柚木麻子×明日菜子×綿貫大介の令和ドラマ座談会(後編)
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左から綿貫大介、柚木麻子、明日菜子
テレビドラマについて語り合う連載「ナタリードラマ倶楽部」。2023年の秋ドラマ編からスタートし、1年間にわたってドラマウォッチャー・明日菜子と綿貫大介による座談会やレビュー企画をお届けしてきた。
今回は「ナタリードラマ倶楽部」1周年を記念し、大のドラマ好きとして知られ、2024年10月に書籍「柚木麻子のドラマななめ読み!」が発売された小説家・柚木麻子がゲストとして登場。“令和ドラマ”をテーマに、柚木の大ファンである明日菜子・綿貫大介コンビと語り合う。後編にあたる本記事では、令和ドラマのヒロイン・ヒーロー像についてトーク。柚木が愛してやまないドジっ子ヒロインの行く末とは。また彼女が注目する俳優陣を教えてもらった。
取材・文 / 尾崎南・脇菜々香 撮影 / 間庭裕基
参加者プロフィール
柚木麻子(ユズキアサコ)
1981年8月2日生まれ、東京都出身。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞。2010年に同作を含む初の単行本「終点のあの子」を発表した。著書として「ランチのアッコちゃん」「伊藤くん A to E」「ナイルパーチの女子会」「BUTTER」「らんたん」など。ドラマ好きとしても知られ、「anan」での連載を書籍化した「柚木麻子のドラマななめ読み!」がフィルムアート社から発売中。なお、柚木の同名小説をのん主演、堤幸彦監督で映画化した「私にふさわしいホテル」が12月27日に全国で公開。同じく柚木の「早稲女、女、男」を原作に、橋本愛主演、矢崎仁司監督で映画化した「早乙女カナコの場合は」が2025年3月に公開される。
明日菜子(アスナコ)
毎クール20本以上のドラマを鑑賞しているドラマウォッチャー。
綿貫大介(ワタヌキダイスケ)
エンタメを中心としたカルチャー分野で活動する編集者・ライター・テレビっ子。
令和では好かれないドジっ子ヒロイン
──前編では、皆さんがお好きな令和ドラマについて語っていただきました。柚木さんは1990年代のドラマをたくさんご覧になっているそうですが、ドラマで描かれるヒロイン像に変化を感じることはありますか?
柚木麻子 昔は、“ドジだけど圧倒的”な主人公が恋したり恋されたり、いろいろと奮闘していく話が多かった。でも今って、何もできないけどいいものは全部奪っていくキャラクターはあんまり好かれないですよね。1990年代のドラマだったら、会社の会議でヒロインがお茶をこぼしても、だいたい吉行和子さん演じる上司が現れて「あなた元気ね。この企画についてどう思う?」って聞いてくる。ヒロインは「えっ、うーんと、そんな展示室じゃなくてカフェにしたいです!」とかとっぴな意見を出して、鈴木砂羽さん演じる先輩がムッとしている中、さらに「えっと、町の人が入れるカフェみたいなほうが、商品が手に取りやすいかなって」とか言い出します。すると「いいじゃない!」って吉行さんに採用される。そこからヒロインはどんどん活躍して、田辺誠一さん演じるエリート社員はだんだん彼女を好きになってしまう……。そして同期の平岡祐太さんは「お前すごいじゃん! 好きなやついるならいけよ」みたいに背中を押してくれて。私はそういうドラマを、100万回観てきました。
──(笑)。観たことがあるような気がします!
柚木 こういう、“何もない”のにガンガンのし上がっていく主人公より、最近のドラマではちゃんと努力しているキャラクターが増えてきたかな。「彼女はキレイだった」(2021年)の愛(小芝風花)も校閲の才能がちゃんとあって、しかもそれは実家の印刷会社を支えていた経験があるから。「虎に翼」(2024年)の寅子も「何かの一番になりたい」という思いを持って努力していきますよね。ヒロインのキャラクター性も大事だけど、そこに続く何かを持っているパターンが増えていると思います。
綿貫 時代が変わっても変わらず求められるキャラクターはいますし、ヒロイン像の変化って難しい議題ですよね。そんな中、令和ドラマのヒロインと聞いて真っ先に浮かんだのは「大豆田とわ子と三人の元夫」(2021年)のとわ子(松たか子)です。とわ子が40代ということも重要だと思う。これまでのドラマは20代・30代のヒロインの恋愛や結婚を描くのが当たり前で、「そのあとどうなるの?」という点についてはノータッチだった。でも最近はヒロインの“そこからの人生”を描くことが増えたと思います。これまで40代女性が主人公のドラマは職業が医者や弁護士というバリキャリ系、もしくは不倫する妻を描く作品が多かった。とわ子はチャーミングな社長で子持ち。現実社会で女性の社長が少ない中、こういう人がいたらいいなと思わせてくれる。
柚木 とわ子のファッションも、ちゃんと高そうでよかった。
綿貫 細かい設定にこだわっていましたよね。「コタツがない家」(2023年)の万里江(小池栄子)もウェディングプランナーで社長なんだけど、家庭に悩みを抱えている。視聴者の年齢が上がっているという要因もあるんだろうけど、40代ヒロインが抱える問題の深い部分をしっかり描く作品が増えてきました。また「ソロ活女子のススメ」(2021年)の恵(江口のりこ)が、40歳の誕生日にドレスアップして1人でリムジンに乗ってお祝いしていたのも印象的でした。恋愛や結婚に関する周囲からのストレスを全部ぶっ飛ばしてやります!という気迫を感じた。ヒロインの解放をしっかり描き始めたのも、令和ドラマなのかな。
「真夏のシンデレラ」のなっつんはデンゼル・ワシントン
柚木 最近は40代以上の女優さんが主役を張ることも増えてきましたよね。
明日菜子 「くるり~誰が私と恋をした?~」(2024年)ではヒロインにめるる(生見愛瑠)が抜擢されましたし、幅広い年代の女優さんにヒロインを演じてもらいたいという意識があるような気がします。
柚木 ただ令和のヒロインと言われると、どうしても「真夏のシンデレラ」(2023年)のことを思い出してしまって……(笑)。
綿貫 (笑)。「真夏のシンデレラ」のなっつん(森七菜)が家族のケアをして貧乏で、という設定は古典的なシンデレラ像ではあるんだけど、腕っぷしが強い!(笑)
柚木 なっつんが系譜通りドジな女の子だったらいいんですけど、制作陣が「ドジな子って今は嫌われちゃうよな」と配慮したのか、彼女にあらゆる有能さを追加していて。結果デンゼル・ワシントンみたいな強者になっちゃってる。
明日菜子 なっつんはがんばっちゃうんですよね(笑)。家庭環境とか、もっと周囲を責めたほうがいいのに、なにせ全部自分で背負ってしまう。
柚木 そうそう。なのに「その辺にいる普通のかわいい子だよ☆」みたいな設定にしてるから、話がゆがんでるんですよ(笑)。なっつんは海で人命を救助して、家事をして、SUPのインストラクターをしながら食堂を運営して……。チンピラはビーサンで倒しますからね。
令和ドラマの男性キャラは話を聞いてくれる
──ではドラマで描かれる男性像の変化についてはいかがでしょうか?
柚木 1990年代のドラマでは「GTO」(1998年)の鬼塚(反町隆史)のような、とにかく勢いと熱いハートで虜にしていくタイプの男性キャラクターが非常に多かった。「虎に翼」の優三(仲野太賀)や「コタツがない家」の悠作(吉岡秀隆)を見ているとよくわかるのですが、最近の男性キャラってヒロインの話をちゃんと聞いてくれるんですよ。「コタツがない家」で万里江は、夫・悠作への文句を本人の前で話すじゃないですか。万里江はもはや彼に何も求めないんですけど、ただ話だけはするんですよ。そこがすごく今どきで面白いなと思いました。
綿貫 万里江は、悠作抜きで悠作の担当編集者・土門(北村一輝)に相談しに行くときもありましたよね。
柚木 そのシーンも1990年代のドラマだったら、実は土門は万里江のことがひそかに好きで……という展開になるところですが、そういうのもないんですよね。お互い、ただ悠作の仕事に関する事務連絡だけをして帰ってる。土門が万里江に「悠作はあなたのこと、誰よりもわかってますよ」とかいいこと言うのかな?って思ったけど、そんなくだりもなかった。誰も悠作の能力を買ってないし、評価してないっていうのが新鮮でした。「コタツがない家」は「男はつらいよ」のオマージュだと思うんですが、「ダメなやつだけどチャーミングだから許してあげよう」みたいな風潮は通用しなくなったんだと思う。寅さんの甥っ子役の吉岡さんが悠作を演じたことも印象的です。
西島秀俊で、時代が求めていることがわかる
──吉岡さんのほかにも、注目している俳優さんを教えてください。
柚木 西島秀俊さんを見ていると時代が求めていることがわかる気がします。西島さんはルックスが王子様みたいだからか、これまであまり“三枚目のフラれ役”を演じてこなかった。だって西島さんがフラれてたら、視聴者は「いやどう考えても西島秀俊は三枚目じゃないだろ」と思いますよね? 1990年代のドラマには三枚目を演じてから主役に抜擢されるという法則があったように感じています。だから、彼はなかなか主役になれなかったんです。西島さんは「あすなろ白書」(1993年)でセクシャルマイノリティの松岡を演じていました。当時ドラマに登場するセクシャルマイノリティのキャラクターは高確率で死ぬという事態があったのですが……それはともかく、そんな西島さんが「きのう何食べた?」(2019年)でゲイのシロさん役で主演を務めたことに縁を感じました。1990年代だったら、エリートでややポーカーフェイスなキャラクターは主人公になれなかったんです。でも今は、その無害さが評価されている。
※編集部注:「きのう何食べた?」で西島秀俊は内野聖陽とダブル主演を務めた
綿貫 西島さんで時代がわかるというのは、共感します。西島さんは「とと姉ちゃん」(2016年)でヒロインのお父さんを演じたんですが、ひどい父親が出てくることが多い朝ドラの中では本当に素晴らしい父親でした。第1週ですぐに亡くなってしまうんですけど、家族を1人ひとり平等に愛して、 “親と子”というよりも“人と人”として子供たちに接していたんです。ヒロインの常子(高畑充希)は、その父を見習って“とと姉”になっていくんですけど、これが今求められている男性像なのかと思った記憶があります。
柚木 西島さんが演じるキャラクターって、いい人過ぎるゆえにあんまり印象に残らなかったりしますよね。でも今はそういう人が評価される時代。時代が成熟してきて、西島さんのいい意味での“薄味”がハマってきたんだと思います。あとは最近50代以上の俳優さんたちが大活躍しています。その中でも尾美としのりさんは頭ひとつ抜けてますよ。結局、としのりなんです。尾美さんのほかにも、金田明夫、渡辺いっけい……津田寛治も入れましょう。私はこの4人に注目しています。松重豊さん、遠藤憲一さんも大人気ですが、どこかかわいさがあるじゃないですか。かわいさに振ってないこの4人には固定したイメージがなく、幅広くさまざまな役を演じています。特に金田さんは、ある時期から明らかにメンターのような役割に回り始めました。昔は敵役が多かったんですよ。
綿貫 たしかに金田さんは今期「民王R」(2024年)に出ていますが、総理大臣・武藤泰山(遠藤憲一)を支える内閣官房長官を演じていますね。
柚木 この年代の俳優を語るなら、香川照之の話もしなきゃいけないですよね。「アトムの童」(2022年)の台本を読ませていただく機会があったのですが、私は香川のファンだったのでセリフを読んだだけで演技プランがすぐにわかったんです。「香川はこうするに違いない」って。主人公の那由他(山崎賢人)が大手IT企業「SAGAS」の社長・興津に宣戦布告するシーンがあったのですが、香川だったらたぶん、1回カメラから顔を外してちょっとためてから、こうやって(目を見開いて顔を向ける)また画角に戻ってきたと思う。
※山崎賢人の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
明日菜子 柚木さん越しに香川照之の顔が見えます(笑)。
柚木 でも結局、香川が降板した興津役をオダギリジョーさんが引き受けて、オンエアを観てみたら、オダギリさんはクールに「それは楽しみです」って言ってて。それだと普通に、がんばる若者の成長を楽しみにしている人になっちゃう!! それに、「ゆれる」で共演したオダギリさんが代役を受けたことで、もともとは香川の性加害での降板がなんか美談になってしまった。もう、香川の代役は私がやったほうがいい!!(笑) たくさん準備をして、脚本を読み込んで、どうしようもない日本のドラマの泥舟を1mmでもマシにするために何ができるか、真剣に考えていたのは彼でした。「もうこんなドラマうまくいかないに決まってる、どうするんだ」っていうときに、香川がなんとかしてくれたんです。だからこそ、性加害報道の件は本当に残念です。
※編集部注:「アトムの童」への香川照之の参加は公式には発表されていなかったが、香川の性加害に関する報道ののち、香川の代役としてオダギリジョーが参加したことが一部メディアで報道された
ヒロインに必要なのは、笑えるレベルの“鋼のメンタル”
──香川さんの演技プランの再現をありがとうございました。圧倒されてしまいました……。皆さんは今度、どのような令和ドラマを観たいですか?
柚木 やっぱり私はドジっ子ヒロインが見たいです。ドジっ子が駆け上がっていくときってだいたい、しっかり者のお姉さんがセットで出てくるんですよ。ヒロインの世話を焼いてくれるお姉さんがいて、ドジっ子が何者かになっていくっていう展開が好き。むしろドジっ子よりも、ドジっ子を引き上げる先輩が見たいんですよね。圧倒的バカを引き上げる存在。
明日菜子 最近はなかなか見なくなりましたね。
柚木 そうなんですよ。今シスターフッドドラマが流行ってますけど、昔からありましたからね。ドジなやつのそばには、必ず有能な先輩がいました。
綿貫 まさに「ナースのお仕事」(1996年)の朝倉(観月ありさ)と尾崎先輩(松下由樹)ですよね。
柚木 尾崎先輩も実は悩みを朝倉にしか打ち明けられなかったりしますし、そういう関係が好きなんです。最近のドラマで、その有能な先輩側が主役になっているのはいいと思うけど、彼女たちのそばにいる後輩って「大豆田とわ子」だったら高橋メアリージュンさんだし、「コタツがない家」だったらホラン千秋さんで、何も問題がない人たち。もっとダメダメなドジっ子を引っ張り上げる先輩が見たい。
明日菜子 自分が求めているかはさておき、令和のドラマに求められているのは共感性だと思うんです。例えば「らんまん」(2023年)で神木隆之介さんが演じた牧野富太郎も、ご本人はドラマとは違う破天荒な人だった。そんな富太郎を演じるうえで、神木さんが視聴者の反応を見据えながら演技プランを練っているとテレビ番組で話していて、最近のドラマはリスクヘッジが重要なのかもなぁと思ったんですよね。だからこそ我々が好きなドジっ子主人公は、前線から遠のいているのかもしれません。
柚木 北川悦吏子さん脚本の「半分、青い。」(2018年)や「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」(2021年)で世間がザワついてるときも、昔からそうだったじゃん……そうじゃなかったときないじゃん……と思いましたよ。ただ今後のドジっ子ヒロインには、笑えるレベルの“鋼のメンタル”が必要だと思う。「こ、こいつ……まったく話聞いてねえ!」みたいな。
綿貫 「無能の鷹」(2024年)の鷹野(菜々緒)はまさにそうですよね。もはやアンジャッシュのすれ違いコントだったけど、それぐらいのほうが精神衛生上もいいのかも。
柚木 そうですね。鷹野も鋼のメンタルが笑えますし、面白いところです。昔のドラマのドジッ子って、“彼女にしたい感”があったんです。男の人に「彼女にしたい」「部下にしたい」と思わせるかわいくてけなげな要素が必ずありました。令和でそれは通用しないので、イカれた狂犬みたいな誰も付き合いたいと思わせないドジッ子がいいと思います。
野呂佳代が演じているすべてのキャラクターと友達になりたい
──最後に、お題に沿って思い浮かぶドラマキャラクターを教えていただきたいです。皆さんが老後もずっと友達でいたいキャラクターは?
柚木 (「真夏のシンデレラ」の)なっつんにしてあげましょう、それは(笑)。「おいハンサム!!」(2022年)の渡辺さんも挙げたいです。独特なキャラクターですし、太田莉菜さんが演じているのも原作に雰囲気が似ていてすごくよかった。「おいハンサム!!」は原作のまま、渡辺と大森(浜野謙太)の話をもっと観たいんですよ。2人でうまいものを食べようとしたらうまくいかなかった、とかそんな話をもっと観たいんですよね。
明日菜子 私は、今全人類の中で一番友達になりたいのが「虎に翼」の花江ちゃん(森田望智)。
柚木 「作りたい女と食べたい女 シーズン2」(2024年)やNetflix映画「シティーハンター」の森田さんもよかったです。俳優さんから連想すると、野呂佳代さんが演じているすべてのキャラクターと友達になりたい。
綿貫 わかります! 「西園寺さんは家事をしない」(2024年)のヒロインの友達役も最高だった。そんな野呂さんも出ている作品の中で、私は「ブラッシュアップライフ」(2023年)のまりりん(水川あさみ)。物語の後半から登場するんだけど、実は一番重要な大親友!的な人物だったしめちゃくちゃ友情に熱いじゃないですか。しゃべり方や距離感も好きです。
──では、担任の先生にしたいキャラクターは?
綿貫 「ごくせん」(2002年)のヤンクミ(仲間由紀恵)ですかね。破天荒教師ドラマって多いけど、その中でも授業(数学)に対しては超真面目で、先生としての適性があるから。
明日菜子 ヤンクミか鬼塚の二択で考えていたのですが、私もヤンクミがいいです。
柚木 「ナオミ」(1999年)の藤堂直海(藤原紀香)ですね。藤原紀香版GTOみたいな作品なんですけど、直海はナイスバディで破天荒な先生。観ていて「あの学校に行きたい」と思いました。あとは「ごめんね青春!」(2014年)がすごく好きなので、蜂矢りさ(満島ひかり)の授業も受けたい。蜂矢先生の「先生は、処女です」って有名なセリフがありますけど、その一言でクラスの女子にセクハラ発言する男子生徒を制圧するんですよ(笑)。あの女子校に通いたいなあ。
──たくさんのお話をありがとうございました! とても楽しかったです。これからもananの連載「柚木麻子のドラマななめ読み!」を楽しみにしてます。
「柚木麻子のドラマななめ読み!」書籍情報
柚木麻子著、フィルムアート社、264頁、1800円+税
雑誌・ananで2014年から続く連載をまとめたエッセイ。ドラマ好きで知られる柚木麻子が、主に連載時に放送されている国内ドラマについてつづっている。