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ミュージカル『キンキーブーツ』3年ぶり再演に向けて 東啓介×有澤樟太郎×甲斐翔真×松下優也インタビュー

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左から)甲斐翔真、有澤樟太郎、東啓介、松下優也 (撮影:You Ishi)

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小池徹平のチャーリー、三浦春馬(2016・19年)と城田優(2022年)のローラによって上演を重ね、従来のミュージカルファンに留まらない幅広い観客層に無類の高揚感、そして現代社会を生きる上で大切なメッセージを届けてきた日本版『キンキーブーツ』。3年ぶりの再演(2025年4月~)にあたってオーディションで選ばれた新キャスト、チャーリー役の東啓介と有澤樟太郎、ローラ役の甲斐翔真と松下優也に、現時点での実感や役に懸ける思いを聞いた。

オーディションで感じた手応え

――まずはそれぞれの役を志した理由と、オーディションを受けた際の手応えの程をお聞かせください。

 僕はチャーリーのソロ、《STEP ONE》が元々めちゃくちゃ好きで。

有澤 コンサートで歌ってたもんね。

 うん。そのコンサートのすぐあとにオーディションがあるという話を聞いて、こんな巡り合わせある?と(笑)。元々憧れていた役ですが、やらせていただきたい、と改めて思って挑戦しました。オーディションでは《STEP ONE》と《SOUL OF A MAN》を歌ったのですが、歌える喜びとともに難しさを感じましたね。受かった暁には、『キンキーブーツ』ならではのパッションや力強さをもっと身に付けないといけない、という課題が見つかったオーディションでした。

有澤 チャーリーって、やり甲斐が無限大にある役だと思うんですよ。なんかこう……『ウォーキング・デッド』のリックとか、『プリズン・ブレイク』のお兄ちゃん(リンカーン)みたいな役どころじゃないですか。

 ドラマ観てる人にしか分からない喩えだけど(笑)、うん。

松下 俺は観てたけど、『プリズン・ブレイク』ってもう20年くらい前ちゃう?(笑)

有澤 一挙手一投足が物語を左右する役、ってことが言いたくて(笑)。2022年に観た時からいつか演じたいと思っていたので、まさかこんなに早くチャンスがもらえるとは思っていませんでしたが、ぜひチャレンジしたいと思ってオーディションを受けました。こちらの良さを最大限引き出してくれるような、ワークショップ形式のオーディションだったので、「手応えがあった」という言い方は合ってるか分からないですが、やり残したことはなかったですね。

甲斐 僕はオーディションのお話をいただいた時、チャーリーかなと思ったんですよ。ローラでと言われて、「……ローラ!?」って(笑)。自分が演じるという考えが全くなかった役ですし、苦しい作業になることも分かっていたので、最初は迷いました。初演の春馬君があまりにも衝撃的で、あのローラを知っているからこそ、自分にできるのかな?という思いもありましたし。でもきっと春馬君も色んな研究を重ねて、苦しみながら作った役だと思ったから、自分も飛び込んでみようという気持ちでオーディションを受けて、今も同じ気持ちでいます。

松下 僕も、自分がローラを演じる日が来るなんて夢にも思ってなかったですが、受ける機会をもらえたことがまず嬉しかったですね。オーディションのお話をいただいたということは、自分の実力を発揮できれば受かると思っていたから、そういう意味では自信もありました。ミュージカル界に色んな俳優さんがいる中で、自分を選んでいただいたことに本当に感謝しています。

それぞれのチャーリー、ローラへの向き合い方

――本番もお稽古もまだ少し先ですが、出演するんだという実感はもう湧いていますか?

松下 こういう取材を受けさせてもらう度に、徐々に湧いてきている感じですね。こんなに早い段階からプロモーションが動き出すのは珍しいと思うので、いい感じにフェイドインしていけそうでありがたいなと。「まだ先やねんなー」って感じもしますけど(笑)、急にハイ今日から!みたいなことにはならないという安心感があります。

甲斐 実感は多分、僕らよりお客様のほうにあるんじゃないかと(笑)。「また『キンキー』やるんだ!」と思っている作品ファンの方がたくさんいらっしゃると思うので、その期待を裏切らないように、その遥か上を行けるように、しっかり準備したいと思っています。

有澤 僕もそんな作品ファンのひとりで、2022年公演を観た時、「もう1回観たい!」と思った記憶が強くあります。4月の公演なので、これからまだ冬を越えないといけないわけですが(笑)、それはしっかり準備する期間があるということでもあるので、有意義に使いたいですね。

 僕も優也君と同じで、取材を受けたり渋谷駅のサイネージを見たりミュージックビデオを撮ったりする中で、徐々に実感が湧いてきています。もう来週から稽古かな?ってくらいの取り組み方なので(笑)、ちょっとソワソワするところもあって、今からできることを探して靴の製造工程を調べてみたり。スニーカーと革靴では結構違ったので、じゃあこの長いブーツはどうやって作られてるんだろう?とか、なんとなく準備しながらこの期間を過ごしています。

――今の時点で、ローラとチャーリーという役をどのように捉えていますか?

松下 『キンキーブーツ』はビジュアルも音楽も派手だから、広告や抜粋されたシーンしか見ていないと、ローラも“キャラ”のように見えるところがあると思います。でも実際のローラは、人間らしさにあふれた人。稽古が始まったら、自分なりの“本物のローラ”を見つけに行く、ということをしないといけないと思ってます。今の時点で言えるのは、重心をひとつにしないっていうことかな。重心が偏ると体がクイックに動けないのと同じように、「ローラってこういう人」と思い過ぎると、そこに辻褄を合わせに行くような芝居になってしまう。こういう人だからこう見せよう、みたいなことじゃなく、人間として幅のあるローラを作っていきたいです。

甲斐 僕は役作りをする時、その役の人に見せたくない、自分で呼び起こしたくもないものって何だろう、と考えることが多くて。ローラにも絶対あるはずで、それがあるからきらびやかな衣装を着てステージに立っているのだと思います。明るく振る舞っているローラが隠しているものは何なのか、稽古の中で見つけていきたいですね。

有澤 僕は2022年版を観た時、最初から最後まで、本当にチャーリーと同じ気持ちで一喜一憂しちゃってたんですよ(笑)。なので今回のお客さんに、僕と同じようにチャーリーに共感してもらうことは僕の目標のひとつ。そのためには何が必要か、考え始めると止まらなくなるくらいたくさんあって、本当に演じ甲斐のある役だなと思います。素晴らしいキャストの方が揃っていますので、皆さんを信頼して、会話と対話を楽しみながらチャーリーを作っていきたいですね。

 僕が大事にしたいのは、チャーリーの“定まってない感”。ちょっと世間知らずで、真っすぐ進んでるつもりなのに進めてない感じを出せたらいいなと思います。最初はブレてるからこそ、色んな人との関わりによって形成されていくのがチャーリーで、その関わりの中でも一番大きな存在がローラだった。そんな成長の様子が見えるチャーリーを作れたら、お客さんにも共感してもらえるんじゃないかと思っています。

勝手知ったる東&有澤と初共演の甲斐&松下のWキャストコンビ。楽しみにしていることは?

――Wキャストのお相手の印象と、楽しみにしていることを教えてください。

 樟ちゃん(有澤)とは『ジャージー・ボーイズ』でもWキャストで、『TOHO MUSICAL LAB.』でも、別の作品だったけど同じ稽古場にいて。

有澤 お互い、手の内はもう明かし合ってる感じがあるよね(笑)。ミュージカル界にはなかなかいない同い年なので、お互いに意識し合っている存在でもあります。

 樟ちゃんは稽古場でも舞台を観ても、誠実で真っすぐな人という印象があるので、チャーリー役も楽しみ。真っすぐであるがゆえに道を間違えてしまう、みたいな部分が見えるチャーリーになるんじゃないかと思います。

有澤 僕は本当に、とんちゃん(東)の歌声が大好きで。コンサートで歌ってた《STEP ONE》も素晴らしかったので、まずは歌を楽しみにしています。

松下 僕らは今回が初共演で、まだこういう取材で何回か会ってるくらい。でも翔真君がこの年齢でこれだけ活躍してるってことは、それに見合う努力をしてきたってことだと思うから、一緒に稽古できるのがめちゃくちゃ楽しみですね。なんか、年齢より大人びてるよね?

甲斐 ふふ、そうですか? あんまり喋らないからかもしれないです。

松下 あ、そういうこと? 喋り出したらそんなことない?

甲斐 そうですね、普通に年相応です(笑)。

松下 そうなんや(笑)。Wキャストって、その役について自分と同じくらい考えてる人がもうひとりいるということ。僕はWキャストの作品ではいつも、自分の引き出しにはないものを相手からもらうことで、自分も成長させてもらってきました。今回も変わらず、翔真君から色んなものをもらいながら、一緒にローラを作っていきたいですね。

甲斐 優也君は、今の日本ミュージカル界において、いい意味で異彩を放っている方。僕にないものをたくさん持っていらっしゃるので、色々学ばせていただけると思うとワクワクします。僕らはジャンルが違うから、プロ対プロという感じでお互いに高め合って稽古をやっていけそうな気がするんです。すごくカッコ良く言うと、セッションみたいな(笑)。

松下 うんうん、分かる。

甲斐 優也君と、セッションしながらローラを作っていけるのが楽しみです。

取材・文:町田麻子 撮影:You Ishii
ヘアメイク=(東)yuto /(有澤)池上豪(NICOLASHKA) /(甲斐)木内真奈美(オティエ)/(松下)ASUKA(a-pro.)
スタイリスト=(東)青木紀一郎(ALVARO)/(有澤)山田安莉沙 / (甲斐)山本隆司(style³)/ (松下)村田友哉(SMB International.)

ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』東急シアターオーブ公演のぴあアプリユーザー向けチケット先行を受付中!

受付期間:12月24日(火) まで
詳細は下記よりご確認ください。
【チケット先行受付中!】ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』東急シアターオーブ

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【応募方法】

1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。

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2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!

<公演情報>
ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』

脚本:ハーヴェイ・ファイアスタイン
音楽・作詞:シンディ・ローパー
演出・振付:ジェリー・ミッチェル
日本版演出協力/上演台本:岸谷五朗
訳詞:森 雪之丞

【キャスト(配役)】
チャーリー・プライス:東 啓介・有澤樟太郎
ローラ:甲斐翔真・松下優也
ローレン:田村芽実・清水くるみ
ニコラ:熊谷彩春
ドン:大山真志
ジョージ:ひのあらた
パット:飯野めぐみ
トリッシュ:多岐川装子
ハリー:中谷優心
エンジェルス:穴沢裕介、佐久間雄生、シュート・チェン、大音智海、工藤広夢、轟 晃遙
エンジェルス / スウィング:本田大河、長澤仙明
サイモンシニア:藤浦功一
ミスタープライス:石川 剛
リチャード・ベイリー:聖司朗
マージ:舩山智香子
マギー:伊藤かの子
ジェンマ・ルイーズ:熊澤沙穂
フーチ:竹廣隼人
マット:趙 京來
ヤングチャーリー:奥田奏太、星 駿成、村山董絃
ヤングローラ:古澤利音、見﨑歩誠、髙橋維束

スウィング:上條 駿、加藤文華

【東京公演】
日程:2025年4月27日(日)~5月18日(日)
会場:東急シアターオーブ

【大阪公演】
日程:2025年5月26日(月)~6月8日(日)
会場:オリックス劇場

オフィシャルサイト:
http://www.kinkyboots.jp/

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