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21年目の「CLUB SEVEN」、“another place”でも攻め続ける唯一無二のエンターテインメントショー!

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『CLUB SEVEN another place』より

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歌ありダンスありタップあり芝居ありコントあり……の“究極のエンターテインメントショー”CLUB SEVENの最新作、『CLUB SEVEN another place』が9月22日、東京・シアター1010で開幕した。玉野和紀が脚本・構成・演出・振付を手掛け2003年から始まったこのCLUB SEVENシリーズは昨年20周年を迎え、華々しく記念興行を行ったのも記憶に新しいが、今回は新たな場所(劇場)での上演ということで『another place』。玉野のほか吉野圭吾、東山義久、西村直人、林翔太、大山真志、鈴木凌平、北翔海莉、留依まきせが出演する。

黒のロングコートに身を包んだキャストたちがクールに決めるおなじみのオープニングダンス、続いてタップも軽快なソング&ダンスと、舞台を主戦場にあちこちで引っ張りだこの出演者たちが、まずは本領発揮とばかりにサラリとハイレベルなパフォーマンスを見せ観客の目を惹き付ける。……と思いきや次のコーナーではスケッチと呼ばれる寸劇で、昭和テイストなズッコケコントを披露。スケッチはCLUB SEVENおなじみのキャラが登場する定番モノと新作を織り交ぜ、人気ドラマのパロディ的なものからシリーズ初という時代劇、ゴシックミステリー調のものまで多彩。玉野の作るナンセンスな脚本の面白さもさることながら、俳優たちが隙あらば自分の得意技を駆使し身体を張り、観客を、はたまた共演者を(?)笑わせてくるので油断できない。観ている方は笑ったり心の中で悲鳴をあげたりうっとりしたり、感情が大忙しだ。

そして2幕はシリーズの目玉「五十音順ヒットメドレー」。“あ”から始まる曲、“い”から始まる曲……と数珠繋ぎで楽曲を披露していくこの名物コーナー、50曲が披露されるものだと思うなかれ。登場ナンバーは90曲を超えた昨年の20周年公演を上回り、過去最多の96曲! 衣裳替えや小道具も駆使しながら、最新のヒット曲からスタンダードソング、懐メロ、演歌にアニソンにCM曲にミュージカルナンバーなどがカッコいいパフォーマンスとパロディ、さまざまな切り口で次から次へと繰り出されていく。しかもまったくのインターバルなし。舞台裏はさぞかし慌ただしいことだろうが、百戦錬磨のキャスト陣が汗をかきかき奮闘している姿もまた面白いのである。

そしてこの“カッコいい!”も“くだらない!”も全力で振り切ったパフォーマンスを見せられるのも、俳優たちの実力があってこそ。吉野圭吾、東山義久、西村直人の3人は、CLUB SEVEN初期から出演している“レジェンドメンバー”。ベテランとして様々な作品を牽引している彼らがアリエナイ被り物を着て変なカツラを被る、身体を張った姿を見せてくれるのもCLUB SEVENならでは。

左から)「CLUB SEVEN」初期から出演する“レジェンドメンバー”の吉野圭吾、東山義久、西村直人

すっとぼけた顔でボケたおしていく吉野、変な扮装こそイキイキとする東山、“部長”玉野をも手玉にとるような西村、3巨頭のパワーは今回ももちろん健在。加えて、シリーズ常連の大山真志は迫力の歌声とともに愛らしいフォルムが活きる“美味しい”キャラ多数。本編2回目の出演となる北翔海莉は元宝塚トップスターらしい華やかさと共に、ちょっとしたキャラクターの物真似などでこの人らしい器用さを上手く使って笑いを攫う。シリーズ初出演の鈴木凌平、留依まきせも思い切りの良いパフォーマンスを全力で披露していた。もちろん玉野も華麗なタップからいじられキャラ(?)まで大忙しだ。

上演時間は3時間を超える長丁場だが、体感は一瞬。観終わるころには、くだらないことを実力者たちが全力でやるバカバカしさも「……尊い!」と泣けてきてしまうのだから不思議である。20年という節目の年を超えても守りに入らず、あくまでも攻め続けるCLUB SEVEN。21年という月日を感じさせないアグレッシブさの一方で、力みのなさ、フリーダムさはその月日があるからこその円熟味だとも感じる。定番の安心感と、予測不能のデンジャラスさ、やっぱりCLUB SEVENは唯一無二のエンターテインメントショーなのだ。

公演はこのあと9月28日(土)から10月13日(日)にかけ、東京・有楽町よみうりホールでも上演される。なお1幕で披露されるスケッチの内容を一部入れ替えたAバージョン、Bバージョンの2パターンあり。

取材・文・撮影:平野祥恵

<公演情報>
『CLUB SEVEN another place』

脚本・構成・演出・振付:玉野和紀

出演:
玉野和紀 吉野圭吾 東山義久 西村直人
林翔太 大山真志 鈴木凌平 北翔海莉 留依まきせ

2024年9月22日(日)・23日(月・休)※公演終了
会場:東京・シアター1010

2024年9月28日(土)~10月13日(日)
会場: 東京・有楽町よみうりホール

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/club7/

公式サイト:
https://www.tohostage.com/club_seven/

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