GRAPEVINE×中村佳穂、盤石なコラボでファン沸かせたツアーファイナル
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左から中村佳穂、田中和将(Vo, G)。(撮影:藤井拓)
GRAPEVINEの東名阪ツアー「GRAPEVINE SOMETHING SPECIAL」の最終公演が、3月1日に東京・マイナビBLITZ赤坂で開催された。
「GRAPEVINE SOMETHING SPECIAL」は、GRAPEVINEがゲストを招いてライブを行うライブイベント。今回のツアーにはシンガー・中村佳穂が帯同し、東名阪の3都市でツーマンライブが開催された。
自身のバンドメンバーと共にステージに現れた中村は、GRAPEVINE「Alright」を織り交ぜたアドリブでフロアを盛り上げ、ライブをスタートさせる。時折バンドメンバーに目配せをしながら歌を届けていく中村は「超楽しい!」と興奮気味に話し、ツアーの主催者であるGRAPEVINEに感謝の言葉を送っていた。ライブ中、MASAHIRO KITAGAWA(Cho)につなぎを任せると、ほかのメンバーと談笑をし始める。さらに「You may they」ではメンバーに演奏を委ね、中村がステージ上にしゃがみこんで彼らの演奏に耳を傾けるなど、奔放なパフォーマンスで観る者を引き込んでいった。最後の楽曲「きっとね!」を披露する際には「新しい景色を観せてもらった気がする」と感想を口にし、計8曲を歌い上げたところでステージをあとにした。
ステージの転換を終え、新曲「開花」をSEにGRAPEVINEの5人がステージに登場。田中和将(Vo, G)が「はい、こんばんは。赤坂」という短い挨拶をすると、バンドは「Alright」でライブの口火を切る。「Esq.」ではバンドの緻密なアンサンブルに亀井亨(Dr)と金戸覚(B)もコーラスで声を重ね、豊かなハーモニーを会場内に響かせた。
MCに入ると田中は対バン相手の中村を称えながら「我々と対バンするとグイグイ売れていく」と話し始め、自らを「アゲバンド」と自称する。また2月に最新作「ALL THE LIGHT」をリリースしたことに触れ、「今日はアルバムから小出しにする」と宣言したものの、彼らがMC明けに披露したのはアルバム収録曲の「雪解け」と「ミチバシリ」。さらにライブ中盤には2003年発売のアルバム「イデアの水槽」に収録された「豚の皿」を演奏するなど、新旧織り交ぜたセットリストで往年のファンを喜ばせた。本編中にも関わらずビールを飲み始めた田中は「本日のセットリストで一番優しい歌」として「永遠の隙間」を情感豊かに歌い上げた。本編の最後に、GRAPEVINEが演奏したのは「ALL THE LIGHT」というアルバムのタイトルの由来になった楽曲「すべてのありふれた光」。オーディエンスは彼らの演奏にじっと耳を傾け、パフォーマンスが終わると同時に拍手と歓声をステージに贈った。
アンコールに応え、再びステージに姿を現したGRAPEVINEは「光について」でライブを再開。1曲届け終えると、ツアーのゲストである中村をステージに呼び込み、6人編成で「KOL(キックアウト ラヴァー)」をパフォーマンスした。中村はバンドの演奏に身を任せるように体を揺らしながら、独自のアレンジで「KOL(キックアウト ラヴァー)」を歌唱。田中と中村のツインボーカルで双方のファンから盛大な喝采をさらい、東名阪ツアー「GRAPEVINE SOMETHING SPECIAL」は大団円を迎えた。終演後、田中は共演相手を称えるように中村の背中を叩き、メンバー共々肩を並べてステージをあとにした。
GRAPEVINE「GRAPEVINE SOMETHING SPECIAL」2019年3月1日 マイナビBLITZ赤坂 セットリスト
中村佳穂
01. アドリブ
02. GUM
03. アイアム主人公
04. SHE'S GONE
05. get back
06. 忘れっぽい天使
07. You may they
08. きっとね!
GRAPEVINE
01. Alright
02. Esq.
03. GRAVEYARD
04. 雪解け
05. ミチバシリ
06. Heavenly
07. 豚の皿
08. 永遠の隙間
09. Afterwards
10. FLY
11. すべてのありふれた光
<アンコール>
12. 光について
13. KOL(キックアウト ラヴァー)