一昨季3位、昨季4位を横浜Eが共に超える! 沢木監督「最後にファンと最高の喜びを共有できるように」
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横浜キヤノンイーグルス2024-25シーズン出陣式に出席した監督、選手一同
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すべて見る横浜キヤノンイーグルスが横浜市役所に集った約300人のファンに誓った。11月19日、『NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25』シーズン出陣式を実施。2022-23季3位、2023-24季4位を経て、今季のシーズンテーマを「共に超える GO BEYOND WITH YOU」と発表した。就任5季目を迎える沢木敬介監督は次のように抱負を口にした。
「今季もイーグルスのエキサイティングなラグビーをみなさんにお見せできるよう、今日も朝からガッチリ練習してきた。(横浜DeNA)ベイスターズも優勝したし、シーズン最後我々もターゲットをしっかり達成し、ここにいるファンとのみなさんと最高の喜びを共有できるようにしたい。シーズン中一戦一戦成長できるような戦いをして、チームのレベルを引き上げられるようなにしたい。またシーズンが終わったら、みなさんと勝利を分かち合い、優勝を共有できるよう、引き続き応援をよろしくお願いします」
出陣式に駆け付けた横浜市・山中竹春市長はこのようにエールを送った。
「待ちに待った今季がいよいよ来月22日(日)に始まる。昨季は2年連続プレーオフ進出を果たしていただいた。今季のテーマは『共に超える』。いろんな苦しいゲームもあると思うが、ファンとともに何としても日本一を掴み取ってほしい。日本一を掴み取れるように熱い声援を送って、ここ横浜を盛り上げていただきたい。横浜市は今後もファンと一緒に横浜キヤノンイーグルスを全力で応援します」
出陣式のMCを務めた浅野杏奈が監督をはじめ、PR祝原涼介、SHファフ・デクラーク、SO田村優、SO/FB小倉順平、WTB竹澤正祥とのトークセッションを展開。
沢木監督「(仕上がり具合について)悪くはない。今季も新たなことにチャレンジしている。ラグビーも変わってきて、ルールも変わって、また成長していかないといけない。いろんなことを試しながらやっている。プレシーズンはそういう場。今は順調と言えば順調。
(昨季得たもの)2年連続でプレーオフに出られる力があるということは自信を持っていい。ファフも出られない中、新しい選手が力を発揮した。力がありながら、もっとハングリーにチーム全員が成長できればと思っている。竹澤はもっとハングリーにならないといけない。祝原もそう。ジャパンも選ばれていないということはハングリーさが足りないということ」
デクラーク「(コンディションについて)先週チームに再合流して2週間経つ。コンディションは上がってきている。監督には『フィットネスが足りない』と言われているので、今上げているところ。ケガは完治したので、大丈夫。
(横浜Eの魅力について)本当にいい選手、いい奴らが集まっている。才能ある選手が揃っていて、チーム愛があり、どんなに苦しくてもチームのためにがんばっている。日本に戻って来てファンも熱く応援してくれるので感銘を受けた。
(今季の目標について)ファン、チームのためにパフォーマンスを発揮したい。昨季はケガであまり試合に出られず本当にガッカリした。自分の決意としてはイーグルスのスタイルを発揮して、日本一を目指して、リーグワンを盛り上げていきたい」
小倉順平「(現状について)新しい選手が入ってきて、チームとして共有する時間、合宿を2回やって、それを意識してやっているところ。
(自身の役割について)チームの目標の優勝に向かっているので、そんな中自分の仕事として何ができるか。年齢も上になったので、下の選手と情報を共有していきたい。今意識しているのはシンプルなことをより明確に言語化して話すようにしている。アウトプットすることの重要性を最近思うようになった」
祝原涼介「(加入2季目について)イーグルスはボールを動かすラグビーなので、入った当初は難しかった。サインプレーや動き方がいくつもあるので。仲間とコミュニケーションを取って、今年はよりパフォーマンスを上げられるようがんばっている。モールの決定力の部分とスクラムで相手にプレッシャーを掛けられるように重点的にやっているので、シーズン楽しみにしていてください。
(モールからのトライ、スクラムトライについて)取らないといけないと思っている」
田村優「(開幕戦について)絶対勝たないといけない試合だと思っているので、がんばりたい。勝ちたいと思う。僕個人というより、チームが自信もって試合に臨めるように、勝つ絵が思い浮かべて試合に臨みたい。
(武藤ゆらぎについて)練習中は一緒にいるし、オフも食事も共にしている。悩みを聞き出せる関係を築くことを大事。ただ答えは持っているが、与え過ぎてもだめだと思うので、自分で考えて自分のものにできるようなアドバイスを若い選手にできればと思っている」
竹澤「(コンディションについて)今調子はいい。ファンに楽しんでもらえるプレーを昨季より今季もっと見せられればと思う。
(注目選手について)石田吉平選手。同じポジションで負けたくないが、ボールを持った時のスピード、ステップが素晴らしい。
(課題について)太もも。自分の強みなので、もっと強化できればと思う」
続いて、ファンからの質問コーナーへ。
――開幕戦に出られますか?
デクラーク「敬介さんにメンバーに選んでもらえば、準備は万端」
――昨季終了時の報告会で「何かが足りない」と言ってましたが、その足りない何かは見つかりましたか?
沢木監督「簡単に見つかるものならば、すぐに手に入れていると思う。それが難しいから、ラグビーは難しい。人それぞれ自分に足りないものやチームに足りないものを考えること。何が正解ではない。一人ひとりが感じながら、プレーすることが大事だと思う」
――今季のイチオシの選手は誰ですか?
沢木監督「桔平がいいと思う。タケとどっちが出るかは、これからのパフォーマンス次第。チーム内のコンペティションがレベルを上げていく。コーパス(・ファンダイク)は引退したが、今季入ったビリー(・ハーモン)もうちに合ったいい選手だと思う。岡部(崇人)も日本代表だからと言って、ポジションが確約されているわけではない。(シオエリ・)ヴァカラヒが1番に挑戦している」
――キックで緊張しないコツはありますか?
田村「いっぱい練習して、いっぱい練習して、いっぱい練習すること」
――35歳になった今も活躍する秘訣は?
田村「チームでランニングテストなど個人に課されるものがあるので、それを必ず超えることを目標にしている。自分の基準を下げずにがんばる意思があるし、もっとうまくなりたい向上心もある。このチームをより良くしたいし、より良い成績を収めたいし、ファンにいい光景を見せたい。根本の心構えがきっちり保ち、意思があるので、身体を保てていると思う」
出陣式の最後に監督と選手たちはファンに宣言した。
沢木監督「今年も新しい自分たちのラグビーに挑戦しているので、今どうやれば、もっと効果的な機能をできるか試しているところ。アグレシップでみなさんに喜んでもらえるようなラグビーを展開したい」
竹澤「優勝はもちろん、イーグルスのラグビーをしっかり見せられるようがんばりたい」
田村「素敵なチームなので、チームへの愛情を試合を通じてみなさんに感じてもらい、それが結果につながれば最高」
デクラーク「自分のコンディションを万全に整えて、毎回セレクションに入りたい。チームにできること、サポートできることをしっかりやっていきたい」
小倉「自分の仕事を毎回明確にして、シーズン通して、いい結果を届けられるようにしたい」
祝原「会場の声援が力になるので、熱い声援をよろしくお願いします」
出陣式後には田村、デクラーク、祝原が記者会見に登壇。田村はDeNAの下克上日本一に刺激を受けていた。
「日本シリーズの前から見ていた。もちろん、ベイスターズを応援して、3位からの優勝だったので、自分たちが置かれた状況に似ていて感情も入ったし、同じ横浜のチームとして目標になるような成果を上げてくれたので、非常に刺激を受けた」
王者・東芝ブレイブルーバス東京との開幕戦の重要性を問われた田村は「結果の約束はできないが、僕らが日本一になるという目標にふさわしいチームであるという試合をしたいし、僕たちの魅力を感じていただいて、そこに結果が付いてくると最高だと思う」と返答した。
加入3季目、より上へ行くためのポイントを質問されたデクラークはこう答えた。
「あとちょっとで届きそうで届かないところを今振り返ってやっている。ルールも変わったし、キッキングゲームが大事なシーズンになると思う。フィジカルの向上も大事になると思うので、チーム全員で取り組んでいるところ。昨季僅差で落としたゲームが多かったので、そういう僅差のゲームを取ることでタイトルが近付くと思う」
岡部の代表入りを受けて、祝原は来季のジャパン入りへモチベーションを高めていた。
「いい刺激をもらっている。日本代表とキヤノンの合同練習でもトイメンの壁を組んだので、昨季よりも身体のコアが強くなっていると感じた。海外勢に岡部さんが一番いいスクラムを組めていると思うので、戻って来たら、いろいろ聞きたい。今季しっかりアピールして来年呼ばれるようにしていきたい」
デクラークは例年より早いチームへの合流を歓迎した。
「フィジカル面に準備ができるのがいい。ブレシーズンマッチに出られるのもメリットのひとつ。新しい選手が加入しているので、プレシーズンマッチで合わせられるのは大事。9番としてランニンクラインや味方がどんなパスを受けたいか掴むのは大事。シーズン開幕前にしっかり合わせられるのはメリット」
得点を増やすことと失点を減らすこと、どちらが今季必要か質問を受けたデクラークと田村は?
デクラーク「失点を抑えることに重点を置いている。それがターンオーバーにつながり、得点につながるので、失点につながることに重点を置いている」
田村「どっちも大事だと思うが、僕とファフの仕事はどんな状況でもチームを勝たせること」
ズバリ優勝に必要なものは何か聞かれた田村はこのように返した。
「僕も優勝したことがないのでわからないが、まだベストではない。パーフェクトなことはないかもしれないが、組織としてベスト、パーフェクトを目指すことが大事。もっと良くなりたい」
横浜Eは11月23日(土・祝)・キヤノンスポーツパークでの静岡ブルーレヴズ、11月30日(土)・リコー総合グラウンドでのブラックラムズ東京、12月7日(土)・東芝府中グラウンドでのBL東京とのプレシーズンマッチを経て、シーズンへ突入する。『NTTリーグワン2024-25』開幕戦・横浜E×BL東京は12月22日(日)・日産スタジアムにてキックオフ。当日、来場先着2万4000名にイーグルスオリジナルオーバーサイズロンTをプレゼント。チケット発売中。
取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
横浜キヤノンイーグルス対東芝ブレイブルーパス東京 NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25 DIVISION 1のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2440631
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