Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 市井の人々を笑いで切り取る。イッセー尾形が故郷で魅せる一人芝居

市井の人々を笑いで切り取る。イッセー尾形が故郷で魅せる一人芝居

ステージ

インタビュー

チケットぴあ

イッセー尾形

続きを読む

フォトギャラリー(4件)

すべて見る

関連動画

すべて見る

2024年に続いて、福岡・西鉄ホールで、一人芝居公演を行なうイッセー尾形。タイトルは『イッセー尾形の右往沙翁劇場 2025』 in 福岡。「生まれ育った場所だけに、思い入れが強い」という彼に、本公演の内容やタイトルの意味などを聞いた。

刈り上げOL 撮影:浅田政志

「デビュー以来、僕がずっとやっているのは、刻々と変わっていく時代のなかで生きる市井の人々の話。今回登場するのは、OL、鋳物職人、神主、フォークシンガー、そしてこれまでの『妄ソー劇場』でも人気の“雪子”など、年代も背景もバラバラな老若男女たち。全8作品、すべて今年4月に作った新作です」。ちなみにタイトルを『イッセー尾形の右往沙翁劇場』にしたのは「右往左往をもじった“右往沙翁”の方が、“時代に翻弄されながら生きる人々”というイメージにしっくりくると感じた」から。「市井の人々というのは、時代の変化に抗うことなく、変化を受け入れ、自分がいいように解釈して乗り越えていく。そこがまたいい」とイッセー。

分かりやすい作品創りがモットーだが、完成してからも客席の反応や土地柄に合わせて手直しをしながら育てていく作品もある。なかでも、「クラスの生徒全員が実在の政治家と同じ名前という中学教師」のネタは未だに思考錯誤中だとか。また、順番待ちをしていて横入りされる人物のネタは、当初、横入りされて怒る人物を演じていたが、客席の反応を見て、逆に「どうぞ」と譲る人にするなど、大幅に内容を書き換えたりもしたそう。「『注意して逆切れされるほうが厄介』と考える方が、今の時代らしいのかもしれない。そんな時代の理不尽さや窮屈さを、いかに笑いに変えられるか。それが僕の使命であり、挑戦かなと思っています」。

1作品10分弱と、これまでより作品の長さが短めになっているのは、キャリアの出発点となった『お笑いスター誕生』時代への原点回帰という意味合いもある。「脚本はだいたい7ページ。結末を決めて書き始めるわけではなく、書きながらどんな話になるかが自分でもわかってくるという感じ。2ページめと5ページめが壁ですね(笑)。脚本を書き込みすぎると観ている方も分かりにくくなるので、適度な余白を残し、毎回アドリブを入れつつ演じています」。

イッセー尾形

映画やテレビドラマでも引っ張りだこのイッセーだが、自分で脚本からつくる舞台と、あらかじめ脚本があるドラマでは、役への取り組み方に違いがあるのだろうか?「役づくりで顔を変えたり、外見を変えたりできるのは、舞台だけ。テレビでやるとやりすぎだとようやくわかってきた(笑)。ただ、舞台での役づくりが、ドラマに生かされることは多いですね」と笑顔。どこまでも自然な演技は、重ねられてきた一人芝居の軌跡なのかもしれない。

「公演を重ねるごとに育ってきた新作8本の総まとめ」とも語る『イッセー尾形の右往沙翁劇場 2025』 in 福岡。笑いとともに、親しみと共感を覚えずにはいられない、イッセー尾形の究極の八変化をぜひ劇場で堪能したい。

イッセー尾形の右往沙翁劇場

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2441025

<福岡公演>
公演日程:1月31日(金)~2月2日(日)
会場:西鉄ホール

フォトギャラリー(4件)

すべて見る

関連動画

すべて見る