大森一樹監督の遺志を映画化する『幕末ヒポクラテス』に佐々木蔵之介らが集結、クラウドファンディングも進行中
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『幕末ヒポクラテスたち』(仮題)
2022年にこの世を去った映画監督・大森一樹が遺した企画を映画化する『幕末ヒポクラテスたち』を実現するためのクラウドファンディングが現在、行われている。
大森監督は京都府立医科大学出身で、医師免許を持つ映画監督として知られていた。学生時代に手がけた自主制作映画は当時の映画ファンの間で熱狂的な支持を集め、1978年に『オレンジロード急行』で商業映画デビュー。以降、村上春樹の小説を映画化した『風の歌を聴け』や、『すかんぴんウォーク』から始まる吉川晃司との3作品、『恋する女たち』から始まる斉藤由貴との3作品、現在も高評価を集める『ゴジラvsビオランテ』など数々のヒット作を手がけた。
大森監督はジャンル映画、シリーズ、文芸作品とキャリアを通じて幅広いジャンルの作品を手がけたが、キャリアの節目には自身の出自と関連する“医療”に関連する作品を発表している。
大森監督の名前を一躍有名にした1980年の『ヒポクラテスたち』は医学生“ヒポクラテス”を描く青春映画。1995年には真田広之を主演に迎えて海外で撮影された『緊急呼出し エマージェンシー・コール』を発表し、テレビドラマ『法医学教室の午後』と『法医学教室の長い一日』も人気を集めた。
そんな大森監督が生前、撮影準備を進めていたのが、幕末・明治初期を舞台に“パンデミック感染症”に立ち向かう京都府立病院黎明期の医師“元祖ヒポクラテス”たちを描いた青春ドラマ『幕末ヒポクラテスたち』だ。京都府立医科大学の創立150年記念を迎える2022年公開に向けて準備が進んでいたが、コロナ渦で撮影が延期になり、その後、大森監督は病でこの世を去った。
大森監督が「長い映画人生の集大成」と語っていた本作を実現させるべく、企画が再始動。大森監督の下で助監督も務めていた緒方明監督が指揮を執り、京都出身の俳優、佐々木蔵之介や『ヒポクラテスたち』にも出演した内藤剛志らの参加が決定。柄本明、真木よう子の出演も決定している。
すでに撮影は始まっており、映画の仕上げ、公開までの道のりをよりスムーズに、よりハイクオリティなものにするべくクラウドファンディングが行われている。
クラウドファンディングはこちら
京都府立医科大学の黎明期描く『幕末ヒポクラテス』
大森一樹監督『ヒポクラテスたち』第2作を製作したい
https://the-kyoto.en-jine.com/projects/bakumatsuh
<作品情報>
『幕末ヒポクラテスたち』(仮題)
2026年初夏公開予定
原案:『ふんどし医者』(東宝映画 原作:中野実・脚本:菊島隆三・監督:稲垣浩)
企画:大森一樹 『ヒポクラテスたち』『わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語』ほか
脚本:西岡琢也 『はやぶさ 遥かなる帰還』『沈まぬ太陽』ほか
監督:緒方明 『独立少年合唱団』『いつか読書する日』ほか
プロデューサー:森重晃『稲村ジェーン』『不夜城』『火口のふたり』ほか
出演:佐々木蔵之介、内藤剛志、真木よう子、柄本明 ほか
製作 : 京都府立医科大学創立150周年記念映画委員会
配給:ギャガ西日本