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アーティゾン美術館5回目の『ジャム・セッション』は国内外で注目を集めるアーティスト毛利悠子が登場

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毛利悠子《Piano Solo: Belle-Île》のためのスケッチ、2024年

アーティゾン美術館で毎年行われている、石橋財団コレクションとアーティストが共演する「ジャム・セッション」。5回目となる今回は、国際的に活躍する毛利悠子を迎え、『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて』が11月2日(土)〜2025年2月9日(日)に開かれる。

毛利悠子は1980年神奈川県に生まれ、現在は東京を拠点に国内外で活動している。磁力や電流、空気や埃、水や温度といった、ある特定の空間に潜在的にある流れや変化する事象を、主にインスタレーションや彫刻などを通じて目に見える形にし、その場に立ち会った人々に新たな知覚の回路を開くような試みを行っている。

毛利悠子《Calls》2013年—、「MEDIA/ART KITCHEN—ユーモアと遊びの政治学」展示風景、2014年、国際芸術センター青森 写真:Kuniya Oyamada

今年「第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館」で開催中の個展では、ヴェネツィアで入手した日用品などを組み合わせて水が循環するインスタレーションを制作。また、フルーツに電極を刺して水分量の変化を電気変換し、ドローン(持続音)が発生し光が明滅。フルーツは朽ちてコンポストを通じて肥料へと変化する循環型の作品も発表した。これらは音楽的で色彩も美しい軽やかな作風でありつつ、気候変動などの問題にも応答している。

同展タイトルの「ピュシス」とは、通例では「自然」あるいは「本性」と訳されるギリシャ語だ。ギリシャ哲学における「万物の始源=原理とは何か」という問いの中で、「ピュシス」は中心的考察の対象となっていた。哲学者たちは生成、変化、消滅といった運動に世界の本性を見出したが、現代の毛利悠子の創作を鑑賞するキーワードにもなるだろう。

毛利悠子《Decomposition》2021年—、「Neue Fruchtige Tanzmusik」展示風景、2022年、Yutaka Kikutake Gallery 写真:kugeyasuhide

毛利にとっては、新旧作品が揃う国内最大規模となる同展。石橋財団コレクションの中からどのような作品が選ばれるのかも楽しみだ。ここでしか体験できない微細な音や動きに目を凝らし、耳を澄ませ、空間に身を浸したい。

<開催概要>
『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて』

会期:2024年11月2日(土)〜2025年2月9日(日)
会場:アーティゾン美術館 6階展示室
時間:10:00~18:00、金曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(11月4日、1月13日は開館)、11月5日(火)、12月28日~1月3日、1月14日(火)
料金: ウェブ予約チケット1,200円、窓口販売チケット1,500円
※日時指定予約制、学生無料(高校生以上要予約)
※予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケット購入可
※『ひとを描く』、『石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 マティスのアトリエ』も同時開催
美術館公式サイト:
https://www.artizon.museum/

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