『ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト』森アーツセンターギャラリーで　人間やネコのミイラ、棺、宝飾品など、古代エジプトの至宝約150点が来日

充実した古代エジプト美術コレクションを有するニューヨーク市のブルックリン博物館から来日する約150点の名品群によって、古代エジプトの数々の謎を掘り起こす展覧会が、2025年1月25日(土)から4月6日(日)まで、東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで開催される。

1895年に開館し、アメリカ国内でも長い歴史をもつブルックリン博物館の収蔵品は約150万点。印象派絵画や浮世絵コレクションも充実しているが、なかでも古代エジプト美術コレクションは1200点を超え、彫刻、レリーフ、絵画、土器、パピルスなど、多彩かつ貴重な作品群を誇っている。同展は、その選りすぐりの名品群によって、現代人の想像を超える高度な文明を約5000年以上も前に創出していた古代エジプト人たちの謎を探究するものだ。

同展がまず注目するのは、これまでの古代エジプト展ではあまり多くを語られてこなかった人々の日常生活。人々はどんな暮らしを営み、何を食べ、何を身に着け、何を畏れていたのか。現代の生活にもつながる身近な謎の掘り起こしから、絶対的な権力を有したとされるファラオ(王)の実像や、その王たちが生み出したピラミッドなどの壮大な建築物の謎、さらには古代エジプト人のユニークな死生観とミイラの謎へと迫っていく。

これらの謎を解明する旅の案内人は、いま注目を集める気鋭のエジプト考古学者・河江肖剰(かわえ ゆきのり)。今回は、様々な考古学調査に20年以上にわたって従事してきた河江と名古屋大学との共同調査の成果も紹介される。エジプト現地で測量した精巧な解析データと実写映像、普段は見ることのできないピラミッドとその内部の様子を 目にできるリアルな3Dデータを織り交ぜた大迫力のピラミッド調査映像などの最新の研究によって明らかになった巨大ピラミッドの建築方法や建造当初の姿にまつわる新発見にもふれることができる。

古代エジプト人の死生観の謎を探る展示では、2体の人間のミイラとネコのミイラをはじめ、美しい副葬品など、葬送儀礼に関わる作品が並ぶ。また同展では、現存最古の葬送文書ともいわれる『ピラミッド・テキスト』を、当時の人々が話していたいであろう古代エジプト語の「発音」によって再現する試みも行われる。葬送の文書を読み上げる音声が流れる厳かな空間で、当時の人々の死生観にも思いをはせたい。

＜開催概要＞
『ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト』

会期：2025年1月25日(土)～4月6日(日)　※会期中無休
会場：森アーツセンターギャラリー
時間：10:00～18:00、金土、祝前日は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
料金：一般・大学平日2,500円、土日祝2,600円／高中平日1,800円、土日祝1,900円／小学平日1,200円、土日祝1,300円
※土日祝は日時指定制
公式サイト：
https://egypt-brooklyn.exhibit.jp
チケット情報：
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2455507
※「チケットぴあ」は平日チケットのみ販売