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吉野北人&松井奏(IMP.) 二人だから分かり合えること「落ちているときに北人くんが声をかけてくれて、元気になれた」

映画

インタビュー

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左から)松井奏(IMP.)、吉野北人 (撮影:梁瀬玉実)

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2年D組の学級崩壊の物語を描くスクール・カースト・サスペンス『遺書、公開。』で演技バトルを繰り広げた吉野北人と松井奏(IMP.)にインタビュー。今作で初共演したふたりは撮影後もプライベートで交流を続けるほど、すっかり意気投合したという。美しくもおぞましい人間の本性を容赦なく暴くお芝居が求められる今回の現場で、お互いが癒やしの存在となった理由とは――?

現代がSNS社会だからこそ、時代にマッチした作品になった

――英勉監督が全員主役をコンセプトに演出されたという『遺書、公開。』は、生徒たちの白熱の演技バトルに圧倒されました。まずは、鈴木おさむさんが手掛けた台本を読んでどんなところが魅力の作品だと思ったのか教えてください。

吉野北人(以下、吉野) 自殺した生徒の遺書を読むシーンでは、次から次へといろんな生徒が出てきて、いろんなことが巻き起こるので目が離せないんです。生徒と先生、全員がいろいろと抱えているものがあって、欲にまみれた感情を表に出すのが印象的。「結局、誰が自殺した姫山を追い込んだんだろう?」ってラストの展開がものすごく気になるストーリーだなと思いました。

松井奏(以下、松井) 予測不能の展開だよね。僕は、鈴木おさむさんの台詞を台本で読んで、言葉遣いが面白いなと思って。普段、言わないようなワードチョイスがされていて、おーっ、そう来るか、と(笑)。原作のエッセンスを大切にしながらも、随処におさむさん節が感じられるし、一人一人のキャラもしっかりと立つように描かれていて、監督の言う通り、全員主役になっている台本でした。

――独特なワードセンスが耳に残ったとのことですが、どんな言葉でしたか。

松井 “モブキャラ”とか。モブキャラって人に対して普通、言わないよね?

吉野 言わないね。

松井 そうだよね。そういうキャッチーな言葉にインパクトがあったので、観て下さった方もいい意味で引っかかりがあるんじゃないかなと思います。

――松井さんは「普通じゃない青春映画」とコメントされていましたが、2年D組の序列1位の生徒の自殺から始まる物語、どんな学園ものになりましたか。

松井 もう全員と言っていいくらい、登場人物の皆がドス黒くて。恋愛のシーンがあっても、キュンともしないくらいドス黒い。仲がいい親友同士のやりとりも結局、裏があるので。いい意味で飽きない展開だらけ(笑)。キラキラとは、本当に真逆の青春映画だよね。

吉野 本当にそう。「こんなことある?」というくらいシリアスな展開があって、ホラーチックな雰囲気もあるし。あと、クラスの序列はSNSで知らされるとか、SNS社会だからこそ、今の時代にマッチした作品。SNS世代にも刺さる映画になったんじゃないかな。

――吉野さんは25人のクラスの中で序列19位の池永を演じました。クラスメイトを静かに俯瞰で見ている姿が印象的な役ですね。

吉野 生徒役の皆がめちゃくちゃ自分の裏側を暴露して感情を爆発させるじゃないですか。池永は、それをじっと見ていて聞いている役なので、「俺もやりたいな」ってどこかで感情を炸裂させる場面を入れたくなったんですけど(笑)。池永は感情を爆発させるイメージもないし、そういうシーンもなかったんで、最後の最後までなるべく抑えるお芝居に徹していました。もちろん、言う時は言うっていう芯の強さを時折交えながら演じましたね。

――池永は、鉄道オタクの要素があって、電車を見てテンション上がるシーンがありましたよね。教室のシーンとはまた雰囲気が違って、表情がとても良かったです。

吉野 教室にいるシーンは、緊張感ありましたからね。ロケでは、僕自身も気持ち的にリラックスしていて。より池永の人間味みたいなものが出たらいいなと思って演じました。

――松井さんの赤﨑は序列2位の人気者から一変、ヤバイ素顔をさらけ出します。豹変ぶりに震えました。

松井 僕が演じた赤﨑理人は、スポーツも、勉強も、何でもできちゃうタイプの人間。その何でもできる感じは、僕と真逆。僕はそもそも器用に何でもこなせるタイプじゃないので。だから、理解できない部分があったら、「こういう時、赤﨑はどうしますか?」って監督と話すようにしていました。「ここでケンカが起きても、赤﨑だったら、そのままスッとしてるよね」とか、そういう監督とのやりとりから赤﨑の人となりを考えて。あとは、感情出すところはもう、全力で受け取ってくれってぶつけた感じです。

――感情をむきだしにして暴露するシーンは、本当に衝撃的でした。

松井 本音を出すシーンは、もはや楽しかったですね。普段の自分が本当にしたことない顔や出したことのない声をあげたので、どこか半分楽しんでいる自分もいたかもしれない。

モテた? ふたりの学生時代

――英勉監督から役の姿勢や喋り方まで細やかな演出があったキャストもいたそうですね。監督とのやりとりで印象的に残っていることは?

松井 1人1人、役をどう演じるか、話し合って決める感じだったよね。話をする中で、作り上げていって、それを僕らがやると「それ、面白いね」って言ってくださって。

吉野 監督、すぐ笑うよね?

松井 めっちゃ笑ってくれる。だから、監督の笑い声が聞こえたら、これで良かったんだなって思えた。

吉野 そう。本番中に、後ろから「ヒヒヒヒ……」っていう監督の声が聞こえてくると、オッケーもらえたなって。

松井 カットがかかる前に分かったよね(笑)。面白いシーンではないけど、お芝居がいいよって感じで笑ってくれて、嬉しかったな。

吉野 毎朝、メイク部屋に来てくださって、「今日はどうする? 結構、台詞あるけど」とか、そういうコミュニケーションから1日が始まるんですよね。まずは僕の演技プランを聞いて下さって。それが自分的にはすごく助かった。いきなり現場でやるよりも、「こういうプランでやろうと思っています」っていうのを1回挟んでから現場でやる方が、やりやすくて、有難かったです。

――劇中では、生徒全員に「2-D序列」と書かれたファイルがメールで届きますが、学生時代、スクールカーストってありましたか?

吉野 僕の学校は、序列はなかった。

松井 でも、なんとなく自然とグループみたいには分かれてなかった? スクールカーストじゃなくて、仲良しグループはあったな。

吉野 仲のいい人で固まるのは当たり前だよね。

――吉野さんはクラスの人気者で序列1位的な存在だったのでは?

吉野 モテました(笑)。

松井 「嘘つけよ!」って言えない。絶対、モテそう。

吉野 いや、いや、冗談ですよ。学生時代は、ちょっとやんちゃでわりとふざけるタイプで、クールじゃなかったし。

松井 そうなの? おっとりしてるから意外。僕は、目立つタイプでもなく、何でも中間ぐらいのところにいた。ほどよくみんなと話すけど、ムードメーカーってわけでもなく。

吉野 奏くんが喋れば、現場が明るくなるけどね。

松井 いやいや、そんな力はない!

吉野 俺は学生時代、バスケばかりやってたよ。

松井 イケメンの先輩がいるって後輩女子がバスケの試合を皆、見に来たでしょ?

吉野 (無言でニヤリと笑って頷く)

松井 あはは。言葉にはしないけど、同意したね。

第一印象は「マジで顔が綺麗だな」

――序列一位に嫉妬心をぶつける生徒たちもいますが、そういう「1位になりたい」という気持ちは理解できましたか。

吉野 分からなくもないですね。1位が羨ましいっていう感情は、普通に誰しも持っている感情だと思う。学生時代、とくに若い時なんて、そういう想いが強く出るんじゃないかな。

――どんなことで1位になりたかった?

吉野 バスケをやってたんで、優勝したい、1位になりたいっていう欲望に燃えていましたね。個人としては、「歌は学校で俺が1番上手いだろ」っいう自信は、持っていました。だから歌が上手い人がいると、ちょっとジェラシーを感じていました。

――松井さんは、序列1位に嫉妬する気持ちは分かる?

松井 いや、僕は1位を目指すタイプじゃないんで。1位になりたいっていう気持ちは分からない。人の上に立って引っ張れないし……。でも、グループでは何でも1位を取りたいです。個人では1位っていうタイプじゃないかなぁ。

吉野 そんなことないでしょ。

松井 ありがとね。

――おふたりは、今作きっかけでプライベートでも交流するくらいの仲になったそうですが、お互いの印象は?

松井 北人くんは最初に会った時は、やっぱりスターだなって思いました。

吉野 え、いじってる!?(笑)。

松井 第一印象は、マジで「顔が綺麗だな」で。話をすると、すごくフランクで優しい雰囲気だし、可愛い人だなぁと思った。僕がヘラヘラしていても、優しく接してくれるし。

吉野 最初に会ったのは、衣裳合わせか。第一印象は、「身長でかっ。スタイルいいな」かな。結構、難しい役どころなのに映像が初めてって聞いていたから、大変そうだなって思ったけど、お芝居の段取りをする姿を見ていると、「本当に初めて?」ってビックリ。緊張はしていたけど、本番になるともう一瞬に目つきが変わって、赤﨑にちゃんとなりきっていたからすごい。遺書を読むシーンも恰好良かったよ。

松井 え、嬉しい……! 北人くんは、感情をむき出しにするタイプの役でもないのに、すごく存在感があって。池永が何かアクセントになる発言すると、一気に場の空気が変わってたなって思う。

――お2人ともグループ活動の傍ら、俳優としても活動されているということで共通点も多いのでは?

吉野 アーティスト同士っていうことで、撮影の合間にいろんな話で盛り上がったよね。IMP.のライブがあった翌日、映画の撮影があった時に明らかに奏くんの様子がおかしいわけですよ。

松井 放心状態になってた?

吉野 僕は、そうなる気持ちがよく分かって。ステージの上ではアイドルとしてキラキラして、まさにスターっていうところから一気に作品の世界に入ると、気持ちの切り替えが追い付かないんだよね。しかも、どんよりした世界観の作品に入り込まなくてはいけないから、「うわっ、大丈夫かな」って思って。その時、そんな話をして。そこからだよね、仲良くなったのは?

松井 そう。すっかり意気投合した。やっぱり、ライブの後って、ステージと現実とのギャップでちょっと落ちちゃう。しかも、ダークな一面を見せるお芝居が求められる作品だからね。気持ちが落ちてるところに北人くんが声をかけてくれて、元気になれた。

吉野 グループのことやライブのこと、音楽のこととか、話すと熱量を感じて。自分のグループに還元したいとか、グループに対する思いを聞いていたら、いろいろ共通するものがあるなと思った。撮影終わりでご飯を食べに行ったり、最近も一緒にディズニーランドへ行ったり、すっかり仲良くなったね。毎日、LINEをくれるもんね?

松井 優しいからご飯も誘いやすい。フラれることが多いけどね(笑)。

ファンが知らない一面は?「イベントごとはちゃんとやるタイプ」

――本作では登場人物の裏と表という二面性が描かれますが、ファンの皆さんにまだ知られてない一面を、教えてください。

吉野 僕はこう見えて、イベントごとをちゃんとやる。クリスマスとかもちゃんと楽しみたいタイプ。

松井 マジ? めっちゃ可愛いじゃん。

吉野 クリスマス前にクリスマスツリーを買ったし。

松井 もしかして今、俺、クリスマス一緒に過ごそうって誘われてる……?

吉野 誘ってないから(笑)。ツリーはね、すごくでっかくて、180cmくらいかな。

松井 俺の身長ぐらいだ!

吉野 ふふふ。この間は、クリスマスの置物を大量に買って飾ったんだよね。

松井 へー。メンバーの鈴木大河から観葉植物が好きっていう話を聞いて。その影響を受けて、大きめの観葉植物を買いました。大河に「肥料ってどうしたらいいの?」とか、質問しつつ、育て中!

――そういったプライベートで何にハマってるかも知り尽くした感じですか?

松井 テーマパークのアトラクションに並んでる時もずっと喋ってたから、だいぶお互いのことを分かってるけど。1日休みだったら、オフって何してるの?

吉野 それこそテーマパークへ行ったりするかな。

松井 いや、いつも1人とかでさ、何すんのかなって。

吉野 外に出て、日常に触れる。こういう仕事をしていると、仕事の現場と家の往復になりがちだから、人間観察をしたいわけじゃなくて、ちゃんと普通の生活を楽しむ。

松井 買い物とか?

吉野 そう。ショッピングをしたり、カフェでのんびり音楽を聴きながら、色々考え事したり。……一緒でしょ?

松井 一緒だったわ。俺もアクティブに外に出るタイプだから。オフに自転車に乗るくらいアウトドア。

吉野 なるほど。毎日、楽しい?

松井 楽しいよ。

吉野 最近の癒しは何? 疲れた時とか、今ちょっとヤバいなみたいな時はどうする?

松井 子供たちと遊ぶ、かな。

吉野 隠し子いる?(笑)。

松井 親戚の子だよ。5歳と1歳のいとこが可愛くて。その子たちに会いに行って、遊んでると癒されちゃう。あと、疲れたなっていう時は、一緒にドライブに行くのはどう?

吉野 いいね! またテーマパークも一緒に行こうよ。

取材・文:福田恵子 撮影:梁瀬玉実

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【応募方法】
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【応募締め切り】
2025年2月12日(水) 23:59まで

【注意事項】
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※当選後、お送り先メールアドレスについてご連絡頂ける方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。

<作品情報>
『遺書、公開。』

2025年1月31日(金) 全国公開

出演:吉野北人 宮世琉弥  志田彩良
松井奏(IMP.) 髙石あかり 堀未央奈 忍成修吾
上村海成 川島鈴遥 荒井啓志 松本大輝 星乃夢奈 榊原有那 藤堂日向 菊地姫奈 大峰ユリホ
阿佐辰美 兼光ほのか 日髙麻鈴 大東立樹 金野美穂 鈴川紗由 浅野竣哉 青島心 楽駆

原作:陽東太郎『遺書、公開。』(ガンガンコミックスJOKER/スクウェア・エニックス刊)
監督:英勉
脚本:鈴木おさむ
企画製作:HI-AX
製作プロダクション:ダブ
配給:松竹

公式サイト:
https://movies.shochiku.co.jp/ishokoukai-movie/

(C)2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 (C)陽東太郎/SQUARE ENIX

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