映画『ココでのはなし』吉行和子の温かい演技に心が解きほぐれる本編映像公開
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映画『ココでのはなし』 (C)2023 BPPS Inc.
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都会の喧騒に佇むゲストハウス“ココ”を舞台に、住み込みバイトの詩子と“ココ”に集う人々の交流を綴った本作。ワルシャワ国際映画祭でのワールドプレミア上映を皮切りに、インディ映画では異例となる10以上の海外の映画祭で上映され、市井の人々への温かい眼差しと美しい映像で、世界中から高い評価を得た。
都会の喧騒に佇むゲストハウス“ココ”に住み込みで働く詩子(山本奈衣瑠)は、元旅人でオーナーの博文(結城貴史)、SNSにハマりライフハック動画を配信する泉さん(吉行和子)と共に慎ましくも満ち足りた生活を送っている。“ココ”にやって来るのは、バイト先が潰れてしまい目標もなくくすぶっている青年・存(たもつ/三河悠冴)、声優の夢を諦め就職しようとするも両親から帰国を促されている中国人のシャオルー(生越千晴)など、悩みを抱える若者たち。そして笑顔でお客さんを迎える詩子にも、父親(モト冬樹)との確執、そしてわけあって田舎を飛び出してきた過去があった……。
忙しない日々の中で今を切に生きる若者たちの姿を丁寧に描き出した本作は、これが長編デビュー作となる31歳の新鋭・こささりょうま監督をはじめ、スタッフ・キャストともに日本の映画界の未来を担う若い才能が集結している。そして彼らを、一番近くで役柄同様に温かく見守っていたのが、日本映画界を牽引してきた吉行和子だ。
高校在学中に劇団民藝付属水品研究所へ入所後、1957年に舞台『アンネの日記』で主役のアンネ役を急遽代役で演じ、初舞台を踏んだ吉行は、以来、日本アカデミー賞優秀主演女優賞、毎日映画コンクール田中絹代賞をはじめ、数々の舞台・映画で賞を受賞し、初舞台から67年にわたり日本映画界・演劇界の第一線で活躍。本作では、SNSにハマりライフハック動画を配信する泉さん役をチャーミングに演じ切っている。
このユニークなキャラクターは、こささ監督の母親がゲーム配信者だったことがきっかけで、その要素が取り込まれた。もともと自身の母親を題材に映画をつくろうとしていたこささ監督は、準備のために山田洋次監督作品、小津安二郎監督作品、さらには『ゴッドファーザー』まで様々な家族を描いた作品を鑑賞。そして、尊敬する山田洋次監督作品にも数多く出演した吉行を迎えられて喜びもひとしおだったという。監督は撮影を振り返り、「本当に凄かった! まだ若手の自分にも真摯に向き合ってくれて感激した」と語っている。一方吉行は、「こささ監督を中心に、若い人たちの仲間に入れて貰えて、とても楽しい撮影現場でした」と振り返っている。
公開された映像には、泉さんが悩みを抱える若者たちに「みんななんか焦ってない? 若いから焦るのは分かるけど。“若い”のなんて人生のうちの一瞬よ!」と語りかける場面が収められている。ゲストハウスのオーナーもアルバイトも宿泊客も関係なく縁側に集まり、それぞれの抱える本音を少しだけ明かした若者たちに、泉さんはさらに「休憩が大事。考えながら、休んでいいのよ。急ぐと疲れちゃうじゃない!」と語りかける。日々に疲れてしまっている人々の心を少しずつ解きほぐしていく温かい場面となっている。
映画『ココでのはなし』本編映像
<作品情報>
映画『ココでのはなし』
11月8日(金) 公開
公式サイト:
https://www.cocohana-film.com/
(C)2023 BPPS Inc.
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