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ミュージカル「チキチキバンバン」開幕!長野博は魔法が使えたら「ドラえもんを出す」

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ナタリー

ミュージカル「チキチキバンバン」出演者

長野博が主演を務めるミュージカル「チキチキバンバン」が、本日1月17日に東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)で開幕。これに先駆けて同日、ゲネプロと囲み取材が行われた。

1968年製作のミュージカル映画「チキ・チキ・バン・バン」を舞台化した本作は、2002年にイギリス・ロンドンのウエストエンドで初演された。劇中では、発明家の父カラクタカス・ポッツと2人の子供たち、そして突然意思をもって動き出した魔法の改造車・チキチキバンバンを巡るファンタジーが展開。今回の上演では、カラクタカス役を長野が務め、演出・訳詞を宝塚歌劇団の三木章雄が手がける。

ステージ後方には横1列にずらりとバンドメンバーが控え、中央にはチキチキバンバンが鎮座する。オーバーチュアでは、カラフルな照明がステージを照らす中で、バンドが映画版でもおなじみのテーマ曲を奏で、観客の気持ちを高めていく。やがてチキチキバンバンにジェレミー(小山十輝)とジェミマ(寺田美蘭)が乗り込んで声高らかに歌い出すと、劇場は一気に楽しい空気に包まれた。

劇中では多彩な楽曲に乗せ、次々ににぎやかな歌とダンスのパフォーマンスが展開。カラクタカスたちを乗せたチキチキバンバンが空を飛ぶ場面では、星空をバックに車がせりでグッと高く上がり、ファンタジックな光景をステージ上に描き出した。

長野は温かい笑顔を浮かべ、“夢想家”と呼ばれても発明への愛を持ち続けるカラクタカスを好演。また自分の子であるジェレミーとジェミマに優しいまなざしを向け、良き家庭人としてのカラクタカス像を立ち上げた。カラクタカスと恋に落ちる社長令嬢、トゥルーリー・スクランプシャスを演じるのは実咲凜音。実咲はセリフ回しや佇まいから、トゥルーリーの上品さ、聡明さをにじませる。またトゥルーリーが人形に化ける場面では、マネキンのように真っすぐな姿勢を保ったまま美しい歌声を響かせ、観客を魅了した。

ジェレミー役の小山、ジェミマ役の寺田は息の合ったやり取りを繰り広げる。また悪役であるバロン・ボンバースト役のダイアモンド☆ユカイ、バロネス・ボンバースト役の愛華みれがテンポの良い掛け合いで見せる“暴君”ぶりや、カラクタカスの父グランパ・ポッツ役の別所哲也の、頼もしさを感じさせながらもどこかコミカルな演技にもぜひ注目しよう。

ゲネプロ後に行われた囲み取材には長野をはじめ、実咲、小山、寺田、寺田とWキャストでジェミマを演じる三木美怜、ダイアモンド☆ユカイ、愛華、別所が出席した。長野は「家族愛、発明への愛など、さまざまな愛が詰まった作品です。その愛を受けてチキチキバンバンが大奮闘し、空も飛びますのでお楽しみに!」と観客に呼びかけた。

実咲は、劇中で人形を演じることに触れて「あんなかわいいお衣裳は久しぶり(笑)」と語り、「チキチキバンバンが飛ぶ場面では、上の階の客席をとても近くに感じます。お客様の反応が楽しみ」と期待を口にする。寺田は「カンパニー全員で心を込めて演じたい」、三木美怜は「皆さんと力を合わせて本番もがんばります」とそれぞれ笑顔を見せ、小山は「あっという間に初日が来たと感じる。こんなに広い劇場に立ててうれしい」と顔を輝かせた。

ダイアモンド☆ユカイは、自身の娘がアーティスティックスイミングに取り組んでいることを明かして「本当は娘にも初日を観てほしかったけど、今日は娘も大会に出ているので、LINEで『がんばれよ!』と連絡した」と話した。愛華は「取り組みながら『ミュージカルが好きだなあ』と改めて感じられる作品。子供嫌いの役を演じますが、私自身は子供が大好き! ぜひお子さんたちも観劇して」とコメント。また別所は「長野さんの父親を演じられて楽しい」と笑顔を浮かべ、「今日は阪神・淡路大震災から30年の節目の日。安全に舞台に立てることをありがたく思いますし、エンタテインメントを届ける喜びを伝えられたら」と言葉に力を込めた。

会見では、チキチキバンバンが魔法の車であることにちなみ、キャストが「もし魔法が使えたら何がしたい?」という質問に答える場面も。小山が「他人になりきる魔法で、長野さんや別所さんになりきって大きな舞台に立ちたい」、愛華が「チキチキバンバンを実際に客席の頭上に飛ばして、お客様をびっくりさせたい」、別所が「空を飛んで火星に行きたい」と回答する中、長野は「ドラえもんを出す。ドラえもんがいれば何でもできるから」と答え、記者を笑わせた。

上演時間は休憩20分を含む約2時間10分。東京公演は1月26日まで。その後は2月7日から9日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、15・16日に福岡・キャナルシティ劇場でも上演される。

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