『オペラ座の怪人』の10年後を描いた大ヒット作の再々演 『ラブ・ネバー・ダイ』制作発表会レポート
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1列目左から)クリスティーヌ・ダーエ役:真彩希帆、笹本玲奈、平原綾香、ファントム役:市村正親、石丸幹二、橋本さとし、2列目左から)メグ・ジリー役:小南満佑子、星風まどか、ラウル・シャニュイ子爵役:加藤和樹、マダム・ジリー役:春野寿美礼 (撮影:渡部孝弘)
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すべて見るアンドリュー・ロイド=ウェバーが、自身最大のヒット作『オペラ座の怪人』の続編として完成させた『ラブ・ネバー・ダイ』。日本でも2014年、19年と上演を重ね、共に熱狂のうちに幕を閉じた。そんな大ヒット作の再々演が決定。来年1月の開幕を前に、東京・Club eXにて制作発表が行われた。登壇したのは、ファントム役の市村正親、石丸幹二、橋本さとし、クリスティーヌ役の平原綾香、笹本玲奈、真彩希帆、ラウル・シャニュイ子爵役の加藤和樹、メグ・ジリー役の星風まどか、小南満佑子、マダム・ジリー役の春野寿美礼の10名。
まずは歌唱披露からスタート。市村、石丸による「君の歌をもう一度」は、ファントムがクリスティーヌへの恋心を歌う作品を代表するナンバーだ。真彩、加藤、星風、小南、春野が歌うのは、10年ぶりの再会の喜びの裏にそれぞれの想いが交錯する「懐かしい友よ」。男同士の“対決”ナンバー「負ければ地獄」では、橋本と加藤がクリスティーヌを巡る想いを強くぶつけ合う。そして平原、笹本による大ナンバー「愛は死なず」では、その美しく、切ない歌声に会場全体が感動に包まれた。
この会見には、一般募集による100名のオーディエンスも参加。会場中が一気に『ラブ・ネバー・ダイ』の世界に引き込まれる中、キャスト陣による挨拶が行われた。「初代ファントムの市村正親です」というレジェンドのひと言を皮切りに、平原は本作に寄せる特別な想いを吐露。「初演の『ラブ・ネバー・ダイ』は、私が初めてミュージカルに挑戦した作品です。歌うこと、演じること、大事なことをたくさん教わった、とても大事な作品です」と言葉に力を込める。
この再々演が初参加となる橋本は、「新人の橋本さとしです。この歳まで獲ったことのない新人賞を総なめにしたいと思います!」と断言。会場中の笑いを誘う。笹本は初演以来の出演となるが、役どころがメグ・ジリーからクリスティーヌへと変更。「今ここに登壇しているのが本当に幸せです。心も身体もクリスティーヌとひとつになって、皆さまに素晴らしい作品をお届け出来るように頑張りたいと思います」と目を輝かせる。
そしてこの会見で多く聞かれたのが“運命”という言葉。市村は、「39歳で『オペラ座の怪人』のファントムに出会い、その10年後のお話があると聞いた時には運命的ななにかを感じました。初演からの“ファントム俳優”としては(笑)、これはやらざるを得ないなと」語り、ファントムに対する並々ならぬ思いを明かす。
またかつて市村と同じく劇団四季に所属していたのが石丸。『オペラ座の怪人』でラウル役だったことを振り返りつつ、市村と共にファントムを演じることに運命を感じると語る。続けて「この運命というチャンスを生かし、より磨きをかけたファントムを皆さまにお届けしたいと思います」と抱負を述べた。さらに平原は2010年に制作された日本版サウンドトラックにも参加していたことに触れ、「自分の中でもご縁を感じる、運命を感じる作品です」と語った。
そんな平原演じるクリスティーヌの歌声に、毎公演感動していたと言うのが笹本。だがその歌声の秘密を訊ねた時、平原からは意外過ぎる答えが返ってきたという。「YouTubeで独学だとおっしゃるんです。私はもっと専門的にオペラを学ばれたのかと思っていたので、びっくりして。到底私には到達出来ないと思い、ちょっと落ち込みました……」と笹本。それに平原は「大丈夫!」と言い切り、「これから(笹本)玲奈ちゃんがどういうクリスティーヌ像を掴んでいくのかすごく楽しみですし、今回は初のトリプルキャストなので、それぞれ違ったクリスティーヌを楽しみにしていただけると嬉しいです」と語った。
取材・文:野上瑠美子
撮影:渡部孝弘
<公演情報>
ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』
公演期間:2025年1月17日(金)~2月24日(月・休)
会場:日生劇場
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/lnd2025/
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