新しい“映画との出会い”がきっとある！
月イチ！“ぴあテン”ランキング
2024年10月公開の「これからみたい」映画ベストテン！

エンタメの出会いと発見を提供する「ぴあアプリ＆Web」のランキング企画『月イチ！“ぴあテン”ランキング』！　「ぴあアプリ＆Web」でいつも映画のレビューを執筆していただいている「水先案内人」合計26名の皆様に、2024年10月に公開予定の映画の中から「これからみたい」作品、期待している作品、気になっている作品を投票していただいたベストテンを発表します！

本企画は、毎月末～翌月初旬頃に発表予定。同じく「水先案内人」の皆様に聞いた「みた」映画ベストテンも毎月発表していきます。ふたつのランキングで、映画ツウたちがみた上で高く評価した作品や期待している作品をチェックして、新しい“映画との出会い”をお楽しみください！

【ランキング投票方法】
水先案内人合計26名に2024年10月公開予定の映画の中から「みたい」作品をそれぞれベスト3まで挙げていただき、1位：5点、2位：3点、3位：2点のポイントを付けたうえで集計したもの。対象は2024年10月1日～10月31日に日本で劇場公開される予定の作品（※2024年9中旬時点）で、映画祭や特集上映での上映作、配信のみの作品、ブルーレイ・DVDのみでの発売作品は含みません。

→水先案内人が投票する、2024年8月公開の「みた」映画ベストテン　へ

→水先案内人が投票する、2024年9月公開の「これからみたい」映画ベストテン　へ

ぴあ水先案内人26人が投票！
2024年10月公開の「これからみたい」映画ベストテンはこちら！

1位

ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ

公開日：2024/10/11(金)

55pt

2位

シビル・ウォー　アメリカ最後の日

公開日：2024/10/4(金)

36pt

3位

国境ナイトクルージング

公開日：2024/10/18(金)

20pt

4位

２度目のはなればなれ

公開日：2024/10/11(金)

12pt

同4位

二つの季節しかない村

公開日：2024/10/11(金)

12pt

同4位

八犬伝

公開日：2024/10/25(金)

12pt

7位

まる

公開日：2024/10/18(金)

11pt

8位

悪魔と夜ふかし

公開日：2024/10/4(金)

10pt

同8位

リュミエール

公開日：2024/10/11(金)

10pt

10位

五香宮の猫

公開日：2024/10/19(土)

9pt

【ランキング総評】
2024年10月の「これからみたい」映画ランキングは、『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』が55ptを獲得して、ぶっちぎりの1位に！「まさか作られるとは思わなかった『ジョーカー』の続編」（渡辺麻紀）、「衝撃的な前作を越えられるのか」（平辻哲也）など、コメントには大きな期待と不安が入り交じっていて、だから「一番みたい映画！」、という結果になりました。

2位は、現代のアメリカで内戦が勃発するという『シビル・ウォー　アメリカ最後の日』。“大統領選直前”の公開です。「近未来のアメリカ。国内の分断が進むと、このような悪夢が起きるかもしれない」（池上彰）、「リアルな戦闘シーンがすごいとか」（高松啓ニ）と衝撃の内容に多くの注目が集まりました。

3位に入ったのは、シンガポール出身のアンソニー・チェンが監督・脚本を手掛け、中国の人気俳優が演じる『国境ナイトクルージング』。カンヌ国際映画祭〈ある視点部門〉に出品され称賛された作品です。中国・北朝鮮国境の街で偶然出会った男女3人の5日間を描くこの映画に「異国情緒がどのような映像美を紡ぎだすのかに期待」（佐々木俊尚）。アジアの若い才能への関心の高さがうかがえます。

ほかに、馬琴を役所広司が、北斎を内野聖陽が演じる時代劇『八犬伝』、堂本剛が荻上直子監督と組んだ『まる』といった話題作や、特集上映《映画作家ジャンヌ・モロー》で上映される『リュミエール』、ナレーションもテロップも音楽も使わない独自の「観察映画」というスタイルで世界的な評価も高い想田和弘監督が瀬戸内の“猫神社”をとりあげたドキュメンタリー『五香宮の猫』などがランクイン！

ぴあ水先案内人から寄せられた選出コメント

相田冬二
Bleu et Rose／映画批評家

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①リュミエール
②リリアン・ギッシュの肖像
③HAPPYEND
【選出コメント】
①ジャンヌ・モローの初監督長編、日本初公開。女優が描く女優たち。きっと21世紀を先取りしていたはず。②やはりジャンヌ・モローが、映画史の象徴リリアン・ギッシュにカメラを向けたドキュメンタリー。女優が撮る女優がここに。③坂本龍一スタジオコンサート映画監督の劇映画初長編。未知数ながらかなり評判がいい。

池上彰
ジャーナリスト

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①シビル・ウォー　アメリカ最後の日
②私は憎まない
③国境ナイトクルージング
【選出コメント】
①は近未来のアメリカ。国内の分断が進むと、このような悪夢が起きるかもしれない。分断社会をどのように描いているのか関心がある。②紛争が続くパレスチナでも和解を模索する人たちがいることは、いささかの慰めになる。③北朝鮮との国境のナイトクルージングとは、どんなものか。３作品ともに現代的なテーマに挑戦している点が期待できる。

坂口英明
編集者（ぴあ）

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①まる
②八犬伝
③２度目のはなればなれ
【選出コメント】
①荻上直子監督作品に堂本剛が主演、タイトルも内容も謎めいていて、なんとも心ときめく。②最新のVFXを駆使した八犬伝に期待したい。③名優マイケル・ケインの引退作！共演がグレンダ・ジャクソンとくれば、これは正統派のイギリス映画、とみた。

佐々木俊尚
フリージャーナリスト、作家

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①国境ナイトクルージング
②シビル・ウォー　アメリカ最後の日
③まる
【選出コメント】
①は中国・北朝鮮国境の町を舞台にしているという異国情緒がどのような映像美を紡ぎだすのかに期待。②米国での内戦の可能性は絵空事ではなく、現実に「ひょっとしたら」と議論されてるレベル。これをアレックス・ガーランドが監督してるというのだから、期待するしかない。③は堂本剛が「カッコよくない普通のおじさん」を演じるという意外なキャスティングが見せ所。

高崎俊夫
フリー編集者、映画評論家

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①二つの季節しかない村
②リリアン・ギッシュの肖像
③国境ナイトクルージング
【選出コメント】
①は忘れ難いトルコ映画『雪の轍』を撮った監督の新作だけに、風景の中で佇立する鮮烈なドラマを期待しないわけにはいかない。《映画作家ジャンヌ・モロー》特集で最も見たいのが②である。サイレント時代を代表する大女優リリアン・ギッシュとヌーヴェル・ヴァーグのヒロインでもあるジャンヌ・モローの対話というだけでスリリングではないか。

高松啓二
イラストレーター

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①シビル・ウォー　アメリカ最後の日
②２度目のはなればなれ
③ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ
【選出コメント】
①A24提供の戦争映画に期待。リアルな戦闘シーンがすごいとか。②マイケル・ケインの引退作。見届けなきゃ！ ③ジョーカーとレディ・ガガの化学反応に期待！

平辻哲也
映画ジャーナリスト

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①シビル・ウォー　アメリカ最後の日
②ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ
③まる
【選出コメント】
①は、かつては敵国と闘うのが当たり前の米映画。それが今では、敵が同胞に。大統領選を前に見たい。②は、衝撃的な前作を越えられるのか。そんな不安と何を見せてくれるのかという期待がつまった続編。③は、堂本剛と荻上直子監督の意外なタッグ。その化学変化はいかに？

渡辺祥子
映画評論家

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①八犬伝
②ロール・ザ・ドラム！
③２度目のはなればなれ
【選出コメント】
①子供のころ夢中で読んだ『里見八犬伝』がどのように生まれたのか。②“2つのブラスバンドの対決”（バンド合戦）と聞いただけで見たい。③90を過ぎて老いたマイケル・ケインに会いたいような会いたくないような。

渡辺麻紀
映画ライター

2024年10月公開の「みたい」映画ベスト3
①ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ
②破墓／パミョ
③悪魔と夜ふかし
【選出コメント】
①まさか作られるとは思わなかった『ジョーカー』の続編。演技もイケるレディ・ガガの参入でどんな映画になっているのか興味津々。②も韓国で大ヒットしたホラー。ご贔屓役者イ・ドヒョンのスクリーンデビュー作でもあり、その活躍が楽しみです！