NTTリーグワン開幕2連勝に向けて、BL東京・ワーナー・ディアンズ「毎週毎週ピークに」
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ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京) (C)スエイシナオヨシ
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すべて見る開幕戦で見事な逆転勝利を飾った東芝ブレイブルーパス東京が12月25日、定例会見を実施した。試合後、「これ以上ないほど選手たちを誇らしく思う」と口にしたトッド・ブラックアダーHCは、改めて横浜キヤノンイーグルス戦を振り返った。
「日曜日の選手のパフォーマンスは誇りに思えるものだった。我々のプレシーズンの準備が正しいものだったと確認できた。試合自体、素晴らしい相手であるキヤノンさんに16点差を付けられながら、逆転する素晴らしいパフォーマンスを見せることができた。苦しい試合を勝ち取るために選手たちのエフォートは本当に素晴らしかった。ハーフタイムのメッセージとして『やることをシンプルにしていこう』と伝え、それが結果に表れたかと思う。
またルーキーSHの池戸将太郎が短い時間だが、リーグワンでデビューし、あのような拮抗したゲームをしっかり締めてくれたのは良かったと思う。
全体を総括すると昨季3位の強豪をアウェイで倒すことができて、喜びは一層大きい。ここから本当にエキサイティングな試合が待っている。ホームの観客の前でプレーできることをワクワクしている。楽しみで待ち切れない」
ブラックアダーHCは『NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25』開幕戦でのNO8リーチ マイケル主将のキャプテンシーを称えた。
「彼が主将を務めることを当然と思わず、彼の意思を尊重するために訊いた時、『引き続きやりたい』と言ってくれた。リーチのその気持ちがキヤノン戦での27回のタックルに表れていたと思う。彼がキャプテンをやりたいという気持ちがあって、我々は本当に幸運」
さらに開幕戦は出場停止で不在だったLOワーナー・ディアンズに期待を寄せた。
「心身両面で非常にリフレッシュしてシャープな状態にあると思う。アティチュードも良く、今週末はベストなワーナーを見られるのかなと期待している」
ブラックアダーHCは三菱重工相模原ダイナボアーズ戦に向けて、次のように課題を整理した。
「キヤノン戦の課題は前半はラインアウトの獲得で苦戦した。またキヤノンのオープンサイドでエッジのところでゲインされたことやラックのハイパントのプロテクトをしっかりできなかった点、ブレイクダウンでボール出しを遅くされてしまって早いリサイクルができなかったことが課題。ダイナボアーズ戦に向けての改善点はチーム内の規律。前半7個のペナルティがあったので、そこは修正しようと思う。
課題は山積みだし、もっと良くできるし、より良くしていきたい。チーム一同、最初のホームゲームを楽しみにしている。開幕戦はアウェイでブルーのジャージだったので、今週ファーストジャージを着用できることを楽しみにしている」
スタンドで開幕戦を見届けたワーナーはこのような感想を持った。
「『開幕戦だな』という感じ。ミスも多くて、やりたいラグビーは前半あまりできなくて後半から修正してできるところまで持っていった。キヤノンもすごいいいチームなので、『ちょっと厳しいかな』と思ったけど、後半からフィジカルもレベルアップして自分たちのやりたいアタッキングラグビーができるようになって、ちょっと自信が付いた。前半はずっと自陣でプレーして、ディフェンスでペナルティも取られたけど、16点でキープできたのは大きかったし、前半最後のトライも大きかった。後半になって、自分たちのモメンタムにつながったと思う」
『リポビタンDツアー2024』ウルグアイ戦での危険なタックルで4試合の出場停止を受けたワーナーだが、試合のない時間をポジティブに受け止めていた。
「ちょっとした休みという感じ。練習をやりながら、メンタル的なプレッシャーはなく、スキルに集中できる4週間だった。試合のプレッシャーがなかったので、レッドカードで結構休めたのでいい感じ」
ワーナーは『NTTリーグワン2022-23』第4節・相模原DB戦での逆転負けを忘れてはいない。
「2年前に雨の中で負けて、絶対タフな試合になると思う。ただ自分たちのフィジカリティとアタッキングラグビーをやれば大丈夫だと思う。ほかの試合とあまり変わらずに、自分たちのラグビー、フィジカリティを出していけばと思っている」
ワーナーは新加入の南アフリカ代表WTB/FBカート=リー・アレンゼを警戒した。
「南アフリカのアレンゼが入ってきて、すごいモメンタムを作れる選手なので、チームでうまく止められればと思う。ダイナボアーズはFWに対してラインスピードを出して、すごい低いタックルでくるので少しやりづらい相手だけど、自分たちにもそれに対してプランがあるので、いいアタックができると思う」
ワーナーは1週間遅れの開幕戦へ万全を期す。
「シーズン試合数も多くても全部出たい。毎週毎週ピークにできるように身体を作って、リカバリーして、一戦一戦臨みたい」
試合前日リザーブから先発に急遽変更となり、決勝トライをマークしプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されたCTB眞野泰地は開幕戦での逆転勝利の手応えを語った。
「シンプルにキャリーにこだわったのがハマったのかなと思う。前半はうまくやろうとしてミスも多かったので、自分たちの強みである力強いキャリーにフォーカスしたのが良かったのかなと思う。開幕戦の緊張感もあり、全部うまくいくことはない。ミスが重なってしまったというだけなので、みんなが慌てることもない。マイケルさん中心に円陣を組んで、自分たちのやるべきことを話し合ってできた。カードもあって数的不利になったが、耐えながらできたと思う。去年もしんどい試合の中で勝ち切って最後優勝できたので、今年も最後勝ち切ったのでいい入りができたと思う」
眞野はチーム内に漲る自信について明かした。
「去年タイトなゲームを何回もやったので、その経験で勝ち切れたかなと思う。みんなが勝ち方を知ったと言うか、『80分で最後勝っていればいい』と考えられるようになった」
昨季のプレーオフトーナメント準決勝・東京サンゴリアス戦でキックオフ直前にメンバー入りした経験を持つ眞野は、スクランブル出場は「問題ない」と笑う。
「慣れました。マインドどうこうは僕は問題ない。出たい気持ちを持ってずっと準備しているので。去年の準決勝も出る準備をずっとしていたので、出ない準備をしたわけではない。今回もリザーブだったが、スタートとしてどうするかという準備をしていた。今回は2日前くらいにロブ・トンプソンの体調が良くないので、もしかしたらということで準備していて前日に決まった。去年5分前の急遽メンバー入りを経験しているので、全然問題ない。気持ちは切れないです」
アレンゼ対策は個人ではなく、チームで遂行すると眞野はキッパリ。
「毎年ダイナボアーズには苦戦しているので気を抜かずに入っていって、キヤノン戦と同様に自分たちの強みをずっと出せれば。あと焦らないことが大事。
(アレンゼについて)個人としてはあまり意識していなくて、チームとして守れれば全然怖くない。個人で何かやってしまうとスペースを与えてしまうので。突っ込む必要はないので、全員で守る意識でやること。ひとりで何かするのではなく、チームでやりたい」
定例会見では荒岡義和社長が開幕戦の観客数に言及した。
「横浜E×BL東京は2万2871人ということで、観客数は第1節の中で最も観客が多かった。東京SG×埼玉ワイルドナイツが2万263人で2位、開幕戦の平均では1万2000人を超えるくらいとのこと。感覚値として横浜E戦と東京SG戦は『3万人いくのかな』と思っていたが、2万人前半だった。開幕節はどこの試合も接戦で、手前味噌になるが横浜E戦はかなりのレベルのゲームだと思っている。スポーツコンテンツとして質の高いものを出せていると思うし、自分は日本代表のゲームよりも面白いと思っている。もっと知ってもらわないといけない。この素晴らしいコンテンツを、ブレイブルーパスのゲームにかかわらず、見ていただきたいと思う」
果たして、開幕2連勝をマークするのはBL東京か、相模原DBか。『NTTリーグワン2024-25』第2節・BL東京×相模原DBは12月29日(日)・味の素スタジアムにてキックオフ。スターダストランドがマッチデーパートナーとなり、ハーフタイムには私立恵比寿中学のミニライブを行う。パスターゲットやランパス、トライ体験、タックルなどのラグビー体験コーナーは今季も開催。チケット発売中。試合の模様はTOKYO MXにて録画放送。
取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
東芝ブレイブルーパス東京対三菱重工相模原ダイナボアーズ NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25 DIVISION 1のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2443267
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25の特設ページ
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-leagueone/
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