一緒に戦って!岡宮来夢らが宙を舞う「『進撃の巨人』-the Musical-」日本凱旋公演が開幕
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「『進撃の巨人』-The Musical-」日本凱旋公演ゲネプロより、岡宮来夢扮するエレン・イェーガー(中央)。
「『進撃の巨人』-the Musical-」日本凱旋公演が、本日12月13日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで開幕。これに先駆け本日、ゲネプロが行われた。なお記事では舞台写真を紹介しているほか、演出に関する記述も含まれるため、ネタバレを避けたい読者は注意してほしい。
「『進撃の巨人』-the Musical-」は、諫山創のマンガ「進撃の巨人」(講談社)を原作とした舞台作品。昨年1月に大阪・東京で上演されたのち、今年10月にはNew York City Centerにて「ATTACK on TITAN: The Musical」のタイトルで海外公演を実施し、全回完売の人気を博した。脚本を畑雅文、演出を植木豪が手がけ、音楽監督をKEN THE 390、作詞を三浦香が担当。なお今回の日本凱旋公演は、英語字幕付きで行われる。
劇中では、岡宮来夢扮するエレン・イェーガーや松田凌扮するリヴァイをはじめとする調査兵団の兵士たちが、巨人の脅威に立ち向かう物語が描かれる。人を食らう巨人から逃れるため、人々は巨大な3重の壁を築き、自由と引き換えに平和を手にした。それから100年後、突如現れた超大型巨人によって壁が壊され……。
開演すると、劇場にはズン、ズンという足音の効果音が低く鳴り響く。やがて舞台には全身タイツを身に着けて巨人に扮した出演者たちが姿を現し、アクロバットや柔軟性を生かした不気味な身体表現を見せ、観客を一気に“巨人がすべてを支配する世界”へといざなった。
舞台では俳優の演技と巨人の映像がコラボレート。スクリーンには、見上げるほど大きな巨人が人間を軽々と叩き潰して捕食する姿が映し出され、観客は巨人と対峙する恐怖や絶望感を追体験する。岡宮扮するエレンや、松田扮するリヴァイが対巨人用の装備・立体機動装置を使う姿はワイヤーアクションで表現され、人類と巨人の手に汗握る戦いがステージ上に具現化される。一部のシーンでは、巨人の手や全身を再現した巨大なパペットも登場し、迫力のある戦闘シーンが立ち上げられた。
また劇中では、人々のさまざまな営みが歌やダンスを交えて描き出される。エレンたちがハードな訓練に挑む場面では、訓練兵たちがブレイクダンスやヘッドスピンといった激しいダンスで観客を沸かせる。巨人の来襲により、民衆が苦しい生活を余儀なくされることへの苦悩や怒りを発露するシーンでは、キャストたちが熱量の高い歌声を聴かせた。
エレンは向こう見ずで、誰かを助けるためには危険をおかすこともいとわない人物。岡宮はよく通る声でエネルギッシュに歌い、直情径行だがその勇気や行動力で周囲の人々の心を動かすエレンを体現した。七木奏音は、そんなエレンに寄り添う寡黙なミカサ・アッカーマンを、声の抑揚や表情の変化を抑えて演じる。ミカサが戦意喪失した仲間たちを不器用に鼓舞する場面で、七木は静かだが力強くセリフを語って観客を惹き付けた。知性で仲間を救う、アルミン・アルレルトを演じるのは小西詠斗。アルミンがエレンを守ろうとほかの兵士に立ち向かうシーンでは、小西はその真っすぐな立ち姿でアルミンが勇気を振り絞るさまを表現した。
またジャン・キルシュタイン役の福澤侑は、キャストの先頭に立ってキレのあるダンスを見せる。サシャ・ブラウス役の星波は、食いしん坊のサシャが“蒸かした芋”や肉の塊に執着する様子をコミカルに演じつつ、男性キャストに混ざって軽やかなアクロバットを披露。“人類最強”の兵士リヴァイ役の松田がワイヤーフライングで見せる華麗な“立体機動”や、調査兵団の団長エルヴィン・スミス役の大野による威厳のある歌声にもぜひ期待しよう。
開幕に際し、演出の植木からのコメントが到着。植木は「再現を越えた役者のキャラクターを演じる姿やNYでも会場を沸かせたダンサーのパフォーマンスが、壁の中の世界でまた日本で繰り広げられます。是非とも一緒に強大な巨人と戦っていただけたら幸いです。応援よろしくお願いいたします」と語った。
上演時間は約2時間。「『進撃の巨人』-The Musical-」日本凱旋公演の東京公演は12月22日まで行われ、大阪・オリックス劇場公演は1月11日から13日まで。来場者には特性ビジュアルカードが1枚プレゼントされるほか、劇中曲「Now or Never!」のシーンに限り、写真・動画の撮影が可能となる。
なお13日13:00開演回、18:00開演回では、DMM TVでライブ配信を実施。詳細は公式サイトで確認しよう。また日本凱旋公演の様子を収録したBlu-rayが、6月25日に発売される。
植木豪コメント
「『進撃の巨人』-the Musical-」がNY公演を経て、いよいよ凱旋公演が始まります。
NYで世界中の皆様の反応を生で感じて、日本が誇る2.5次元舞台のパワーを改めて痛感しております。
再現を越えた役者のキャラクターを演じる姿やNYでも会場を沸かせたダンサーのパフォーマンスが、壁の中の世界でまた日本で繰り広げられます。
是非とも一緒に強大な巨人と戦っていただけたら幸いです。応援よろしくお願いいたします。
%play_1422_v1%(c)諫山創・講談社/「進撃の巨人」-the Musical-製作委員会2024