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いまだ残る人種差別、バレエ映画「ネネ」主演女優が言及「子供たちも犠牲者」

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「ネネ -エトワールに憧れて-」場面写真

フランス映画「ネネ -エトワールに憧れて-」にて、パリ・オペラ座バレエ学校でエトワールを目指す黒人少女ネネを演じたオウミ・ブルーニ・ギャレルのコメントが到着した。

本作では、パリ・オペラ座バレエ学校に入学したばかりの12歳のネネが、生い立ちや肌の色で差別を受けながらも、持ち前の情熱とひたむきさで日々バレエに打ち込むさまが描かれる。ネネにブルーニ・ギャレルが扮し、ネネの前に立ちはだかる元エトワールの校長マリアンヌをマイウェン、オペラ座の演出家をセドリック・カーンが演じた。

ブルーニ・ギャレルは「白人の友人と買い物に行くと、警備員は彼女ではなく私についてくる」と日常の中で感じる黒人への偏見に言及。国籍や肌の色など関係なく競うことが第一であるスポーツの世界でも、いまだに人種差別はなくならない。体操は歴史的にヨーロッパを中心に発展し、白人女性が多い環境で競技が広まった。設備やトレーニング環境へのアクセスが必要であるが、一部の地域では限られているため、黒人選手の参入が遅れた可能性がある。これにより白人選手が中心となっており、アイルランドで開かれた体操大会の表彰式では、黒人少女の選手だけがメダルを渡されないという事態もあった。しかし黒人選手シモーネ・バイルズが世界トップクラスの活躍を見せたように、近年では体操界の多様化は進んでいる。このような現実を踏まえ、ブルーニ・ギャレルは「子供たちも差別の犠牲者であることをスクリーンで見せるのは大切なことです」と力強く伝えた。

「ネネ -エトワールに憧れて-」は、11月8日に東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。ラムジ・ベン・スリマンが監督・脚本を担った。

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