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「グリーンブック」監督ピーター・ファレリーが来日し「万引き家族大好き!」

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「グリーンブック」舞台挨拶の様子。左から松下奈緒、ピーター・ファレリー。

「グリーンブック」の舞台挨拶が本日3月3日に東京・TOHOシネマズ 日比谷にて行われ、監督のピーター・ファレリーが登壇した。

第91回アカデミー賞で作品賞、脚本賞、助演男優賞を獲得した本作。実話をもとに、人種差別が根強く残るアメリカ南部へコンサートツアーに出かけた黒人ピアニストのドン・シャーリーと用心棒兼運転手の白人トニー・“リップ”・バレロンガが、少しずつ距離を縮めていく姿が描かれる。ヴィゴ・モーテンセンがトニーを、マハーシャラ・アリがドンを演じた。

本作を鑑賞した観客から割れんばかりの拍手で迎えられたファレリーは「ありがとう!」と日本語で感謝を述べ、アカデミー賞で3冠に輝いた気持ちを「今まで手がけてきた作品がコメディということもあって、賞に絡んだ経験がなかったんだ。だから製作しているときも、この作品がどこまで皆さんに受け入れられるか予測していなかった。この結果は自分にとってもサプライズだ」と話す。また初来日に際して、弟のボビー・ファレリーから「『とにかく食べ物がおいしいから食べ尽くせ!』と言われたよ」とアドバイスをもらったことを明かした。

モーテンセンとアリについて、ファレリーは「撮影に入る前からすごく馬が合っていて、仕事への向き合い方も似ていた」とコメント。2人とも脚本に自分の意見を持っているタイプだと説明すると、「例えばヴィゴは劇中に登場する翡翠の石について、どんな石なのか自分に問い詰めてきたんだ。結局、自分で石を選んでそれを撮影で使った」とエピソードを披露する。さらに「僕も弟と一緒に長くやってきたこともあるし、キャストやスタッフにもいろんな意見を言ってほしいという姿勢で臨んでいるんだ。だからといってその意見に従うとは限らないけれど(笑)」と続けた。

ここでゲストの松下奈緒が登場し、ファレリーに花束と箸のセットを贈呈。松下が「バーでジャズのセッションをするシーン。ピアノを弾く者として心をわしづかみにされました」と感想を伝えると、ファレリーは「僕もすごく好きだよ! もっと長尺にしたいと思ったくらい。あと、あそこで登場する“ジューク・ジョイント”と呼ばれる店は、かつてアフリカ系アメリカ人だけが行くバーとして実際にあったものなんだ。撮影で使ったルイジアナにあるバーは、美術スタッフを入れることなくそのまま撮った。リアルな場所だからこそのエネルギーを感じたよ」と語った。

終盤では、観客とファレリーが「グリーンブック!」「アカデミー賞受賞!」「おめでとう!」と掛け合いをする場面も。リハーサルでファレリーは作品名を「Shoplifters(『万引き家族』の英題)!」と叫び会場を笑いで包むと、「大好きなんだ! もし皆さん観てなかったら早く観て!」とお茶目にアピールする。最後にファレリーは「この作品を通して、公民権運動や今も続く闘いを知ってもらえれば。シンプルな言い方になってしまうけど、人はみんな同じ。話し合うことさえできれば、共通点が見つかりつながることができる。それが僕のメッセージです」と観客に語りかけ、イベントを終えた。

「グリーンブック」は全国で公開中。

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