浜アリーナ
2024年12月28日(土) 愛知・Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
2024年12月29日(日) 愛知・Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)ホールA
2025年1月18日(土) 大阪・大阪城ホール
2025年1月19日(日) 大阪・大阪城ホール
2025年1月25日(土) 福岡・マリンメッセ福岡A館
2025年1月26日(日) 福岡・マリンメッセ福岡A館
2025年2月8日(土) 東京・国立代々木競技場第一体育館
2025年2月9日(日) 東京・国立代々木競技場第一体育館
2025年2月15日(土) 大阪・大阪城ホール
2025年2月16日(日) 大阪・大阪城ホール
2025年3月1日(土) 北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
2025年3月2日(日) 北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
2025年3月22日(土) 沖縄・沖縄アリーナ
2025年3月23日(日) 沖縄・沖縄アリーナ

特設サイト:
https://dct35th.dreamscometrue.com/urawan2024_2025

公式サイト:
https://dreamscometrue.com/

フォトギャラリー(5件)

すべて見る