美しく、楽しい、ヘンテコな世界が誕生　白神ももこ×兼島拓也「花売の縁オン（ザ）ライン」開幕

白神ももこ×兼島拓也「花売の縁オン（ザ）ライン」が本日11月30日に沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場で開幕した。

本公演は、違う地域で活動するアーティスト同士の“出会い”や観客と演劇の戯曲との“出会い”などを目指す、なはーとによる“出会いシリーズ”の第2弾。今回は組踊「花売の縁」を原作に、白神ももこと兼島拓也がタッグを組み、現代演劇として立ち上げる。出演者には、山内千草、大山瑠紗、井上あすか、北川結、垣花拓俊、安和学治が名を連ねている。

開幕に際し、白神は「演出家が2人いることの頼もしさと、魅力ある個性的な出演者たちと共に日々、無邪気に創作に励めたという環境そのものに感謝しています。どの場面を切り取っても、美しく、楽しい、ヘンテコな世界が出来上がったと思います」、兼島は「古典組踊の現代演劇化。その作業過程で感じたのは、現在から過去にむけて一方向的に行使される力を自らの立場が持ち得ることへの畏怖でした。現代社会に残存するイシューを原作『花売の縁』から抽出し、余白を推定し、背景や文脈を操作し、つまり過去を便利に使用しています。でもそのハッキングによって私の認識する世界はポコっと面積を増やし、その楽しさを知ってしまった。この罪悪と恍惚の狭間でともに過ごしてくれたカンパニーの皆様に感謝します」と、それぞれコメントした。

上演時間は約2時間で、すべての回で約30分のアフタートークが行われる。公演は明日12月1日まで。