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ぴあ 総合TOP > 前略、鶴瓶さん。継続は力なりって本当ですか?「本当です。継続してなかったらCHARAにも会えなかったから(笑)」kikippa 笑福亭鶴瓶落語会 2024 笑福亭鶴瓶インタビュー

前略、鶴瓶さん。継続は力なりって本当ですか?「本当です。継続してなかったらCHARAにも会えなかったから(笑)」kikippa 笑福亭鶴瓶落語会 2024 笑福亭鶴瓶インタビュー

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笑福亭鶴瓶 (撮影:源賀津己)

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「継続は力なり」という言葉は、ありふれた常套句だが、笑福亭鶴瓶とテレビの歴史を振り返ると重みが変わる。『鶴瓶の家族に乾杯』29年、『きらきらアフロ™️』23年、『ザ!世界仰天ニュース』23年、『A-Studio+』15年。本人は長く続けることを一番の目標にしたことはないとしつつも「長く続いたらいいなぁ」とは常に願ってきたという。初見でパワーを見せつけるタイプではなく、時間をかけて自分の芸を知ってもらえたらとの自己分析からだった。では、結果的に長寿番組を生み出す=継続させるコツはあるのだろうか?

「ダレないことだと思います。始めた頃の想いをずっと抱き続けられるか。たとえば『A-Studio+』ってゲストに会う本番の前段階で、かなりの準備があるんですね。しんどい作業ではあるんですが、その準備が一番おもしろいと思って始めているんですよ。あの番組ではゲストをよく知る人たちへの周辺取材を重ねるんですけど、木村カエラがゲストの時にCHARAが出てくださって。ふたりで曲を作った時のことを教えてくれたんですけど、カエラが『愛してる』という言葉を歌うのが苦手という話になり、『瑛太のことを想って言ってごらん』とCHARAがアドバイスしたと。そしたらカエラは、壁に向かってCHARAに背中を向けたままで『愛してる』とちっちゃい声で言うたんですって。めちゃめちゃいい話じゃないですか。しかも、CHARAなんてなかなか会えないすごい人。だから、いまでも『A-Studio+』の準備にダレることなんてありえないし、ずっとおもしろいんです」

では、落語の場合ならばどうか。江戸時代から続くとの説があるこの伝統芸は、400年以上も継承されてきたことになる。若い頃はテレビやラジオなどのメディアを主戦場とし、50歳をすぎてから本格的に落語と向き合ってきた笑福亭鶴瓶だからこそ感じる、落語の〝継続力〟とは?

「時代時代、その時々で、古典を自分也にキャッチして、いかに今様にしゃべるか。噺の大切な部分は崩さずにね。それを試行錯誤してきた先人がいるからこその継承だと感じます。今度の落語会のトリでやろうと考えているのは古典落語の『子は鎹(かすがい)』という噺なんですけど、大別して2パターンのやり方が継承されているんです。いろいろあって夫婦が別々に暮らすようになる。息子がいる。さて、母親と暮らすのか、父親と生活するのか。僕は、映画でいうとダスティン・ホフマンの『クレイマー、クレイマー』のように、息子が父親と暮らすほうが好きなんです。師匠(六代目笑福亭松鶴)もそっちでやってましたし、自分也にある気持ちを足したりもしていて。演者が感じる想いをプラスできるところも、古典落語のすごさだと思います」

メディアと舞台を縦横無尽に行き来する落語家・笑福亭鶴瓶。若かりし頃にアフロヘアにしていたのは、「落語=古臭い」とナメられるのが嫌だったから。キャリアを重ねてからは、ジャンルを問わず若い表現者に「表通りに店を出せ」とエールを贈ってもいる。「わかる人だけわかればいい」という考え方を肯定できなかったからだ。

「マニアックがダメだと言いたいわけじゃないんです。むしろ、すごく大事。でもね、万人にわかるものをベタとするのならベタもすごく大事なんです。だからこそ、表通りに店を出さないとベタの大切さに気づけない。売れる売れないじゃなしに、とにかく表通りに店を出す心意気が大切だということ。もしも僕が表通りに店を出すことを目指さなかったら、会えていなかったんじゃないかなぁ、CHARAには(笑)」

大切なことは2つでセットなのかもしれない。落語を守りながらも変えるということ。マニアックもベタも大事だということ。笑福亭鶴瓶版『子は鎹』は、さて?

取材・文:唐澤和也
撮影:源賀津己

<東京公演>
kikippa 笑福亭鶴瓶落語会 2024

【福島公演】 2024年10月18日(金) けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター) 中ホール
【兵庫公演】 2024年10月31日(木) 神戸朝日ホール
【広島公演】 2024年11月1日(金) 広島市南区民文化センター
【大阪公演】 2024年11月7日(木)~11月10日(日) 森ノ宮ピロティホール
【福岡公演】 2024年11月16日(土)・11月17日(日) キャナルシティ劇場
【鹿児島公演】 2024年11月18日(月) 姶良市文化会館・加音ホール 大ホール
【沖縄公演】 2024年11月23日(土・祝) 国立劇場おきなわ 大劇場
【東京公演】 2024年12月11日(水)・12月12日(木) 浅草公会堂
【宮城公演】 2024年12月15日(日) トークネットホール仙台(仙台市民会館) 大ホール

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/tsuruberakugo24/

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